3Tのステムの折れたボルトを抜く

以前にも書きましたが、3Tのステムに使われているチタンボルトはちょっとオーバートルクで回しただけで、バッキーン!と断裂します。何しろ「ステム ボルト 折れ」とかで検索すると出てくる例の多くが、3Tのステムのボルトなのである。

それだけ3Tのステムが人気あるって事なんでしょうけど、こいつは国内で買うと1万円近くするし、海外通販でも7000円ぐらいするのである。ネジが折れて取り出せなくなっただけでジャンク品になるのは非常に勿体ない。しかし、簡単に取り出せそうもないので一旦は新品で同じものを購入し、こいつはジャンクとして引き出しの奥に眠っていたのである。

しかし、新しいフレームに組み込む必要があったので、何とか自力でこのボルトを抜く手はないものか?と調べて見たら、電動ドリルとネジ抜きとかボルト抜きと言われる工具があれば引っこ抜けるようだ。詳細はこの辺のサイトで説明されています。

工具をそろえるお金で新品のステムが買えちゃうんじゃないか?と思って調べて見たら、Amazonで電動ドリルが2500円、下穴開けのドリルとネジ抜きのセットで600円、穴を正確に開けるためのセンターポンチが200円ぐらいで買えるようだ。

電動ドリル自体は前から欲しかったし、よし、工具を揃えてサルベージにチャレンジしてみましょう。

3Tの折れたチタンボルト抜き

そんな訳で購入したドリル(AC100V)と折れたネジがそのままになっているステム、切削油としてのKURE 5-56、そして右からセンターポンチ、ドリル、ネジ抜きである。ドリルとネジ抜きはセットのモノを購入したので口径はあっているはずである。

ちなみにこのセットを揃えてもネジを抜くのに失敗した人も居ますので、最初からステム買い直した方が安かった、ということにならないように祈りましょう。

3Tの折れたチタンボルト抜き

折れたボルトが眠っているのはフォークコラムを締め付ける方のボルトでございまして、今回はこっち側から穴を開けてネジ抜きを差し込んで抜く予定です。

3Tの折れたチタンボルト抜き

折れたボルトの反対側の方はこんな感じ。もう少しボルトが露出してくれていれば、ネジザウルスなどのペンチで回すことも出来たでしょうし、金ノコで筋を入れてマイナスドライバーで回すということも出来るのですが、残念なことに全く出っ張ってません。見事なまでのツライチです。

とりあえずボルトの頭があった方の側からセンターポンチで真ん中に目印を打って、KURE5-56を吹いてドリルで穴を……うーん、全然開かないぞ? ちなみに5-56は切削油代わりに使ってまして、これを塗って温度上昇を抑えないとドリルの歯があっという間に鈍って削れなくなるそうです。

ドリルはかなり上からしっかり押さえつけないと堅いチタンボルトは全く削れていきません。ドリルが長すぎるのか、上から押さえつける力が逃げているようです。なんか1時間ぐらい四苦八苦しましたが、ネジ抜きを入れられる深さの穴が開きません。そんなこんなやっているウチに、ドリルの歯が鈍ってしまったようで全然穴が開かなくなりました。2時間掛けて深さ3mmにも届かない穴が開いただけで、ドリルもの刃先もダメにしてしまいお手上げモード。

ちょうど約束があって秋葉原に出かける時間になったので、そういえば秋葉原のヒロセの工具のお店なら良いドリルの歯がありそうだ、と言う記憶を頼りに一時作業を中断して、秋葉原に出てヒロセに寄ってみる。

2mmのドリルの歯ですが、チタンコートの短いドリルの歯が2本セトで380円で売ってました。これなら1本ダメしても予備があるし、短い方が上から力を掛けやすいはずである。帰宅したら早速作業を再開しよう。

3Tの折れたチタンボルト抜き

買ってきたのが下のドリルの歯である。上のはネジ抜きのセットになっていたドリルで、全長が長すぎて力が掛けにくく、既に刃先は鈍っている。

下のドリルをチャックにセットして、上から力を掛けてグーッと押し込むと、削りカスが出るわ出るわ。モノの数分でボルトを貫通する穴が開きました。これまでの苦労は何だったんだ?、という感じである。

下穴が空いたらようやくネジ抜きの出番である。電動ドリルのチャックにネジ抜きを取り付けて、ドリルの回転方法を逆ネジ側にセットする。ネジ抜きは逆ネジになっているので、逆方向に回すことでねじ込まれていき、やがてガッチリと下穴に食い込んで、折れたボルト自体を回してネジ穴から取り出せるっていう寸法である。

さて、ネジ抜きをセットして、ドリルでギュイーン!っと…

3Tの折れたチタンボルト抜き

と、取れたーーー!!

正直、こんなにアッサリと取れるとは思ってませんでしたヨ。いやぁ、ネジ抜き君のお手柄でございます。

3Tの折れたチタンボルト抜き

そんな訳でネジ抜き君のアップ。逆方向に回すとねじ込まれて、やがてガッチリ穴に食い込んで、それでも逆方向に回すとネジ自体が左に回って抜けるっていう仕組みだ。

3Tの折れたチタンボルト抜き

とりだされたチタンボルトのアップ。真ん中の穴がネジ抜きを入れるためにドリルで開けた穴でございます。

ポイントはちゃんと切削油を適宜吹きかけつつ穴開けすること、それなりに良く切れる歯を使う事(チタンボルトは堅いです)。んで、ドリルはかなり強めに押し込まないとなかなか穴は開かないので短い歯の方が作業しやすいです。電動ドリルはそれなりにトルクが必要なので、コードレスよりも普通にAC100Vで動くものの方がパワフルで安いです。

電動ドリルも手元に残ったし、これがあればIKEAの家具とかを組み立てるのも楽々だなー(笑)

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