新潟に移住して5年が経過したけど、地方の今後が気になってしまう





冬の新潟は道路の路面が乾くことがなく、融雪パイプからの排水もあって常に路面が濡れています。雨が降ってない状態でも、常に曇っていて太陽が出ていないので路面が乾くことがありません。

新潟に移住してから、最高気温が10度に届かない日に自転車には乗らなくなりました。首都圏在住時は冬に0度近辺の気温でも自転車には乗っていました。それは空気が乾燥しているので路面が乾いていて、走行しても自転車も汚れずに路面凍結の心配もありませんでした。

そんな訳で移住してから、氷点下に近い気温で自転車で走るときの装備を処分してます。厚手のアンダーウェアやジャケット、裏起毛のビブタイツ、分厚い靴下にシューズカバーなどです。昨年ぐらいからハンドルカバーを自転車に取り付けることもなくなりました。

先日ホイール交換したCevelo R3は全く出番がなく、もっぱら家トレーニングで家にこもりがちになってます。

品薄だと慌てて買ってしまうのは首都圏在住時の悪い癖だ

冬の過ごし方ですが、最近は朝の散歩、家でのトレーニングのあと、自動車で亀田のマクドナルドに行って本を読んだり、PCで作業をしたりしていました。その帰りに近くのラ・ムーで食べ物を買ったり、色々と寄り道をしてお昼前に家に戻ってくる、というのが定番の過ごし方になっています。

先日、寒さからユニクロのフリースが欲しくなって、イオン新潟亀田インター店に行ってきました。その際に店内にある未来屋書店を物色してきたのでした。最近、図書館に行くのを控えてまして、書店で気になった新刊を買ってきて読んでいます。

その中で気になって買ってきたのがGOATという小学館が出している文芸書です。510円と非常に安価なのに分厚く、ジャンルを問わずに色々な人の作品が少しずつ載っていて、非常に面白かったです。

このGOATですが、過去に2冊が出版されてました。その第1号は未来屋書店に店頭に並んでいたのですが、第2号は在庫してませんでした。Amazonなどのネット書店を検索すると、第2号だけが売り切れてます。個人売買サイトでも、この第二号だけが1000円超えのプレミア金額で取引が成立していました。

この第2号を読みたい!と思ったのに、まさかプレミア価格が付いているとは!と残念に思います。元の価格が510円と定価は安価ですが、1000円超えの価格でも送料を考えると積極的に転売して儲かるわけでもありません。誰かが買い占めているわけではないでしょうが、入手はもう難しいと思ってしまったのです。

ネットで品切れになると、店頭では完全に姿を消しているというのが首都圏に住んでいるときの常でした。なもんで移住前に新潟に帰省したときに、首都圏やネットで店頭から姿を消している商品が普通に店頭に並んでいて驚いた記憶があります。

なんか品薄なものはどんどん値上がりしていく、という焦りのような感覚が自分は苦手です。それなら、ちょっとプレミア価格が付いているぐらいなら許容して買ってしまう性分が抜けません。ちょうどメルカリでGOATの過去2号をまとめて1600円ほどで売っている人が居たので、それを購入してしまいました。

週末に2冊を受け取ったのですが、ほぼ新品みたいな状態で一安心。ちなみに右の第1号は定価の510円で未来屋書店にも並んでいましたから、第2号を1100円ほどのプレミア価格で購入したことになります。

しかし、土曜日のマックからの帰りの寄り道でPLANT-5 横越店の向かいの蔦屋書店を覗いたら、左の第2号のGOATが山積みで置いてあるのを見かけてショックを受けてしまいました。図書館に行くのを控えるようになって、リアル書店にようやく行くようになったばかりだったので、自分のせっかちを再認識して落ち込んだのでした。

そんなに慌てなくてもいい

前述した通り、自分はせっかちな人間でして、首都圏在住時にはそのスピード感で生きていたいないと損をすると感じたことが多かったのでした。安いと思ったら即入手しないと、次に来たときにはもう入手できない、という経験が何度もありました。店頭に限らず、ネット通販でも購入を躊躇しているうちに売り切れてしまって、余計に悔しい!という体験を数多くしています。

ネットや首都圏での情報の流れに身を任せていると、どんどん自分の生来のせっかちさが助長される気がしていて嫌なのです。新潟ではもっとのんびりと構えて生活していても、損をすることはあまりない、というのがようやく理解できてきていたのですが、今回は完全にやってしまいました。

終わってしまったことを悔やんでも仕方ありません。倍の値段を出して買ってしまったGOATの第2号については、今後の反省材料として噛み締めるように読むことにします。

選択しなかった選択肢を悔やまない

話は少し変わりますが、日記の書き方というかこのBlogも含めて日々の記録の付けかたに悩んでいます。AIに相談したり、日記についての本を読み漁っています。

その中で、くどうれいんの「日記の練習」に、以下のようなフレーズがありました。

わたしは「本当に選べたかもしれないもの」を差し出されるのが嫌いだ。




わかる、自分も超嫌い。決断してから自分が選ばなかったものがどうなったか?を知ることにプラスはないと思うんですよ。反省は選んだ選択肢の結果から考察すればいいことで、選ばなかった選択肢の結果を想像して反省することに意味はないと思うのです。

