suew サドルバッグ Fast Cruise β

お待たせしました!というわけで先日届きましたsuewさんのサドルバッグの大きい方(Fast Cruise β)のインプレッションでございます。

自分がオーダーした内容はオプションとして反射テープ、テールライトホルダー、ショックコードループ&ショックコード、上部アタッチメントループを追加しています。オーダーしてから若干の仕様変更があり、その際にはsuewさんから丁寧な確認メールが来ました。

結果から先に書いてしまうと、これがあれば持っていくか悩む荷物はとりあえず持って行ける!というもの凄い収納力です。河津桜を見に行くときに実際に使ってみましたが、走っている時はサドルバッグをあまり意識することもなかったです。

同じようなコンセプトとしてオルトリーブのサドルバッグLがありますが、収納力は圧倒的に上です。この手のバッグは荷物の取り出しに難があるのですが、ここまでの収納力があると運用で何とかしちゃおう!と割り切れます。後述しますが、取り出す頻度に応じて小分けにスタッフバッグに詰める事や、ショックコードやアタッチメントループを上手く活用しましょう。

なお実走したときの感じですが、かなり沢山の荷物を詰めても思ったほど気にならずに使えました。ただ、サドルの形状や乗り方のスタイル(前乗り、後ろ乗り)で印象は変わってくると思いますので、感じ方に個人差があることはご理解ください。

600kmブルベを想定して輪行袋、雨具、着替えの下着やジャージ類、予備の装備や帰りの輪行時に着る普通のジャージなんかも準備しました。ここには電池やらタイヤチューブなどのトラブル時に必要になりそうなものは含めてません。

やはりトラブル時に必要になるものは素早くアクセス出来る場所であるトップチューブバッグやフロントバッグ、ダウンチューブ下に増設したボトルゲージに設置したツール缶に入れておいた方がよいです。トラブル時は手が汚れるので、着替えなどが入ったサドルバッグはあまり触りたくないですし。

上段中央に置いているのが輪行袋(オーストリッチL-100)、その右隣の黒と黄色のスタッフバッグが雨具で、一番右の青いスタッフバッグには下着を入れておきます。青いスタッフバッグはグラナイトギアというアウトドアメーカーのシルナイロン製のスタッフバッグで、防水ながら薄くて表面がツルツルしているのでパッキングしやすいです。

下段に並べているのが手袋、着替えのサイクルジャージやビブタイツ、輪行時に羽織る普通のジャージなどは右下のISUKAの防水スタッフバッグに詰めます。私の場合、服のサイズが大きいので着替などの服は通常の人の1.5倍は嵩張るのですよ。ブルベの定番であるオルトリーブのサドルバッグLでもこれだけの量は入らないでしょう。

バッグの中はこんな感じになってまして、赤い部分が補強されている部分です。で、荷物を固定するためのストラップを取り付けるバックルが上下にあります。この赤が広い部分が下側になります。

あまり取り出さないものを順に奥から詰めていきます。輪行袋や帰りに着る着替えなどは一番奥で、雨具などは手前に来るように詰めていきます。このバッグのコンセプトでも述べられていますが、山用のリュックと同じ考えで防水はスタッフバッグなどに入れる事で確保します。

生地自体は防水ですが縫い目から染みてくるってのは山用ザッグでも同じで、ここにシームテープを貼っても永久的には防水が維持出来ないし運用も面倒ですからね。そんな訳で防水のスタッフバッグを持っていない方は小型、中型のスタッフバッグをアウトドアショップで調達しておくとよいです。

もっともずーっと雨が降りしきる中を走るとかでも無い限りは大丈夫かなーと思いますが、バッグのサイズが大きいので防水以外の意味でもスタッフバッグは必要です。スタッフバッグに頻度に応じて荷物を詰めておくことで、取り出すときのハンドリングが大幅に向上します。

オススメは前述のシルナイロン製のものです。これらは素材がツルツルしているので、パッキングしやすい上に軽くて丈夫です。ISUKAの普通の防水袋も使い勝手が良くて、自分は日帰り温泉などに行くときに脱いだ服や濡れたタオルを入れるのに使ってます。

雨の場合には濡れた服を入れておくために予備の防水スタッフバッグを一つ入れておくと、運用が楽でしょうね。とにかく容量が大きいので、あまり頭を使わずにドンドン放りこんでおけるのがこのバッグの良さでしょう。

奥から順に荷物を詰めていって、手前には雨の時にすぐ取り出した雨具のスタッフバッグを横に詰めます。この雨具(ミズノ ベ ルグテッグ ストームセーバー)はXLサイズなので、非常に嵩張るのでが、これが横に入るのは凄いです。

