ハードディスク20万円分をまとめ買いしてNASをメンテナンスする





三連休の1日目は非常に天気が良かったので、ロードスターでオープンにしてドライブついでに、買い物で出かけた後に洗車をしたり、筋トレ後に整体に行ってきました。しかし、連休の残り2日は天候が悪かったので、自宅に籠もってました。この2日間ほとんど外出しないで、ハードディスクと格闘していました。

ハードディスクにデータ保存するようになって10年以上が経過した

我が家には、テレビ録画サーバーでひたすら録画したデータ、デジカメで撮影したデータ(動画含む)、仕事のデータのバックアップなどが大量にあります。また預かって保管しているデータもあって、必要な容量は年々肥大化しています。それらの保管にはハードディスク(以下HDD)を使っております。

2020年ぐらいまでHDDは容量あたりの単価が下がっていたのですが、物理的な微細化の限界の影響でHDDの容量は頭打ちになっていました。8TBの容量のHDDが価格あたりの容量単価が最も低いという状態が長年続いていましたが、最近はもっと大容量のHDDの価格も下がって容量単価は同じぐらいになってきました。

しかし、円安の影響で容量単価がむしろ値上がりするようになっていましたが、私が必要なストレージの容量は増える一方です。保存データが大容量になると、バックアップをするのも大変になります。その辺の手間を軽減するために、HDDが1台故障してもデータが復旧できるRAID5のストレージを実現するために、2022年にNASを導入しました。

その時に導入したのがASUSTORのAS6604Tでして、2022年の購入時で74000円でした。性能の少し上がった外見がほぼ同じの後継機種が出ていますが、現在では11万円もします。やはりこの手のデバイスもかなり値上がりしているという実感があります。

2022年にNAS用の10TBのハードディスクを5個を調達し、4個でRAID5を組みました。1個は故障時の予備です。この時に購入したのが、Western Digitalの10TBのNAS用HDDの整備品でして、1個が2万円だったので5個で10万円でした。整備品というのは初期不良でメーカーに戻されたもの、データセンターでしばらく使われた正常な製品を、メーカーや専門業者が修理・再検査し、新品に近い品質で再出荷したものです。

10TBのHDDで4本でRAID5のストレージを組むと、4本のうち1本がデータ冗長性を持たせるための領域となります。そもそも10TBのHDDの実用量は9TBなので、3本のHDDの容量の合計である27TBがストレージ容量となります。このNASにはキャッシュ用として使うSSDの空きスロットが2つあるので、余剰品の256GBのSSDを2枚に挿してます。このおかげもあって、非常に安定していて快適に使い続けていまして、いまのところは予備のHDDの出番はありません。

ちなみに新潟は冬の落雷で瞬間停電がたまに起きるので、このNAS、ルーター、PCサーバーなどは無停電電源装置(UPS)に繋いでます。

HDDの高騰を受けて、定期的なハードディスクを交換を前倒しする

長らく続く円安のお陰でPCパーツの価格は値下がりしない傾向が続いていましたが、2024年末にAI特需からのデータセンターでの需要が急増して、メモリを中心にPCパーツの価格が急騰しました。メモリほどではないですが、HDDの価格も急上昇しています。しかも、この価格高騰と今後の高値安定は数年は続くと思われます。

うちにはデータ保存用の低速な5400rpmの8TBのHDDが何本もありますが、2020年から2022年では1本14000円で購入できていました。これが現在、30000円に近い値段まで高騰しています。わずか3年で価格が倍というというのはPCパーツの世界でも、あまり記憶はありません。PCパーツは本当に高くなりましたネ。

あまりアクセス頻度の高くないデータを、この8TBのデータ用HDD4本で組んだRAID5のドライブに保管していました。このHDDは2022年の初頭のタイミングで、14000円の底値のときにまとめ買いしたものです。この8TBのHDDの入れ替えを今年中に予定していたのですが、どんどんと高騰していく相場を見て、これ以上高騰する前に実施することにしたのでした。

既に価格的にはかなり上がっていますが、ここが決断のしどころだったでしょう。

Amazonで18TBのエンタープライズ向けのHDDの整備済み品を5本まとめ買いしました。現在はこの手の整備済品の需要も高く、買えるときにまとめて買わないと同じ製品が入手できません。NASは理論上、容量が同じであれば他社の製品でもRAIDを組めますが、同じ製品で揃えたほうが安心です。

