今朝は4時ぐらいに目が覚めてしまって、朝から本を読んでいたら朝練に出かけるタイミングを逃しました。今週は火曜日以降、朝練をサボりまくっておりますが、気乗りしないものは仕方ありません。昨日の日記でも書いたとおり、液晶モニタ関係の入替でモヤモヤと悩み続けています。
肩幅の広さに悩む人生だった
自分は座高が高く肩幅が広いことに悩まされておりました。でも、学校でも社会人になってからも、出来るだけ前の座席に座るのが好きだったのです。なので肩をすぼめたり背中を丸めて頭の位置が低くなるように座って、後ろの人の視線を遮らないように子供の頃からしていました。
背が高い、恰幅が良いというのは良いこともありますが、悪い点もあります。例えばJRの通勤電車でロングシートに座る時ですが、背もたれに肩を付けて寄りかかるように座る事ができません。肩をすぼめて、隣の人の肩に触れないようにして座っていたのです。
こういう生活をしていると、猫背&巻き肩になるのは必然と言えるでしょう。我孫子に住んで通勤時間が長かった30代の頃、常磐線や千代田線に長時間揺られて通勤していたので、姿勢は非常に悪くなりました。この頃に住んでいたマンションの1Fに整体院がありまして、その門を叩いたら酷い猫背だと指摘されました。ロードバイクも肩の位置を意識してポジションを決めないと、巻き肩の原因になります。巻き肩で腕を前に出した状態でハンドルの位置を決めてしまうと、肩を前に出す窮屈なポジションをとり続けることになります。
この後、整体院通いで猫背は少し矯正出来たのですが、巻き肩は気がつくと進行していました。それで肩甲骨が固まってしまい、四十肩、五十肩、肩こりの原因となったようです。PCに向かって長時間の在宅勤務をしているので、これは職業病と諦めて、整体とストレッチで矯正する日々を送ってます。
分割キーボードで胸を開いて、巻き肩の対策になる
先日紹介した「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」の著者である三宅 香帆さんのYouTubeを見る機会がありまして、分割キーボードをやたらとプッシュしているではないですか。
分割キーボードを使うと自然と胸が開くので、肩こりが解消されるということです。なるほど、分割キーボードってそういう利点があるのか!と目から鱗でございました。
自分はキーボードは長らくHappy Hacking Keyboardの日本語配列を愛用しておりまして、最近、REALCFORCEのテンキーレスキーボードに浮気したりしていました。これらは非常に良いキーボードなのですが、腕を中央に寄せるようにして打鍵しなければならないため、長時間使っていると巻き肩が進行しているように思います。
自分がそうだったのですが、重度の巻き肩の人って椅子のアームレストに肘の乗せてキーボードを打ってないんです。肩が前に出ているので、アームレストを一番前に移動しても、肘の位置がそれよりも前に来てしまうのです。なので、腕を前に出して肘をデスクの上に乗せて、キーボードを打っているのです。体格の違いにより一概には言えないとは思いますが、アームレストがない椅子でもキーボードが普通に打てる人って、デスクに肘を置いてませんか? それは多分、肩が前に出ているので巻き肩の兆候がアリだと思います。
FILCO Majestouch Xacro M10SP の静音赤軸を購入
胸を開いてキーボードを打つぞ!ということで、自分も分割キーボードを導入することにしました。英語配列だと選択肢は山のようにあるのですが、日本語配列で現在普通に入手できるのは、ダイアテックのFILCO Majestouch Xacro M10SPぐらいしか存在しません。
Amazonのアフィリエイトです
メカニカルキーなのですが、仕事で使うので青軸のような打鍵音が大きいキーボードは選べません。なので無難に静音の赤軸を購入しました。2万円以上する高価なキーボードですが、他に選択肢がないのでやむを得ません。このとき、ちょっと自作キーボード沼にハマりそうになりましたが、やはり英語配列が優勢な世界なので、沼を少し覗いただけで撤退しました。
汎用性がない環境に慣れると選択肢が狭くなる
一般的でない変なキーボードの世界においては、英語配列が優勢ですし、こだわりのあるPCユーザーは英語配列を好みます。日本語配列なんてダサいよ、かな入力なんてしない、っていう主張は分かるのですが、自分は過去の経験から、あえて現在は日本語配列を選択しているのです。
自分も当初は英語配列ばかり使っていました。Macintosh IIのころは英語キーしか存在しませんでした。PC-9800で日本語配列を触りましたが、自分で機材が選べるようになると英語キーを使ってましたし、ノートPCも英語キーに簡単に交換出来るThinkpadばかり使っていました。
時代が進み、仕事で使うPCは会社から貸与されるようになりまして、英語キーが使えるPCが選べなくなります。個人で買うノートPCも、英語キーボードが使える機種となると選択肢がグッと狭くなります。外付けの英語キーボードを、ノートPCの上に乗せて強引に使ったりしてましたが、リモートデスクトップ接続で日本語キーと認識されて困ったり、セキュリティの関係で私物のPC周辺機器が使えない現場もありました。