新潟に移住してから、常に考えるのが「移住は正解だったのか?」「会社員を止めて独立することは正解だったのか?」ということです。どちらも今のところは、良い選択だったと思っています。逆に東京に残っていたらどうか?、会社に残っていたらどうか?ということは意識的に考えないようにしてました。

首都圏で会社員をやっていたときの価値観と、地方で独立した今の生活とのギャップを常に考えてしまいます。

「過疎ビジネス」読了

GOAT第2号が山積みになっていてショックを受けた横越の蔦屋書店ですが、ここに寄ったのは横山 勲の「過疎ビジネス」を購入するためでした。未来屋書店で平台に積んであって気になっていた本だったのですが、YouTubeの積読チャンネルで紹介されたり、三宅香帆&谷頭和希さんのポッドキャストで話題に挙がっていて面白そうだったので購入。

1日であっという間に読み終わりました。これがノンフィクションか!と筆者の文才に唸らされました。非常に面白くておすすめです。読了後にYouTubeの積読チャンネルの紹介動画をすべて見たのですが、リアル半沢直樹みたいな展開っていうのは完全に同意です。

SIerで長らく仕事をしていると、コンサルって頭はいいんだけど自分のペースで物事を強引に進めようする人がたまに居て、私は非常に苦手でした。これは仕事だけでなく、趣味のつながりでの人間付き合いでも、コンサルを生業にしている人が苦手だ、と感じることが何度もありました。

日本は民間企業のコンプライアンス、ガバナンスは向上しているのですが、地方のお役所などはそれに追いついていないと思ってました。なもんで公金を食い物にされるというスキームが、噴出するようになったと感じていました。東京オリンピックとかコロナの補助金とは酷かったですね。この本がそれを裏付けるようような内容でして、「コンサル栄えて国滅ぶ」とは名キャッチコピーだと思います。

この本を書いた新聞記者の横山さんは宮城の地方紙の記者さんです。首都圏への一極集中と地方の過疎化については、色々と思うところがあるようです。自分も就職で一時的に新潟にUターンしましたが、すぐに東京の会社に転職してしまい、そこから新潟に戻ってくるまで20年かかりました。

自分は新潟が好きで、東京は便利だけど人が暮らしていくには切なすぎる場所だと感じてました。しかし、それでも地方を捨てて首都圏に移住したのは、親と親の仕事が嫌で、家の住環境が良くなかったからです。おりしもバブル崩壊後の東京は、地価と物価が下がって暮らしやすかったんですよね。

それから20年以上が経過し、生活と仕事の目処がついて好きな新潟に戻ってこれたのは幸せなのですが、両親とのことでうんざりすることは未だにあります。ただ、それらの問題の多くはお金で解決できることであり、自力で解決できるようになりました、お金がなかった若いときの閉塞感はひどいもんでした。もっと周りに相談していたら違っていたのかもしれないですが。

未熟な若者だったとき、家庭の環境に不満があったら、地方を捨てて都会に出るのが王道コースだったと思っています。現在、地方から若者が裸一貫で上京しても物価高騰で大変になったと思いますが、それでも実家に居るよりはマシという境遇の若者はそれなりに居るのではないでしょうか?

この本を読んで「やっぱり自分の住んでいる自治体にせっせと納税しましょう」と思うと同時に、わが町が公金をおかしな使い方をしないように興味を持つことって大事なんだな、と自分なりに思ったのでした。

久しぶりにピザを焼く

さて、話題はここからガラリと変わります。

スーパーに買い物に寄ったら、スイートバジルの葉が見切れていて一袋が80円と激安でした。通常ならば300円近い値段のハズです。生バジルの葉で焼いたマルゲリータは香りがよいので、バジルの葉がしおれる前にピッツアを焼くことにしましょう。

久しぶりにスタンドミキサーを引っ張り出して、生地を捏ねて発酵させてマルゲリータを焼きました。チーズはハードモッツァレラチーズに少しチェダーチーズを混ぜて使いました。スイートバジルの葉を載せ、ペコリーノ・ロマーノの粉チーズとオリーブオイルを回しかけて、450度の電気窯で2分焼きました。

今回の生地の加水率は60%と堅めの生地にしたのですが、かなりの歯ごたえのある焼き上がりとなりました。もうちょっと加水率は上げた方がよさそう。リスドオルというフランスパン用の粉で生地を作るのにも飽きたので、今度は食パン用の強力粉を使ってみようかな。

発酵がうまくいくと、生地の伸びが良くて扱いやすいです。しかし、冷蔵庫で低温熟成してから再発酵させると生地の伸びがいまいちです。今回は低温発酵をしなかったので、生地は扱いやすかったのですが。まだまだ研究の余地はありそうです。