しかし、問題なのは価格です。3年前には整備済みの10TBが1本2万円で購入できましたが、今回は18TBで1本4万円でした。データ保存用のスペックの低い8TBが新品で3万円するのですから、整備済み品とはいえ倍の容量で4万円なら許容範囲でしょう。

これを自分は先週注文したのですが、すでに現時点では在庫切れで入手出来ません。今回入手した東芝のMD09ACA18TというHDDはエンタープライズ向けの高信頼度の製品なのですが、整備済品ということで既にそれなりの稼働時間を経たものです。新品ではとても1本4万円では購入できません。

HDDに20万円も払う、というのは初めての体験でしたので、注文するときには少し悩みました。ちなみに昨年末の高騰前、SEAGATEのST24000DM001という24TBのデータ用の新品が1本5万円台まで下がっていたそうですが、現在は7万円近い値段になっています(しかも品薄)。

SEAGATEのST24000DM001は個人向けのHDDで、信頼度はあまり高くありません。今回は整備品の購入なので単純に比較はできませんが、経験上、NASなどに入れて普段あまりアクセスしない運用であれば整備品でトラブルを引き当てたことはありません。この東芝のHDDも、いまのところはすべて問題なく使えています。

ASUSTOR AS6604Tに接続する拡張ユニット

自分は3年毎にデータ保管環境のHDDをリフレッシュしていまして、これは自動車の車検みたいなもんだと考えています。今回かかった20万という金額は絶対的には高いですが、仕事で不可欠ですし、デジタルデータの肥大化はまったく収束する見込みが立ちません。現役の間、この運用は続けることになると思っています。

費用の問題もありますが、古いドライブから新しいドライブにデータを引っ越しする作業に時間がかかるのも頭が痛いです。とはいえ、ASUSTORのNASを導入してから作業は楽にはなりましたが、容量の肥大化に伴って作業時間も比例して増えています。

導入しているASUSTORのAS6604TというNAS本体には高速なUSBポートがありまして、これに接続することで追加でRAIDを組める拡張ユニットが発売されていました。型番はAS6004Uという製品で、2022年にヨドバシカメラで3万円で調達しています。現在は廃盤になっていて入手不可でして、2022年の時点でも欠品しているお店ばかりでした。




ヨドバシカメラは取り寄せる見込みがない商品の注文は受け付けないので、取り寄せ可能な商品であれば注文すると比較的早めに入荷するので注文してみました。この製品の取り寄せには2ヶ月以上かかりましたが、流石はヨドバシカメラというか、ちゃんと入荷して注文時の値段で購入できました。

ちなみに入荷後、すぐに価格が5万円台に値上がりしていました。他の在庫が復活したお店でも同様です。

AS6004Uは筐体の作りこそNAS本体のAS6604Tと同等ですが、CPUなどは搭載していません。背面も冷却ファン、USBポート、電源のアダプタの差込口しかありません。3年ぶりに中身を入れ替えるので、分解して埃などを綺麗に取り除いておきました。

このAS6004Uという製品、ASUSTORから後継機種にあたる製品が存在しません。3年運用してみましたが、あまりアクセスしないデータばかりを入れていたこともあり、全くトラブルもなく安定運用できていました。この拡張ボックスはいい製品だと思うのですが、廃盤になり中古にも出てきません。3年前には3万円で新品が買えていたのが嘘のようです。

交換作業とデータ移行

リビングのTVの裏側という埃っぽい場所に設置している拡張ユニットを綺麗に清掃し、HDDベイから4基のHDDを取り出します。

清掃の前に拡張ボックスの8TB 4本で組んでいた約20TBのストレージから、データを退避しておきました。このときに今回購入した18TBのHDDの予備の1本を使います。18TBのHDDをUSB接続するためのスタンドにセットし、WindowsでNTFSでフォーマットをしておくと、約16TBの実容量となります。

このHDDをNASのUSBポートに接続し、NASのWeb UIから操作してRAIDのデータを新しいHDDにコピーします。このデータ退避は金曜日の夜から始めたのですが、すべてが終わるまで日曜日の朝までかかりました。16TBのデータコピーには約2日かかるわけです。

データが退避できたので、HDDを古いものから新しいものに入れ替えます。奥が今回購入した東芝の18TBのHDD、手前がこれまで使っていたWestern Digitalの8TBのHDDです。

取り出したのWestern Digitalの8TBのHDDの健康情報などを見ると、異常は見られません。こちらのドライブには録画データやCDからリッピングした音楽データしか入れてませんでしたし、そもそもRAID 5を組んでいたのでフォーマットをして売却することします。

