今回の新潟からの帰りは自転車で行けるところまで行って、途中から輪行して帰るということだけは決めていました。ただ、ルートはどうしようかな?
三国街道越えで群馬まで来て輪行とか、そもそも群馬まで来たら後は平坦基調なんだから自宅まで走ろうとかだと、ブルベみたいに走るだけになるので、それは却下。
そんな折り、水曜日に放送された孤独のグルメ Season3が『新潟県十日町市のドライブインの牛肉の煮込みと五目釜めし』という内容で、YUKI氏が「これ行ってみない?」と提案してきました。
以前もYUKI氏とは池袋に汁無し担々麺を食べに行ってますし、これはネタとして丁度いいかも?ってな事で目的はアッサリと十日町に決定。食べた後は越後湯沢まで走って、輪行で帰る計画に決定です。
実際の行軍ルートのログは上記のような感じで、途中の1時間ほど輪行でショートカットしてます。
朝が苦手なYUKI氏が「スタートは7時にしよう」ということなので、それを受けて旧安田町のホテルから15km走って、JR信越線の矢代田駅から長岡駅まで輪行する計画に切り替える。
昨日一緒に走ったT氏に行軍ルートとタイムスケジュールをFacebookで共有してたので、T氏は新発田から長岡まで輪行で一足先に向かうという。
7時だと朝日もすっかり山の上ですな。半袖短パンジャージではちょっと寒いですが、我慢できなくもない。上の写真だと晴れているように見えますが、見事な天気雨でポツポツと雨粒が落ちてくることも。
天気予報では晴れだったと記憶しているのですが、どんよりと分厚い雲から時折ポツポツと雨粒が落ちて来ます。まぁ、新潟じゃこういう天気が当たり前なんですけどね。
安田から五泉を抜けて、矢代田に向かう途中にちょっと軽い峠があるのを忘れた。15kmほどで駅だから~と余裕かましていたのに、朝から登らされて大汗かいてしまった。
登るのが苦手ではないYUKI氏でも「随分と朝から登るなぁ」と思ったそうな。ちなみに看板は新潟市ですが、自分的にはこの辺は旧新津市郊外だよなぁ、と思う。
峠を下るときには路面は少し濡れており、上からはポツポツと再び雨が降ってきますが、雨具が必要な程ではないです。対向してきたロードバイク乗りに挨拶したら「この先雨降ってます?」と聞かれたので、自分の時は大丈夫だったと答える。
矢代田の駅って無人駅だったよな…と思ったら、もの凄くモダンな駅舎になっていてビックリ。駅前でさっそく輪行袋に自転車を詰めて15分後に来る電車に乗る。
マキノ号ですが、これまで使っていたCervelo R3号と比べると輪行は凄く楽。フレームが細身なので、扱いやすいし、フレーム保護材も巻きやすい。ホイールのクリアランスに余裕があるので、ホイールの脱着もらくちんです。
駅前にあったサークルKで買った朝ご飯を食べつつ、8時の信越線で長岡へ向かう。到着予定は9時をちょっと回ったぐらいになるが、T氏は先に長岡入りしているようだ。
新潟と長岡を結ぶ信越線は新潟と新発田を結ぶ白新線と並んで、新潟県内を走る普通の路線列車としては車両数は多めで5,6両ぐらい。もっとも通勤需要での車両数なので、土日はごらんの通りガラガラです。
長岡に到着。駅ビルが大きいし、トイレも綺麗で改札も広い。輪行するにあたって改札が狭い駅は気を遣うので苦手だ。
新幹線が通っている駅はエレベーターやエスカレータが完備されているし、改札もゆったり作られているので輪行向きである。
ブルボンは新潟県柏崎の企業。ということもあって、ヒット作プチ専用の自販機が駅ナカに設置されています。
そういえば広告代理店に勤めている従兄弟は、その仕事で柏崎にきたことがあるとか。亀田製菓、岩塚製菓、サトウのご飯の佐藤食品など、新潟県には食品系の企業が一杯です。
駅を出るとT氏が待っていてくれたので、早速である。今日はここから十日町まで3人で走る予定だ。コースは自分がeTrexに入れてきたルートを使うので、自分が先導する。