環境の変化もありまして、英語キーに慣れきってしまうと仕事で困る、ということがしばしば起きるようになりました。なので、意を決して日本語キー配列を打てるように、15年ぐらい前に自分を矯正しました。決められたソフト以外入れちゃダメとかいう会社に居たこともありまして、Vimとかemacsみたいなエディタをインストールで出来ないので、やむなくsakuraエディタに慣れたという経験もあります。あまりゴリゴリにカスタマイズして使う事に楽しみを見いだすようになると、仕事で困ったり、ノートPCの選択肢の幅が狭くなるんです。それ以来、あまりPC機材をカスタマイズしすぎないように注意しているのです。
分割キーボードを実際に使ってみて
ちょっと脱線しましたが、AmazonでポチったFILCOの分割キーボードを早速使ってみます。
分割してない状態ではこんな感じですが、このまま使う事はほぼありません。キーボード自体に高さがあるので、自分の場合はパームレストが必須でして、同メーカーの分割されたウッドパームレストMを後から調達しました。自分はパームレストはFILCOのこのシリーズを愛用していて、3つほど所有しております。
中央に灰色のキーが二列挿入されてます。これはマクロキーとして好きなキーやショートカットに割り振ることができます。なんか変な感じだと思ったのですが、普通のキーはこれでも普通に打てます。キーボードは有線でしか接続出来ませんし、左右のキーボードは専用の有線ケーブルが必要になります。説明書によると、このケーブルはの両端はUSB-C端子ですが、汎用のケーブルで代替は出来ないそうです(通信用のチップが入っているらしい)。
実際に使って見ると、中央部を高くした方が手が自然な角度になるので、付属の可動式のゴム脚を中央部に取り付けてます。ただ、少し高さが足りなかったので、汎用のスペーサーねじを挟んで、高さを嵩上げしています。FILCOから付属品よりも4mm高さをアップした可動式のゴム脚が販売されており、それを入手して試したのですが、スペーサーを入れたほうが少し高さがアップして丁度よいです。
裏面には大量のディップスイッチが並んでおり、これでキー配列をかなりカスタマイズ出来ます。ESC、Ctrl、Caps、Fnキーなど、ユーザの好みで位置を入れ替えたいキーについては、交換用のキートップも付いてます。一枚前の画像は、カスタマイズ後の配列でして、Happy Hacking Keyboardの配列に寄せて左上がEsc、Aの隣がCtrl、Fnキーを左下と右下に来るようにしています。
2週間ぐらい使ってみて、現在はノートPCを挟むように両側に目一杯の間隔を空けて設置してます。真ん中を高めにして、キーボード自体を斜めにおいて使えるので手首の角度が楽です。これだけ左右離してキーボードを設置出来ると、自然と胸は開きますし、肩も前に出さずに使えています。
わずか二週間使っただけなのですが、巻き肩解消に効果はてきめんです。椅子のアームレストの角度もこれまでは最大に内側に振っていたのですが、現在は両側のアームレストを普通の位置、いわゆるアームレスト自体が平行になるような角度になっています。胸が開いて肩が後ろに下がることで、肘の位置も前に突き出すのではなく後ろに下がり、肩と垂直にストンと落ちた位置に肘が来るようになりました。
まだ、このキーボードは仕事用のPCにしか導入してないのですが、一番、長い時間触るPCのキーボードをこれにしたら、Happy Hacking Keyboardのような普通のキーボードを打つ位置にも変化が出ました。分割キーボードには姿勢を矯正するという効用もあるようです。あと分割キーを導入しても、普通のキーボードは普通に打てます。一般的な環境への汎用性が失われてない事もよかったです。
一部のキー配列に癖がある(特にカーソルとDelキー)
今の所は大変気に入っているMajestouch Xacro M10SPの静音赤軸なのですが、難点があるとするとFnキーと押さないといけない特殊キーの配置です。
この写真では分かりにくいのですが、カーソルキーがFnと同時押しでないとダメでして、J、K、L、Iの4キーがカーソルの←↓→↑に対応しています。ちょっと配列を工夫してHappy Hacking Keyboardのように右下に独立したカーソルキーが欲しかったですね。あと、DelキーがFnキーと>キー同時押しというのも慣れません。これもHKKと同じようにFn+BSキーでDelキーだと良かったです。
私がHappy Hacking Keyboardユーザーだったので、それ以外の配列は似ているので問題ありません。ファンクションキーを多用する人は、HHKやこのキーボードはFnと同時押しになるので避けた方が無難です。細かい部分で不満はまだあるのですが、慣れてきたら普通に打てる様になってきました。
最近、PCの周辺機器で導入して目から鱗的なデバイスに遭遇する機会が少なくなりましたが、この分割キーボードは健康という意味で非常に気に入っていますし、慣れてきたらこれまで愛用していたキーボードに遜色ない速さで打てるようになってきました。
なんといっても胸が開く感じでPCに向かう、という体験があまりにも新鮮です。もう通勤電車に長時間座って、文字通り肩身を狭くして窮屈な思いをすることはないでしょう。このキーボードを使い始めてから、肩が開く状態が当たり前になってきたので、自動車を運転する時の姿勢も変わってきました。具体的にはシートに肩までベッタリと押しつけて座れる様になりました。自分はシートとハンドルの間を出来るだけ狭くしているのですが、これは腕を前に出すと巻き肩になるからです。
というワケで巻き肩や肩こりにお悩みの方、万人にお勧めは出来ないですが、分割キーボードは一つの有力な選択肢です。自分も三宅さんのように分割キーボードの布教活動をしていこうと思っています。