ちなみにこの8TBのHDDの同等品は、現在の価格では27000円に高騰しています。なので健康な状態の中古なら、新品の50~60%くらい価格が相場なので、14000円で売却できそうです。なので3年使ったものが2022年の新品購入時の値段で売れる計算になります。

色々な物が値上がりしていますが、HDDの値上がりは本当にひどいです。ここ数年は同じような状態だということを見越して、少し前倒しで移行を決断したのですが、こうやってまとめてみると「今、決断しておいて良かった」と素直に思います。

作業に戻ります。拡張ボックスにHDDをセットして、本体に戻します。あとは設置場所に移動し、電源とUSBケーブルを接続します。ちなみに拡張ボックスはNAS本体と同じ筐体を使っていますが、電源スイッチや液晶部の表示はありません。単なるHDDケースです。

ASUSTORのNASはWebベースで操作が可能です。NAS本体の操作ページをブラウザで開いてログインし、拡張ボックスにセットした新しいHDDの状態を確認します。ちなみにNASのメーカーであるASUSTORはAsusの子会社なのですが、Web UIの日本語化も行き届いていて使いやすいです。

ここで新しくRAID 5のドライブを構築します。18TBのHDD4台で48TBの実容量のストレージとなりますが、この初期設定は10分かからずに終わりました。ここからRAID 5の構築が並行して始まるのですが、それが完了するまで非常に時間がかかります。

しかし、RAID 5の構築が終わる前に新しいストレージにデータを戻すことは可能です。RAID 5のデータ構築の作業が開始してから、現時点で2日が経過したのですが、まだ3割しか終わっていません。RAID構築が終わる前にデータを戻している途中で、HDDが故障したら悲惨なことになるのですが、完全に終わるまで待っていられません。

このように大容量のHDDでRAIDを構築するのには、非常に時間がかかるため、1台が故障して再構築する途中にもう1台のHDDが壊れる悲劇が起きる可能性があります。なのでHDDが20TBを超えるようだと、より冗長性を高めたRAID 6の構築が推奨されるそうです。

もし20TB以上の容量のHDDを購入するとしたら、データ容量が半分になってしまうRAID 6構築も考えますが、今回は75%の容量が確保できるRAID 5にしました。ちなみにデータ退避しないで、新しいドライブに1本ずつ差し替えてデータを同期することで移行できるようですが、HDDを1本づつデータ同期をするのに非常に時間がかかるのに、それを4回繰り返すと更に膨大な時間がかかりそうなので見送りました。

データを戻しながら、データの断捨離も行う

NASの再構築とデータ退避、そして退避したデータを戻すためのコピー作業に膨大な時間はかかりますが、基本的には放置していれば作業は進みます。半日に1回ぐらいは作業状況をチェックしてました。実際、2回ほど作業が中断しており、NASに接続したデータ退避したHDDが途中で認識されなくなり、NAS本体を再起動をしました。

その膨大な待ち時間の合間に、3年ぶりにNASのストレージに突っ込んでおいたデータの整理を行います。もう見ないと思われる録画データ、聴かないと思う音楽データを整理したり、ファイル名を適当なまま放置していたデータのリネームなどの整理を並行して実施しました。過去のデータの整理なども行い、絶対に消えては困るデータでクラウドストレージに移せるサイズのものは、二重でバックアップするなどのデータ運用の見直しも行いました。

この手の作業、着手するまでは気乗りしないのですが、取り掛かってみると途中から楽しくなってきます。おかげで三連休の2日間、ひたすらPCの前でデータの断捨離をしつつ、新しいNASのストレージにデータをコピーしてました。ちなみにこれを書いているのは三連休の翌朝なのですが、まだデータのコピーは終わってません。仕事の合間に様子を見ながら、作業が無事に完了するように見守るだけです。

HDDの価格高騰をきっかけに作業したのですが、空き容量も大幅に増えて快適になりました。空きが出たので、HDDにバックアップを取って放置していた過去のデータをRAIDを組んだNASのストレージに移すことにしました。これで少しでもHDDの故障でのデータ喪失の可能性が下がるでしょう。

昔はHDDの容量増えても価格は下がっていたので、大容量のHDDに買い替えたあと「これでジオンはあと10年は戦える」と冗談で言ってました。現代ではHDDは容量の増加に比例して価格も上がる一方なので、将来的には大量のデジタルデータを断捨離する日が来るのでしょうね。