荷物を詰めたら、固定用のストラップをバックルに取り付けて、ストラップを引いてしっかりと固定します。この固定が甘いと荷物が動いてダンシングしたときに不快になるでしょう。山用のザッグでも同じですが、とにかくコンプレッション用のストラップはしっかり締めるのが基本です。

上の詰めた状態を横から見た写真。まだお尻の部分を丸めてストラップに繋いでいない状態です。これだけ詰めるとかなり重いですから、先に自転車に取り付けてから詰めた方がよいです。

後端を巻き込んでから、ストラップをバックルに止めてストラップを引いて固定します。この状態でバイクに取り付けましたが、取り付け方はシートポストに厚手のベルクロで固定し、サドルレールにストラップを通すだけです。これで結構しっかりと固定出来ちゃいます。

バイクに取り付けたら、ストラップを引いて荷物をガッチリ固定します。ちなみに上の写真ではサドルレールに通した方のストラップを引く前で緩い状態です。この状態じゃ揺れるとバッグの下側がタイヤとハスってしまいます。

後ろから見るとこんな感じ。自分は反射テープを付けて貰うと同時に、リアライト取り付け用のループを設けて貰いました。リアライト用のループはいくつもありますので、巻き込んだ量に応じてライトを取り付ける位置を変えます。

2枚上の写真では緩かったサドルレールに通したストラップをギュッと締め付けて全体的にガッチリ固定します。この手のバッグはとにかくコンプレッション命で、ストラップをガッチリ締めることが全ての基本になってます。

かなりの量を詰めて圧縮しているのでバッグ自体が型崩れしちゃいますが、使ってナンボですし、こういうものです。この辺をしっかりとコンプレッションしないと、ダンシング時に揺れてきになってしまうと思います。

伊豆を走った時は荷物はこの2/3ぐらいでしたが、登り下りでもあまり気になることもなく、走っている時は存在を忘れて居られました。ここまで大きいとリアの泥よけは要らないかもしれないですね。

上部のショックループには汚れても良いタオルなどを縛り付けておくと色々とな時に活躍しそうですね。アタッチメントループには別途調達したストラップを通しておいて、いざという時に荷物をしっかりくくりつけられるように準備しておきます。

このバッグがあるとフロントバッグにあまり荷物を入れておく必要がなくなるので、手元アクセスが必要なものは全部フロントに移せそう。となるとトップチューブバッグが要らなくなりますね。あまり大きなトップチューブバッグはダンシングに邪魔なので外しちゃおうかなー。

さて、輪行時にはバッグを取り外して手で持つ事になります。今回、河津からの帰りに手持ちしてみましたが、ストラップに手をかけて持ち歩くことになるので片手が塞がってしまいます。やはり肩から提げるストラップが欲しいですね。

輪行時にはバッグを膝の上に置いておきますが、収まりが良いですし、手元にあるぶんには荷物の出し入れもしやすいです。もっとも雨天走行後の場合にはバッグを綺麗にするためのウェットテッシュなどは準備しておきたいかも。

輪行用ストラップのオプションが自分がオーダー後に発表されましたが、これは後からオーダー可能です。自宅のアウトドアグッズで何か代用出来そうなモノがないか探してみます。丁度、サーモスの水筒に付属してきた上の写真のストラップが使えるかな。

アタッチメント用のループに引っかけたい欲望に駆られますが、作り的にはあそこにはバッグ全体を支えるような力が掛かる事を想定されていないです。となると、力が掛かっても大丈夫そうな場所としてサドルレールに当たる部分に引っかけてみます。

これで肩掛けが可能となりますが、うーん、やっぱりちょっと不格好だし変な力の掛かり方をすると不安だ。後から開発された専用輪行ストラップは色々と工夫されているようで、やっぱりオーダーしちゃおうかな。

これだけの収納力があると小さなリュックと同じぐらいの荷物が入りますね。夏場はリュックが蒸れるので、ありがたいです。今回は相当な量を詰めてみましたが、正直まだまだ入りそうです。ショックコードにちょっとしたモノをくくりつけておく事も便利ですし、このオプションは必須ですね。

自分の場合、アクセスのよいフロントバッグに着替えなどの嵩張るものを入れなくてもよくなったので、このバッグと組み合わせると非常に使い勝手がよくなりました。ただ、サドルバッグにのみ荷物を入れるようにしている人は上部アタッチメントを活用するのが良いかと。

実走した時の感じはどうなのよ?という感想ですが、今回の記事の荷物の2/3を入れて1回走っただけでは、あまり意識せずに普通に使えちゃってコメントがないのです(笑)

この普通に意識せずに使えるって言うのは凄いことで、この容量のバッグが初回から普通に運用出来たのは正直驚きでした。しっかりコンプレッション用のストラップを締めて運用することだけを意識しとけば問題なかったです。

やはり600kmなどの長距離ブルベで真価を発揮しそうなのですが、もっと使い込んでまたレポートしたいかと思います。