長岡といえばもう一つ有名なのがフレンドのイタリアンその巨大な花火である。三尺玉を打ち上げる筒は巨大である。こんなのが駅前にあるのです。
長岡駅周辺は路面が濡れていて、ポツポツと雨が落ちることもある新潟らしいハッキリしない曇天である。しかし、ゆっくりを雨雲が過ぎるのを待っていると、目的のお店である十日町の峠の茶屋の営業時間に間に合わない。
国道17号は路肩が広いので走りやすい。幹線道路は車の走行量が多いのですが、ペース良く走れるというメリットがあるので、自分は比較的好きです。
標識には地震で有名になった旧山古志村の地名が乗っている。今はこの辺は長岡市の一部なんだそうな。色々と観光してみたいけど、あいにくの天気なので先を急ぐ。
途中で取れも綺麗なススキの群生地の脇を通る。そういえばススキって関東じゃあんまり見ないね。
先週の台風で倒れた稲をちょうど刈り取っている時期でした。急がないとダメになってしまうので、この週末に稲刈りしている田んぼを沢山みました。
この辺は米どころ新潟の中でも更に美味しい米を作っているエリアなのである。
さて、長岡からとりあえずの目的地である峠の茶屋 蔵までは60km弱であるが、途中で薬師峠をカットする長い薬師トンネルを通ったり、その名前が表す通り、お店自体が峠の頂点にあるのである。
雨が時折落ちてくることもあって、休憩は少なめで3人でもくもくと目的地まで走った。覚悟はしていたが、薬師トンネルをはじめにトンネルは沢山ありました。距離が長いトンネルは怖いのですが、交通量が少ないので何とかクリア。
ほくほく線の松代駅から峠を登って、茶屋を目指す。確かに松代駅が最寄りだが、ここからは車で10分かかるので徒歩で行くのは厳しい。
さぁ、13時ぐらいには到着したいので3人で峠の頂点まで走る。まぁ、標高350mぐらいなんですけどね。もちろん、私が一番遅いので最後尾です(笑)
山間にもある田んぼは棚田になっており、至る所で絶賛刈り入れ中っていう感じ。
13時に無事到着。お昼の部の受付は14時までで、自分達の前に2組待っていたのが、なんとか利用は出来るだろう。
ちなみに私達の3組後ろ目までがお昼にありつけました。それ以降はお店の人が張り紙をしたので、やってきては張り紙を見て帰って行く関東圏のナンバーの車がちょこちょこ居ました。
そうです、孤独のグルメはテレビ東京系なので、新潟では放送していません。帰りにお店の人に聞いたら、熱心なファンはネットで放送前から情報を掴んで事前に食べに来てたんだそうな(笑)。
ゴローちゃんは直江津側からやってきて…という状況だったので、建物的にはこっちからの見た目でしたね。本当に峠にポツンと建っていて、他に何も無い。
テレビ東京の食関係のデータ蓄積は凄いとは聞くが、どこで見つけてくるんだろう?
待っている間の軒先を見るとビニールが垂れ下がっている。これは私の推測ですが、スズメバチなどに巣を作らせないための対策なんじゃなかろうか?と。
30分ほどして店内に入れます。お座敷に3卓、あとは大きなテーブル席が4つだけ。カウンターは裁ききれない下げた食器置き場となってました。
食べに来た人が、お店が大変そうってな感じで気を遣って、自分でお膳を下げてました。うーん、みんなマナーがいいなぁ。
さぁ、何を食べようか? YUKI氏は牛肉煮込み単品with五目釜めしという五郎ちゃんセット。自分は煮込み定食、T氏は豚角チリソース煮をオーダー。なお、私とT氏で釜飯を1つ頼んでシェアすることに。
個人的には別のメニューに載っていたカツカレーがとても気になったので、もし次に利用することがあるならカツカレーも試したいなぁ。
久住さんと松重さんのサイン。日付を見ると久住さんが9/2、松重さんが9/4と別々に来ていることが分かる。
ちなみにお昼の部では、我々が一番最後まで居たので、おばちゃんに色々と話を聞いた。こういう処で2人でやっているから、どうしても時間が掛かるという点などをちゃんとPRするようにしてくれたそうだ。
おばちゃん曰く、それでも最近はみんなマナーが良いお客さんが多くて助かっているそうだ。バブルの頃は文句を言ってくる酷いお客さんがチラホラ居たんだそうな。
