- 日記
- 2015 年 3 月 31 日
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一人用炊飯器 ライスクッカーミニ KSC-1510
今の部屋に引っ越したときに、10年ほど愛用していた炊飯器を処分しました。今は亡きSANYOの圧力IH……
なんとか金曜日を迎えました。年が明けてから、仕事と読書に時間を割いているので、ブログの更新頻度が下がっています。日々思うことを言語化するのは楽しいのですが、書くのに時間がかかりますし、そういう内容は文章が長くなりがちです。
当ブログは検索流入が多いので、過去の記事やアクセスが多い記事の参照の割合が高いのですが、ここ数ヶ月の傾向としては、リピーターが1日300ユーザーぐらい存在しているようです。朝の時間帯に新しい記事の更新がない日が2日続くと、直帰率が5%上がるという現象が観察できています。
やはりアクセスを維持するには、2日に1回ぐらいは更新したほうがよいのでしょう。月間8000PVぐらいしかない過疎サイトですが、ここ1ヶ月で1万PVまでアクセスが増えていますので、やはり更新頻度って重要なんです。ちなみにGoogleの広告収入は月に600円ぐらいです。自動広告をONにして、よくあるブログサイトのように広告まみれにすると簡単に数倍の金額になるんですけど、あまりにも記事が読みにくくなりますから。
今週は週末に図書館に返却しなければならない本を、せっせと読んでます。借りてきた本の中で一番読むのを楽しみにしていたのは、昨年末に発売された新刊である「令和米騒動 日本農政 失敗の本質」です。

現在のおコメの高騰の原因を分析している本です。今回のお米価格の高騰って、ニュースや報道を見ていても、どうにも原因がわからない。統計的な数字も、現状にそぐわない不正確なものばかりでした。新潟とコメは切っても切り離せないものなので、地方TV局、地方紙ともにコメ高騰のニュースは多かったです。
この本では、新潟のような美味しいコメ生産地の状況だけでは見えてこない現状の取材、わずかなコメ不足がどうしてこれだけの価格高騰を招いたのか?、生産調整としての減反の歴史などを紐解いて、今回の問題の原因と思われるものを列挙しています。予想通り「これが答えだ!」という大きな問題ではなく、小さな問題の積み重ねでした。
コメ不足の統計的なデータ集めには筆者も非常に苦労されたようで、色々な統計数値のから読み取れることを推測し、不足したコメの量は全体の生産量や需要に対して、決して多くはないことを算出してくれてます。ふるい下米(古いの網の目を通ってしまう未生熟な小さなコメ。クズ米)など、あまり身近ではないコメの数量的な扱いの説明にもページが割かれています。
自分が今回の現象で不思議だったのは、北海道や茨城のコメの方が、美味しい新潟のコメよりも高値で取引されているというニュースが地元の新聞で大きく取り扱われたことです。新潟のコメは本当に美味しいので、これはとても不思議でしたし、同時にショックでした。
この原因と思われる内容が説明されていまして、一つは回転すし、牛丼チェーンなどのコメが欠かせない外食産業の需要の先食い、そして一般消費者が好むような収穫量よりも食味を優先したブランド米の生産の奨励が原因だと思われます。ちなみに問屋の買い占めや農家の売り惜しみは確かに存在してましたが、それは影響としては微々たるものなんじゃないか?という予想はほぼ正解でした。
生産調整としての減反政策、政府の買い上げによる市場価格のコントロールの向き不向きなど、私が知らない話のオンパレードで読み応えがありました。ちなみにこの本では、備蓄米の放出の話は殆ど出てきません。減反政策が始まったのは、政府の買上げ米の備蓄が増えすぎて財政的に厳しくなったという理由を初めて知りましたが、そういう過去があったのなら備蓄米の扱いは慎重になるでしょうね。
減反による生産調整は大雑把になってしまい、細かいコントロールが難しい理由を丁寧に書いてます。新潟はとにかく減反に苦しめられていた記憶が子供の頃からあるのですが、コメの生産性が高い北海道、東北、北陸では生産調整しないと現在も作りすぎてしまうそうですが、西日本では既に減反の必要がないほどに生産力が落ちていて、この東西格差という問題の存在をこの本で初めて知りました。
この本には色々な話がズラーッと書いてまして、やっぱり複雑な要因が絡み合った事象であり、JAが悪い、政府が悪い、農家が悪い、買い占めが悪い、消費者が悪い、という単純な話ではなかったです。この本はできるだけ数値的な統計をベースに事象を説明しようとしているのですが、とにかくコメや農業に対する数値的な指標の曖昧さに苦労した様子が伺えます。
以下は私の考察です。これが正解だとは思いませんが、自分の中では疑問に思っていたところに説明がつきました。
