Spotifyのロスレス配信対応とCDによる保管





Spotifyがロスレス配信に対応しました

音楽配信サービスとして老舗ながら唯一ロスレス配信に対応していなかったSpotifyでしたが、2025年の9月にロスレス配信に対応しました。最大24bit/44.1kHzのFLAC形式とのことなので、CD音質となります。利用にはPremiumプランの契約が必要です。

これまで色々な音楽配信サービスを試したのですが、音質よりも使い勝手を優先してSpotifyを愛用していました。他のサービスはもっと高ビットレートのハイレゾ配信にも対応していますが、Spotifyがやっとロスレス配信に対応してくれたのはありがたいです。

といっても自動車やイヤホンで音楽を聴いているぐらいであれば、音質はそんなに気になりません。最終的にスマホからワイヤレスで音楽を飛ばすので、そこで音質はどうしても落ちるからです。恩恵があるのは、自宅に設置したオーディオで音楽を聴くときです。

自宅ではPCからUSBでデジタル出力して、OPPOのプレイヤーのDACを経由してアンプに音を入力しています。PCにSpotifyのデスクトップアプリをインストールして、同じ自宅ネットワークに接続したiPhoneのSpotifyアプリを操作して、PCのSpotifyアプリから音を出すことが出来ます。

Spotifyがロスレス音源になったことで、CDを取り出してプレイヤーで再生したり、購入したCDをリッピングしてPC上でデータを再生する機会は更に減りました。このオーディオで再生すると、圧縮音源とロスレス音源の音質の差は明らかなんですよね。

Apple Music、Amazon Music UnlimitedはSpotifyに先んじて、ロスレス配信より高音質なハイレゾ配信を実現していました。一時期はSpotifyとこれらを併用していたのですが、アプリの使い勝手や選曲ロジックの優秀さでSpotifyから離れがたく、リプレースするに至っておりません。

たまには他のサービスの使い勝手が向上したか?を再評価しないといけないのですが、自分の中ではしばらくSpotifyの天下が続きそうです。

いまだにCDでしか提供されない楽曲もあります

しかし、頑なに音楽配信を拒否するアーティストも存在するわけで、日本ではその筆頭は山下達郎でしょう。なにせ「自分の目の黒いうちは音楽配信はしない」と明言しています。それから宇宙戦艦ヤマトの多くのサウンドトラックも音楽配信の対象になっておりません。

山下達郎に関しては、なにしろ50年も活動しているので、発売しているCDの枚数も多いです。そしてリマスターで音質が向上されたり、ボーナストラックが増えたものが再販されていたりします。




最近は持っているアルバムを買い直したり、たまたま持っていなかったりしたアルバムを買ったりしています。2012年に発売された4枚組のOPUSというベストアルバムがあって、メジャーな曲の大半は収録されているのですが、それ以降に発売された曲はもちろん、個別のアルバムを買わないと聴けない名曲もありますからね。

Amazonとかで買うつもりのCDを「ほしいものリスト」に入れておいて、価格が下がったり、CDケースの割れ等の理由でアウトレット品が安価に販売されるタイミングで買ってます。これだと山下達郎のアルバムの場合、新品でも1600~2000円程度で購入出来ます。「アルチザン」「ポケットミュージック」などのアルバムはリマスター目当てでの買い直しでして、可能な限り安く入手したかったのです。

これらの楽曲はCDからFLAC音源でリッピングして、iPhoneに音源をアップロードして再生アプリで聞いています。宇宙戦艦ヤマト関係のアルバムも多数持ってますので、それらも同じようにしています。

手元に残しておくなら、CDの方が好みです

音楽配信される楽曲は増え続けていますが、何かしらの事情で絶対に配信されないアルバムというのもあります。たとえば坂本龍一の「未来派野郎」という80年代に発売されたアルバムは、他のアーティストの音源をサンプリング元に使っているらしく、権利的にグレーなので配信されません。

今は再生出来るけど、いずれ何かしらの事情で配信されなくなるアルバムが出てくる可能性を考えると、気に入った楽曲は念のためにCDで入手しておいたほうが安全です。私の手元にも実際にそういうアルバムが何枚もあります(流石に枚数は厳選しておりますけど)。

手元に音楽がデータとして所有できる音楽ダウンロード販売もありますが、現在は定額のストリーミング配信が全体の9割を占めているそうで、ダウンロード販売の額は減少中らしいです。手元に残す事が目的の場合、CDの方が入手しやすく安価で所有欲も満たせます。となると、ダウンロード販売は今後も減少していくのは明らかです。

最初期のCDはもう寿命で再生が出来ない、と言われてます。我が家にあるCDは、購入から30年以上経過していても再生できないものはありません。むしろCDよりも心配なのが、キズに弱いBlu-rayディスクです。手持ちの円盤でも、少しのキズで再生に支障が発生したりするものがあります。

新曲はとりあえずストリーミング配信で聴いて、非常に長期間に渡って聞き続けるお気に入りのアルバムであれば、いずれ安価にCDを入手して保管する、というのが最近の音楽との付き合い方です。