さて、伝説の牛肉煮込み定食が来ましたよ。枝豆を冷たいダシに浸したものとか、自家製っぽい沢庵が旨そうだ。米はもちろんピカピカの銀シャリ!。
鍋はグツグツと熱く煮えている、タップリと味の染みた肉はもちろん、そこから出たうま味が凝縮しているダシをタマネギやゴボウなどの野菜が吸って、イイ仕事をしているのである。
七味をパラリと散らして、玉子を崩して絡めるようにして肉を口に運ぶ…なるほど、法悦という表現は実に的確だな(笑)。
実は新潟県は牛より豚肉を好む地方で、村上市のように牛肉で有名な地域以外では、牛肉が名物料理っていうのは珍しいような。
T氏が頼んだ豚角チリソースも実に美味しそう。彩りが綺麗だよなぁ。
いよいよ来たのが釜飯。キノコや山菜のボリュームが凄いです。これは日本人なら絶対好きな味だと思う。
たっぷりと1時間半ほど休憩&食事を堪能させて頂いて、お店を後にします。これはわざわざ来る価値があったな、と思う。
お店から十日町市街の方に戻ると棚田の観光スポット。いくつかこういう撮影ポイントがありました。
見事な棚田。同じ新潟県でも、自分の実家のある阿賀野市の大半は平地なので、こういう田んぼはあまり見かけないから新鮮だ。
ついでなんで、マキノ号も記念撮影。32Tの大きなローギアのおかげで峠もラクチンでした。
さて、ここから自分とYUKI氏は松之山&瀬戸口温泉を通って十二峠トンネルを越えて、関越道が通っているルートに出て湯沢までを目指します。峠の茶屋で折り返して残り45kmほどです。
T氏は新発田まで輪行で帰るので、飯山線に隣接するあたりまで同行することになりました。余裕があれば、越後湯沢まで同行すると新幹線で楽に帰れますからね。
峠の茶屋でゆっくりしていたので、既に15時ぐらいになってました。何とか暗くなる前には越後湯沢に着きたいです。
刈り入れ途中の田んぼ。こういう道ばたのギリギリまで田んぼがあります。
この辺は豪雪地帯ですから、至る所にスノーシェッドと言われる土砂崩れ&雪崩よけの半トンネルがあります。この辺はとにかくトンネルが多いです。
自分はトンネルは涼しいし、これが無かったらキツイ峠を上り下りしなきゃいけなんだという事を考えると格段に楽なはずなので嫌いじゃありません。
もっとも、路面が荒れていたり、交通量が多くて自動車が怖いようなトンネルは苦手ですが、これは他の人も同じでしょう。
松之山温泉の周辺にあったお土産屋さん。時間の余裕があれば、あまいものでも食べたかったのですが、ここは飲み物だけで我慢。
高舘トンネルの手前では、MTB乗りの方々と会いましたのでご挨拶。午前中はパラパラと降っていた雨も、午後になってからは殆ど降らなくなり、空も晴れてきました。
T氏がそろそろ膝が辛いとのことで、このトンネルを通った後、予定通り飯山線の沿線に併走する国道117号に出て越後田沢駅の前あたりでお別れとなりました。二日間ありがとうござました~!。
この後、T氏は十日町駅まで走って、そこから越後川口経由で新発田方面に輪行して帰ったそうです。
さて、自分とYUKI氏は国道353号で石打に抜ける峠道に向かいます。時間的には何とか完全に日が暮れる前に越後湯沢に着けそうです。
先週の台風の影響で、この連休は至る所でコンバインが稲を刈り取ってました。コンバインという単語に慣れ親しんでいる関係で「聖戦士ダンバイン」というアニメの名前が微妙に感じた小学校時代でした。
のどかな田舎道は走っていて楽しいです。一つ目の上りは標高350mぐらいなので、こちらは楽々クリア。
さて、十二峠はトンネルでショートカット出来ますが、それでも標高は530mぐらいまで登ります。つづれ折りになっているところの間にも田んぼがあって、あまりに綺麗なので停車。
登ってきた方を見下ろしてみると、結構登ってきていることが分かります。周囲が山なので、あの夕陽は山に沈んでいくのでしょう。