まずロシアとウクライナの戦争で小麦の国際価格が上昇し、価格が安値で安定していたコメに需要が戻ってきたところに、2年連続の高温というこれまでにないタイプのコメの不作が続きました。不作に対してコメへの依存度が高い外食産業や卸業者も在庫を切らしたら信用問題になるので、コメ不足を受けて一般消費者よりも先に在庫を確保しました。
その影響で一般消費者に回るコメが一時的に無くなって、それにより価格高騰が起きたというのが始まりです。買い占めや売り惜しみはこの価格高騰を受けての二次的な事象であり、全体から見れば影響は小さかったようです。
減反政策では急な増産は難しく、コメは他の農作物と異なり新米信仰があって、価格が値崩れするので備蓄しにくい農作物です。政府は減反政策の原因となった大量の買い上げ米の量を減らしてきた過去があるので、備蓄米の分量は本当に備蓄向けの量しかない。なので相場価格をコントロールできるほどの分量ではないことは関係者は分かっていたのに、それを政治的なPRに使って期待を煽ったが、やはり効果はなかった。
生産量をもっと増やさないといけないのに、過去のしがらみがと東西格差があって、一律に減反政策を見直すことが難しい。今回のコメ不足は外食産業などから発生しているのに、新潟のようなコメ生産地は一般消費者向けに高値で食味のよいコメを作ることを奨励しているが、それらの品種は生産性が悪い。その結果、日本の米作は海外に生産性で劣るようになってしまい、このままではコメの輸出は絵に書いた餅に終わりそう。
過去のしがらみから増産は簡単ではないし、西日本ではそもそも増産は不可能な状況に陥っている。なので、コメの高騰が依然として続いていて、解消するのに数年は掛かりそうです。しかし、東日本などの米どころは、コメの生産を増やすだけの余地はあるので、食味を優先するのではなく、生産性と高温に強い品種を切り替えていけば希望はある、ということのようです。
新潟では周りに米農家も多いですし、この本の中でも蒲原平野が有数の米どころとして登場します。やっぱりコメの現状を正しく認識するために非常によい本でした。図書館で借りちゃったけど、新刊として自分で買うべき本だったなぁ、と個人的には反省しています。
「令和米騒動 日本農政 失敗の本質」は良書だと思うのですが、ネット上でのレビューは少ないです。少し検索してみたら、読書メーターとYahooニュースに書評がありました。読書メーターのレビューは一般読者でして、実際に本を読んだ人の感想がありましたが概ね好評でした。
しかし、Yahooニュースの書評は、書評というよりは販促的な内容でした。
この半年のうちに「令和の米騒動」に関する著作の出版が相次いでいるが、本書は間違いなく「決定版」だ。
Yahooニュースの書評からの引用ですが、確かにこの本は現時点での「決定版」だと自分も思いました。今回の米騒動の原因は単純ではないことがちゃんと伝わってきます。いろいろな小ささ問題が積み上がり、それにタイミングの悪さが積み重なって大きな問題になったので、この解決は容易ではないでしょう。
それに対してYahooコメ民のつけたコメントが本当にひどい。コメントを書いた人がが誰一人として本書を読んでいないのです。そして我が物顔で「俺は令和の米騒動の原因はこれだと思う」と独自の考察を語っています。そういう単純な話じゃないことは、この本を読めばわかるんですけど。
Yahooコメ民の民度の低さは分かっていたつもりでしたが、あまりの酷さに呆れました。今年に入ってからYahooは再び見ないようにしていたのですが、やっぱり積極的に見ないことを継続する気持ちになりました。
幸い、新潟ではコメ不足が一番ひどいときでも、店頭からコメが消えて買えない、という都市部のような状態にはなってません。しかし、価格は高値が続いています。我が家では5年前まで母親の同級生の農家の玄米をまとめて買っていて、常に美味しいお米が安価に食べられていました。
しかし、現在はそういう人も鬼籍に入ってしまって、母もスーパーの店頭で普通にコメを買っています。今年の新米で一番安いものだと5kgで3500円(税込)ぐらいでして、新潟で精米された新米が買えます。しかし、このおコメが本当に美味くない。白い粒のコメが相当量に混じってますし、本当に新米ですか?と言いたくなるような品質です。新潟でもこれなら、他の地方でのおコメの味は推して知るべしでしょう。
コメの安値に慣れた身としては、流石に5kgで4500円ほどする新潟のブランド米の「新之助」には手が出ませんでした。しかし、最近売っているコメの品質の低下は残念すぎます。どうせもうそんなに量は食べないんですから、高くても美味しいおコメを食べたいです。次は高くても美味しいコメを買うことにします。
それから自分の世代の知り合いの農家さんに声を掛けて、適切な価格で美味しいおコメをまとめ買いするようにします。近所にコイン精米機もありますし、家庭用精米機も持ってますし、置く場所も十分ありますしね。