ロードバイクのタイヤを最新のIRCのチューブレスタイヤに交換

ロードバイクのタイヤは殆どチューブレス(以下TL)を使っているのですが、最近、古いTLタイヤを使っていたことでトラブルがあったので、新品のTLタイヤに交換しました。

古いTLタイヤでスローパンク発生

最近、暑くなる前の朝方に30kmほど走るということが多いのですが、家から6kmぐらいのところでリアタイヤのスローパンクが発生。何かを踏んだという心当たりがなく、入れているシーラントが吹き出した跡もありません。丁度、近くに道の駅があったので、そこで修理することにします。

リアタイヤを外したらシーラントがしっかり残っていたので、どこがパンクしたんだろう?と不思議に思いながら、TL用のバルブをホイールから外してチューブを入れて携帯ポンプで空気を入れて修理完了です。ちなみにシーラントを入れているのにパンク症状が出たときは、何も考えずにチューブを入れた方が解決は早いです。

帰宅してパンクをチェックしてみてもタイヤ表面にパンクした穴は見つかりません。一度、ホイール(マヴィックのキシリウムプロ)にタイヤを戻して空気を入れて、どこから漏れているか?を特定するために石けん水を掛けて場所が判明しました。どうもリムとビードの接合部から漏れているようです。

タイヤを取り外して漏れている場所を中心に確認してみて分かったのが上の写真。リムとビードが当たる部分にちょっとした裂け目があるのが分かると思いますが、ここから空気が漏れていました。この裂け目の裏を見ても異常はないので、裏側からここにシーラントが回ることはないです。なのでシーラントも効かずにスローパンクが発生したと推理しています。

ちなみにこのタイヤはIRCのFORMULA PRO LIGHTなんですが、かなり昔にフリマみたいなところで安く入手したものです。入手してから数年放置して開封したのが今年の7月のでしたので、数年以上経過していたので相当に古いものだと思います。自分が寝かせている期間+フリマに出品した人が寝かせていた期間で5年ぐらい経っていたと思います。

ロード用のタイヤの空気圧は自動車の何倍もの空気圧で運用するので、あまり長期に保存したものは利用しない方がいいですね。今回スローパンクが発生したタイヤは取り付けてから100kmぐらいしか走ってない状態でしたが、潔くタイヤは捨てることにしました。

最新のIRCのFORMULA PROに交換する

TLタイヤは昔はハッチソンのタイヤをメインに使っていたのですが、古くなってくるとタイヤ表面のサイドに細かい割れが発生して、そこから空気が漏れるという症状が出ました。なので、最近はIRCのチューブレスタイヤを使っています。

コロナ禍になってからロードバイク用のタイヤの値段は上がる一方で、以前なら1本3~4000円で入手出来たTLタイヤもかなり値上がりしました。特に海外メーカーのTLタイヤは値上がりが激しく、一本5000円ぐらいが当たり前になってきました。となると国産のIRCのタイヤと同じぐらいの値段になります。

1年前に2本で10000円強で購入して保管していた最新のFORMULA PRO RBCCをこれを機会に開封して取り付ける事にします。こうやって買ったタイヤを長期保存させてしまうことで、タイヤ自体を劣化させてしまうのは勿体ないですよね。

1年前には2本で1万円強で買えたFORMULA PROですが、現在は2本で13800円と3割ほど値段が上がっています(しかも品薄!)。

保管していたFORMULA PRO RBCCの28Cを取り付けます。ホイールはキシリウムプロ ディスクですが、これは簡単に素手で嵌めることが出来ました。自分はTLタイヤの取り付けには絶対の自信を持っておりまして、10年ぐらい前にシマノのWH-6700のホイールにハッチソンのTLタイヤを取り付けてた頃の絶望感に比べたら余裕だと思っています。

まぁ、この後、その自信がガラガラと崩れ去ることになるのですが…

このタイヤ自体はチューブレスレディ(以下、TLR)ではなく、シーラントを入れなくても気密を維持出来る純粋なTLタイヤです。28cというエアボリュームのおかげで低圧運用出来るので、乗り心地も非常に良いです。チューブレスタイヤの良いところが素直に出ているタイヤだと思います。

シーラントを入れずに運用することでパンクする確率は上がりますが、チューブを入れて復旧する作業がしやすいメリットもあります。TLRタイヤだとシーラントを入れるという選択肢しか取れないので、TLRタイヤが増えているという昨今ですが、IRCには純粋なTLタイヤを作り続けて欲しいですね。

俺の自信を打ち砕くFORMULA PRO X-GUARD

古くなったTLタイヤでスローパンクが発生したのはサーベロR3の方だったのですが、これをキッカケに古いTLタイヤを取り付けているマキノ号のタイヤも交換することにしました。

マキノ号の前輪には何年前の使い古しですか?と言いたくなるハッチソンのFUSION5を取り付けてました。もちろんシーラント入れないともちろん気密が維持できません。とりつけて1ヶ月ほど様子を見ましたが、やっぱり空気漏れが早いので新品のタイヤに交換することにしました。

