この前、SNSをチェックしているときに気になる書評を見つけて、つい衝動買いしてしまった本が「ツレヅレハナコの じぶん弁当」。
単なるオシャレ弁当の本ではなかった
Instagramでお弁当を公開していた内容をまとめた本でして、普通の女性のおしゃれ弁当を紹介しているものではなく「彩りのためのプチトマトやブロッコリーは使わない」というポリシーが書評で紹介されてまして、「今の自分の弁当のスタンスに近いな」と共感して購入してみました。内容は今の自分にピッタリでして、参考になる時短レシピが一杯です。
「他人に見せるわけではなく、自分の食べるんだから自分が納得すればいいんだ」的なポリシーが非常に気に入りました。自分も最近はこのポリシーに近づいてきてました。毎日ではなく週に3日ぐらいでいいんだという考え方も今の自分のスタイルそのもの。「お弁当内で栄養の帳尻合わせはしない」というのもとても良い考え方です。
レシピの手順もとても簡潔でいいです。ある程度、料理が出来る人はこの位の記述じゃないとダメなんです。だって、時短レシピなのに作りながらレシピを見るっていうのは何か間違っていると私とかは思う訳です。暗記出来るぐらいの行程の料理がずらーっと並んでいて、実に実践しやすい。逆に「もっと詳しく書いてないと作れない」という人向けではないです。
料理ってある程度慣れてくると「美味しく作れるのは当たり前、手際と段取りアップで速く作れる」のが評価点になってくると思うんですよ。後は料理しながら、片付けが出来るとか。主婦の人はその辺は流石!という人が多いですが、男の料理っていうと、味とかこだわりの方に走りすぎて、片付けとか手間とか作る時間がおざなりになっているような気がしてなりません。
人に見せるための弁当は疲れる
実は2015年は自分で弁当を作って持っていく事が非常に多かったんですが、Blogの更新をあんまりしてなかった2015年5月から6月にかけて、毎日自分の弁当をSNSに写真を撮って載せるといのが日課になっていた時期がありました。
以下の写真群がそのとき作っていたお弁当。大体、作るのに15分から20分ぐらいで、毎朝1合のご飯を炊いてました。正直言うと、今の弁当のポリシーからすると手間が掛かりすぎです。
まぁ、写真を載せるわけですから、彩りの野菜とか自分で作った総菜とかご飯は少なめみたいな感じの弁当になっていきます。盛り付けも適当に見えて、写真の写りを意識してやってました。
このクオリティのお弁当を2ヶ月ほど続けましたが、毎朝お弁当に対する反応があるのが楽しくて、ついついドンドン凝ったものを作るようになっていきました。週末はスーパーで食材を買いあさり、常備菜として調理したり、前の晩には色々と仕込みとかをしていたわけです。
ずーっとこの暮らしが続けば良かったのですが、仕事が忙しくなってきて休日出勤が増えてくると、途端に維持出来なくなりました。毎朝20分って結構な時間ですし、前の日にお米を精米して研いで炊飯器にセットのだって10分ぐらいは掛かるわけです。
こうやって手間をかけたお弁当は確かに美味しいですし、満足感も高いですし、体重も減りました。でも、所詮オッサンが席で一人で食べるお弁当ですから、会社で中身を誰かに見せる訳ではないです。仕事が忙しい時は、一人でもくもくと10分ぐらいでササッと食べておしまい。10分で食べ終わるものに、それ以上の時間かけて作るのってどうなのさ?と、今振り返ると素直に思う訳です。
とりあえずご飯とテキトーなおかずを詰める、じぶん弁当の発見
で、本格的に忙しくなってくるとお昼休みに出来合のお弁当を買うのが面倒になってきました。ウチの会社では12時前後になるとお弁当屋さんが、お弁当を売りに来ます(ちなみに周囲に飲食店は少ない)。500円ぐらいでお弁当は買えるんですが、30分ぐらいで売り切れちゃう。1Fのコンビニにも弁当は売っているけど、売れ残りはイマイチな弁当が多い。
お昼前後に打ち合わせが入ることも多いですから、弁当が買えなかった時には備蓄のカップ麺を食べて済ませてました。でも、私はやっぱりご飯が食べたい新潟県出身者なのです。
ある日、白いご飯を炊いて弁当箱に詰めて、適当にもやし炒めを敷き詰めて、備蓄してある沖縄のポーク缶を空けたヤツをスライスして焼いたものをメインのおかずに弁当を作ってみました。白飯ともやし炒めと焼いたポークだけっていうジャンキーな内容ですね。これなら5分ちょっとあればお弁当は完成します。
味噌汁は「かねさ ひいふうみそ汁」っていうフリーズドライで結構美味しいというヤツを職場に常備してますし、あとふりかけも必ず職場には置いています。白いご飯にふりかけをかけて、このお弁当を食してみると「あぁ、家でご飯食べているみたいで、(この手抜き弁当)全然アリだな」と思ったのです。
この辺から「写真で他人様には自慢できない見た目だけど、自分的には全然アリな弁当」というのを2016年になってからチラホラと持っていくようになりました。特に3月ぐらいに入ってからは仕事が忙しくてお弁当を買うのが面倒で、とりあえずご飯さえ詰めてしまえば何とかなる!的な弁当を作って持っていきました。
おかずは焼いただけのウインナー、スーパーで買ってきた半額のお総菜、非常に長持ちする常備おかずを適当につめる。適当な野菜炒め(もやしとかピーマンとかを冷凍保存しておいた肉の細切りとウェイパーで炒める)とかいう感じのものはササっと5分ぐらいで出来るので、これも随分多用してます。
こんな適当な弁当でも持っていけば、職場で弁当を買いに行く時間を気にしなくてもよいので、忙しい時には重宝しました。
弁当箱をもっととりあえず詰めやすいものに変えました。上記のはご飯とおかずの2室タイプです。1室タイプは小さいものだと予定通り詰めるのが面倒なんで、これは大きめということもあり隙間があってもあまり気にしない。とりあえず実家から送ってくる玄米を精米して炊いたご飯さえあれば、おかずは適当でも美味しいのだ!と割り切りました。
この手抜き弁当の中身の写真が全然ないのですが、わざわざ撮影するのも時間の無駄ですし、自分の好きな物を適当に詰めているだけなので見るべき内容はないでしょうから割愛w
ご飯は冷凍ご飯をチンして詰めることもありますが、たまたまご飯を炊くのが面倒な時は「今日は弁当を買う!」と割り切っていくのもポイントでした。週に二回ぐらいは好きなお弁当を買って食べるのも楽しみです。
個人的に気に入っているのが、この銀鮭塩麹弁当。ご飯の上に立派な鮭がドーンと乗っていて、後は漬け物と卵焼きしか乗っていないという潔い弁当でございますが、この鮭が大変美味しいのです。ああ、弁当ってこういう感じでいいんですよ!と割と衝撃を受けた弁当です。
彩りとか栄養バランスは別で取るとして、お昼のお弁当は好きなものを短時間で詰めて、自分が食べるときにホッと出来れば良いんです!という割り切りのおかげで、弁当に対する考え方が少し変わりましたね。という訳で弁当に煮詰まっている方にオススメの本でした。