ちょいと休憩して水分補給。この辺はコンビニとか全くありませんから、さっきの自販機で補給したのが最後でした。もっとも涼しかったこともあって、手持ちのボトルの飲み物で十分足りました。
ヒーコラ言いながら、何とか十二峠トンネル手前の頂点まで登ってきました。うーん、後は下り基調なので気が楽です。
頂点には見事なバス停がありました。ここに自転車を立てかけて休憩しますが、蜘蛛の巣が凄かった。
中を見ると非常に広いですし、綺麗です。これで自販機の一つでも併設されていたら、定番の休憩スポットになりそう(笑)
さて、下りです。それなりに勾配のある下りですが、マキノ号のよく効くブレーキのおかげで安心して下れました。
今回、マキノ号にはフォークにライト取り付け用のダボを設置してもらってまして、ここにDOSUNのD400という明るいバッテリーライトを取り付けてました。
暗いトンネルも明るいライトのおかげで路面もよく見えて、安心して走れました。ハンドルの上に付けるよりも、フォークに付けた方が配光がよいので走りやすいです。
無事、関越道と上越新幹線の下をくぐり、明るいうちに国道17号が通る石打に出れました。出たところにあるセブンイレブンで休憩した後、越後湯沢駅を目指します。
もう頭の中は温泉で頭が一杯ですが、温泉に入った後にあまり走りたくないので、とりあえず駅の周辺で日帰り温泉を探すことに。
ちょっとした登り下りがありましたが、越後湯沢駅に暗くなる前に到着。時間は18時ちょっと前でしょうか。トータルでの走行距離は120kmで獲得標高はガーミン読みで1700m弱です。
とりあえず新幹線のチケットを取ろうとしたら、指定席は結構埋まっているそうな。ただ、21:36発の「たにがわ」ならばここが始発で自由席が7両もあるので、絶対座れるという駅員さんのアドバイスで自由席のチケットを購入。
ここで温泉を探そうしますが、宿泊施設で温泉を開放しているようなところは時間的にもう利用出来ないところが多いです。新幹線の時間まで結構ありますし、横になれる休憩室があるお風呂にしたいです。
そんな訳でウロウロとお風呂を探して、21時まで営業している駒子の湯を発見。ここなら駅まで自転車で5分ほどなので、ここで疲れを癒すことに。
今日はスマホの電池が切れ気味だったので、休憩室で横になってコンセントをお借りして充電もできました。料金も500円と安く、休憩室で横になれるのは非常にうれしいです。
すっかり落ち着いてお腹も減ってきましたが、ここで中途半端なものを食べてがっかりすると峠の茶屋の余韻が台無しです。帰りはコンビニで適当なものをつまんで、ごまかすことにしましょう。
21時ごろの越後湯沢駅。YUKI氏はお土産屋さんで実家に持って帰る日本酒を買ってました。
駅員さんにオススメされた「たにがわ」は確かにガラガラで、最初のうちは1車両に自分とYUKI氏だけでした。最終的にも車両には5人ぐらいしか乗ってこなかったです。自由席だからちょっと運賃も安いですし、これは良い選択でしたね。
一本前のMaxときが自由席も指定席もかなり埋まっていたのを考えると、これは非常に楽チン。自転車も置き放題なので、輪行時にはうれしいガラガラっぷり。
コンビニで買ったチーズとビール。結構走ったから、温泉で横になっていたら足が攣って大変だったので、たんぱく質と塩分をしっかり摂取しよう。セブンイレブンのPBのチーズとビールは意外とおいしかったです。
この他に芋けんぴを買っていたのですが、チーズのしょっぱさ、芋けんぴの甘さ、ビールのすっきりした苦みが相まって意外と合うじゃないか。すっかり酔っぱらいモードに突入。
孤独のグルメのオリジナルサウンドトラック2を聞きながら、いつの間にか寝てしまい、気がついたら大宮駅を過ぎたところでした。いやぁ~、よく寝たぁ。
我孫子に帰るYUKI氏とは上野駅でお別れ。自分は東京駅から山手線で目黒駅で乗り換えて、日付が変わる前に無事最寄り駅まで帰って来れました。
そんな訳で楽しかった新潟でグルメライドもおしまい。なかなか密度の高い内容で良かったです!