本音ではサーベロR3と同じFORMULA PRO RBCCの28cを取り付けたかったのですが、適正価格で売っているショップで28cのタイヤの在庫がないのというのがこの夏の在庫状況でした。というわけで同じ価格帯で入手出来る対パンク性能をアップさせたFORMULA PRO X-GUARDの28cを2本で13800円で入手します。

このタイヤ、対パンク用の層があって少し重量が増えているのですが、これをマビックのアクシウムに取り付けようとするとビックリするぐらいビードが入りません。なにせ片側をホイールに嵌めるだけでも苦労するレベル。ちょっと冷や汗が出てきました。

とはいえ丁寧に溝にタイヤのビードを落として、最後にバルブのある位置にビードを入れるという基本を守れば入るはず!と自分に言い聞かせて作業しますが、TLタイヤ初心者の頃に感じた絶望感を再び感じてしまうぐらいのでヤバさ。最終的にビードを傷つけないようにタイヤレバーを使って押し込みました。

かなりホイールに入れるのに苦労しただけあって、ビードの密着度は高くて空気入れで簡単にビードが上がりました。先に後輪の取り付け作業をしたのですが、苦労はしたものの20分ほどで取り付け完了です。TLタイヤに慣れている自分でも苦労したので、これは手強い組合せでした。

しかし、本当の絶望は前輪に取り付ける時に待っていました。片側を嵌めるのにもタイヤレバーを使うという苦戦を強いられまして、完全に嵌めるのは相当に大変だろう…という予想が的中。自分はミシュランの普通のレバーを使っているのですが、レバーをいくらこじってもビードがホイールに入ってくれません。

こういう時は力任せに手のひらで雑巾を絞る時のように力を掛けて、手の平の指の付け根の膨らみの部分でビードを引っかけて捻じ込んでいく事で解決してきましたが、今回は全く駄目です。一度、タイヤを完全に外して付け直したり、何度もタイヤ中央の溝にビードが落ちるように確認して捻じ込もうとしてもダメ。石けん水を滑りをよくして作業しようとしてもダメです。ちなみに石けん水は手も滑るようになるので諸刃の剣だな、と思っています。

素手で力任せに作業しちゃダメよ

30分以上格闘してもホイールにビードが入らないという経験は久しぶりです。キシリウムプロに比べてTL用のリムテープを巻いているアクシウムでは溝が浅いみたいで、ビードを中央の溝に寄せてもタイヤが入っていきません。これはX-GUARDのビードがキツいのか、それともホイールとの相性が悪いのか?

石けん水を霧吹きで拭いて、タイヤがビードの溝に滑りやすくしてもあまり効果はありません。それよりも手の表面が濡れて滑りやすくなると同時に、手がふやけて皮が剥けやすくなっているところに力任せにねじって押し込もうとしたため、気がついたら両手の手の指の付け根の膨らみのところの皮がズルっと剥けてしました。

あー、これはあとで絶対に痛いヤツだ!と素手で力任せの作業をしたことを大いに後悔します。3連休の1日目の夜にこの作業をやってため、残りの2日は手が痛くて自転車に乗る事が全く出来ませんでした。

結局1時間ほど格闘して、タイヤレバーで超強引にタイヤをホイールに押し込むことが出来ました。空気入れで簡単にビードは上がって気密も維持出来ていたのが不幸中の幸い。ただし、翌日にチェックしたらバルブから空気漏れしていたので、バルブを取り付け直してシーラントを入れておきました。

いやー、こんなに苦労したのは久しぶりですが、クリンチャーに戻したいという気は全くありません。乗り心地の良さと出先でのパンク発生率の低さがとても気に入っているからです。

皮が剥がれてしまった右手の指の付け根です。これは翌日撮影したモノですが、あまりにも痛くてロキソニンで痛みを堪えていました。PCのキーボードを打つときでも引き攣って痛いんです。自転車に乗るとか無理すぎる。

その後、キズパワーパッドが良いよ、と教えてもらってドラッグストアに買いに行って試してみたら、これは確かに傷口の保護には良いですね。怪我した翌日とか皮膚から浸出した体液でベタベタでしたが、キズパワーパッドそれを吸い取って患部を適度に湿った状態に維持してくれるので、いわゆる湿潤療法で治りの速さが期待出来ます。

上の写真が作業した翌日で、昨日の朝からキズパワーパッドを貼って、今は痛みもかなり和らいでいます。あと数日したら自転車にも乗れるかな?

チューブレス嫌いな人が妙に多い件

そんな訳で久しぶりに取り付けに苦労しました、という話ですが、だからといってTLタイヤはダメだ、とか言う気はありません。自分は超重量級なので、低圧運用できるTLタイヤはメリットが大きいのです。乗り心地が堅いマキノのクロモリフレームでもTLタイヤと組み合わせると、マイルドな乗り心地になります。

でもチューブレス嫌いな人って確実にいるんですよね。ディスクロードも出たときには妙に嫌う人が多かったと思いますが、自転車乗りって他の趣味よりコンサバティブ(保守的)な人が多いな~という印象です。。今後、クリンチャータイヤとチューブレスの比率がどうなるか?は分かりませんが、どっちも選択肢として残って欲しいと自分は思いますネ。