EASTONのEA90 AEROのリアホイールのスポークが飛び、WH-6700はYUKI氏に譲り、初めて買ったロードについていたホイール(シマノ WH-RS20)のリアスポークも飛びました。
気がついたら我が家には完組のホイールが1本もありません。正確にはクロスバイクに履かせているWH-RS20のフロントと、EA90 AEROのフロントホイールが残っているのですが、リアは全滅です。これも自分の体重の重さがなせる技だ。
そんな訳で最近組んだ(組み直した)リアホイールの話です。
今年の2月に組んだS5用のR585リム+24Hハブのリアホイールは組み直しました。最初はフリー側が2クロス(4本組)、反フリー側をラジアル組していたのですが、私の体重では横剛性が全然足りません。
あづみのセンチュリーライドで使った時に、登りでダンシングするとホイールが横ブレしていました。Cervelo S5はリアタイヤにピッタリ接するようにシートポストがタイヤの形にえぐれているので、ちょっと横ブレするとタイヤとフレームが接触するので横ブレがすぐ分かります。
そんな訳でフリー側を2クロス、反フリー側を3クロスという「ヨンロク組」に変更しました。理論的には24Hの場合、この組み方が一番フリー側と反フリー側のスポークテンションの差を小さくできるんだそうな。
今回のスポークはフリー側の組み方は変えていないので、チャンピオンの2.0mmです。スポークテンションはやや高めでおおよそ1100Nぐらいです。
実際にしばらく走ってみてからテンションは再チェックですね。24Hなので、スポークテンションは32Hより高くする必要があります。
反フリー側はコンペティション2.0-1.8mmを使いました。こっちは今回の組み直しでオーダーしたものです。スポークテンションは600Nぐらいですね。
リアホイールはオチョコにする関係もあって、どうしてもフリー側と反フリー側でこのくらいのテンションの差は発生しますが、許容範囲かな。参考までに組み直す前の反フリーラジアル組のテンションも計っておけばよかったなぁ。
少しでも反フリー側のスポークにも仕事をさせるために、反フリー側だけスポークを結線(ソルダリング)しちゃいましょう。
針金をクルクルっと巻いて…うーん、素人の仕事なので見た目がイマイチ。まぁ、ハンダで固めるからちゃんと固定できりゃそれでいいか。
これでDT585のリアの組み直しは完了。バラすところからソルダリングして組み直すまでの所要時間は約3時間というところです。組んだだけでまだ実走していないので、横剛性が確保できたか?はまだ不明。
お次にこの前少し紹介したDT SwissのRR440 ASYMMETRIC+FH-6800ハブで組んだ11速対応のホイールでございます。
今はスペーサーを取り付けて10速のカセットを着けていますが、マキノにオーダーしている自転車が新型アルテでお願いしているので、そいつに取り付けるためのホイールです。
11速化によるフリーボディの延長の影響で、普通に組むとフリー側と反フリー側のスポークテンションの差が酷くなってしまうと言われています。これを是正するためにシマノの完組ホイールのリアはスポークの中心線が反フリー側に寄ったオフセットリムを使っています。
まぁ、この辺の話はサイメンのシマノ11S対応ホイールRS21解体新書を見て貰った方が話が早いかと。11速化すると手組ホイールはヤバい、その救世主がRR440 ASYMMETRICというオフセットリムであると言われています。
ちなみにオフセットしていることによるスポーク長計算の影響は無視しました。DT Swissのスポーク計算機にRR440 ASYMMETRICをセットしても、普通のリムを選んだときの計算結果が変わらないようです。
理論的に考えてみても、スポーク穴が左右でオフセットしているのは影響はあると思いますが、全体がオフセットしているならばスポーク長は普通のリムと同じですね。
どのくらいオフセットしているかと言うと、上の写真のような感じです。反フリー側(上の写真では右側)がギリギリまでリムサイドよりにスポークホールが寄っています。
フリー側が右に来るように撮影するとこんな感じ。バルブホールは中央になりますから、スポークホールが反フリー側に寄っているのが分かるかと思います。
ちなみにこのホイールは32Hなので理論上はフリー側2クロス、反フリー側4クロスのヨンパチ組がフリー&反フリーのヨンパチ組がスポークテンション差が一番小さくなりますが、今回は反フリー側を3クロスにしましたのでヨンロク組となります。
ヨンロク組については、こちらのBlogで細かく解説されています。リンク先のBlogの情報発信は手組ホイールを組んでいる人には影響大きいですね。自分もすっかり影響されております。
上記記事には普通の両側とも3クロス(6本組)の場合、ハブフランジにスポークを通すのは所謂左落としにするのですが、ヨンロク組の場合には右落としにするなど、ノウハウが惜しみなく公開化されています。
スポークはDTコンペティション2.0-1.8mmを使っています。このリムですが、溶接継ぎ、スポーク穴にハトメ付きで440gということでお値段8000円ちょっとします。自分が手組で扱ったリムでは一番お高いです。
ちなみにブルベなどで愛用していたDT SwissのR450はスリーブ継ぎ、ハトメ無しで3000円、前述のR585はスリーブ継ぎ、ハトメ無しですが、リムハイトの高さもあって6500円ほどしました。
手組で一般的とされるMavicを使わない理由ですが、最初に組んだ手組ホイールに使ったMavicのOpen Sportsというリムの精度がイマイチで、その後組んだDT SwissのR450が凄く組みやすかったという刷り込みによるものです。単に素人が初めて手組するのに、Open ProにではなくケチってOpen Sportsにしたが悪いのであって、Mavicが悪いわけではないんですけどね。
300kmほど走ったところでスポークテンションを再測定してみましょう。ありゃ、結構テンション落ちてますね。フリー側は800Nぐらいになってしまってました。組んだときは1100Nぐらいまで締め上げてました。
このリムは1200Nまでテンションは上げられるので、もっとテンション上げた方がいいかな。
反フリー側もテンションが非常に下がってまして、測定不可の領域になってました。馴染みが出ると、こんなにもテンション下がるのかと正直思いました。
一応、組んだ後にホイールを目一杯押してスポークの捻れを取ったりしているのですが、それだけでは不十分ということですかね。さて、テンションをもっと上げようかな?というところで連休は時間切れ。
オフセットリムにより、どれだけフリー側と反フリー側のスポークテンションの差が小さくできるか?は、また今度の機会に。