7/10(木)の朝を迎えて、164km地点のPC2を出たところから走行再開である。
休憩している間はあがっていた雨がまた降ってきた。雨具をしっかりと着込んで先に進む。眠気は完全に飛んでいるし、下り基調ということもあって調子は全開である。この辺は走っていてとても楽しかった。
ちなみに「試される大地」というサブタイトルだが、どこかで見かけたフレーズが記憶の奥底から出て来たようで、走行中もずーっと頭に残っていた。
そんな訳で北海道1200のblogのサブタイトルとして使うことにした。
試されるのは不安定な天候か、俺の根性か、それとも北海道に集まったランドヌールの天運か?
貯金はそんなにないが、とにかく快調だったので鉄道員(ぽっぽや)という映画のロケ地でもある幾寅の駅に寄って見て記念撮影していたら、駅舎からKOMAさんが!
どうも風邪で調子を崩してしまってDNFしたとのことです。うーん、北海道1200の完走に非常に情熱を燃やしていたのに、体調不良とは本当に残念そう。
ここで「ばっきーさんは私の分も完走してください!」とエールを頂いたので、名残惜しいが全力で漕ぎ出す。
狩勝峠に向かう途中にユメ夫妻と会う。どうもあまり寝ていないようで、かなり眠そうだった。この区間は向かい風も酷かった。
もうちょっと先に進むと、クラブ代表のチャーリーさんに追いついたので一緒に走る。最初は小雨程度だったのですが、峠を登っていくと段々と本降りに。
ちょっと停車してもらって雨具の上着を着込んでいたら、オダックス埼玉の快速トレインがグイグイと登っていきましたよ。
本降りの雨にも負けず、狩勝峠の頂上に到着。ただ、売店はやってません。よく考えたら平日ですからね。
田村編集長も頂上で休憩中に追いついてました。後ろは霧で真っ白である。いやぁ、何も見えませんわ~。
編集長はスタートが私より30分遅かったとはいえ、本来は私よりずーっと速いんですが、向かい風にはかなり苦しめられたようです。
狩勝峠からの下りはかなりリスキーではあるものの、体重を生かして豪快に下る。この辺は自分の得意なステージである。
しかし、雨が酷くてアイウェアをしているとあっという間に水滴で見えなくなるので、ほぼアイウェアの出番がなかった。
新得そばで有名な新得町を超えて、セイコーマート屈足店に立ち寄る。ここで再びセイコーマートのホットシェフで朝ご飯といきたい。
ここはPCかのように多くの参加者が立ち寄っていました。
セイコーマートといえば豚丼なのですが、時間的にまだ作ってないとのこと。仕方ないのでカツカレーにした。
やはりここぞのカツカレーである。カツカレーある限り、カツカレー食える限り、俺は走り続けられるのだ。
タルタル南蛮弁当を食べる田村編集長。写真撮ってくださいよ~というリクエストだったので、写真を撮ってリアルタイムでSNSにアップしときましたぜ。
このセコマにはPC2であまり仮眠しないで先に進んだまーりんさん、まこたさん以外のランドヌ東京のメンバーが勢揃いでした。
あれ?もう豚丼出来たの? 10分の差でこの仕打ちである。遅れてやってきたランドヌール達は豚丼を美味しく頂いている。
ぐぬぬ、ぶ、豚丼~~~ ヽ(`д´;)/
変速の調子が悪い?というPIPIちゃんが遅れてやってきた。けーこさんも「みんな立ち寄ってるから寄ってみた」とのこと。
やっぱり大勢がワイワイと集まっていると、明かりに集まる蛾のようにやってくるランドヌール達であった。
地元の人からも「札幌からここまで来て、納沙布まで走るの?この天気で? 頑張ってね!」と激励してもらった。
ここを出てからは「道の駅うりまく」までの緩い登りに、ゼーゼー言いながら、編集長と前後して走る。
そこから先の20kmぐらいの緩い下りは自分にとってはボーナスステージ。
向かい風もゼンゼン気にならずに、35km/hぐらいで20kmを突っ走って編集長を鬼引きした。ここはとても気持ちよかったです。
気分は総北名物「肉弾列車」ってところでしょうかね。
士幌のセブンイレブンにてちょっとドリンク休憩。上の自転車に乗っていた台湾からの参加者がUSBケーブルが使えなくなって困っていた。
編集長が状況を聞いてくれたのですが、ガーミンとかで使うミニ端子のUSBケーブルって、最近はコンビニじゃ買えなくなったんだよねぇ。
自分は北見で受け取るドロップバッグの中に予備を入れてあるのと、Garmin Edge810Jの電池は北見まで持ちそうだったのでケーブルを進呈した。
この辺りでチェーンが既に音がシャリシャリするようになってきたので注油した。幸い、マキノ号は全くトラブルが出ない。本当にタフな自転車である。
このときは編集長のルブをお借りしたのですが、自分が札幌で購入したフィニッシュラインのウェットルブもこの後で1回使っただけだったのに、帰りの飛行機で没収された(泣)。
こここから足寄のPC3まではあと50kmぐらいである。朝の仮眠で減った貯金は2時間ぐらいまで回復しそうである。
チャーリさんが銘々したステルス峠(斜度1%前後の見た目は平坦だが実は登り)がメンタル的にちょっと厳しくて、見た目では登ってないのにペースが落ちる。
ダンシングを多用してスピードを回復させないといけない。ここは上り坂なんだと自覚してないと、調子が悪くなったなぁと錯覚して弱気になってしまうだろう。
296km地点であるPC3 セブンイレブン足寄下愛店に無事到着。この前後は雨は上がっていたので、雨具を脱いで身軽になる。
ここでゴキソハブにディスクブレーキを取り付けている、べいさんの自転車を見せてもらった。いやぁ、ブルベに最適化されてますね。
そういうば今回の参加者はハブダイナモ化している人がとても多かった。やっぱりライトの電池マネジメントが不要っていうのは1200などの長いイベントになればなるほど有利です。
この前のAJ北千住で少しお話した、西東京を中心に走っている「よう」さん。なんと前半でディレイラーが壊れて、直結してシングルにしてここまで走ってきたそうな
Σ(゚Д゚;)
ファットバイクで600kmを完走しちゃうニャンコさんといい、西東京を中心に走っている人たちはレベル高すぎるわ~。
ちょいとここで休憩しすぎたな~と反省しつつ、真っ暗になる前にPC4の北見に到着したいですね。
日本一寒い町として有名な陸別のカントリーサイン。この辺は路面も乾いていて快適なサイクリングでした。
やっと北海道らしいところを走っているんだ、という実感が沸いてきます。
陸別の道の駅の脇にあるセイコーマートに立ち寄ったら、ここもまたランドヌールの休憩場になってました。
ここで初めてホットシェフで豚丼に出会いますが、そんなに時間がなかったので泣く泣く見送り
(;´д`)ゞ
お守りに付けてきた「まめてる」君ですが、ぐったりと元気がありません。過酷なコースに付き合わせてスマン。帰ったら洗ってあげるからね。
さぁ、北見まで最後の峠越えである美園峠を越えていきますよ~~。
陸別には有名な日産のテストコースがあります。開催されなくなって久しいですが、WRC北海道ステージでは陸別のステージとかがあったんですよね。
WRC(世界ラリー選手権)が日本で開催されることはもうないかもしれないので、あのとき行っておけば良かったな。
美園峠からのダウンヒルを飛ばしつつ、メロンで有名な訓子府に突入します。
登りの汗が下りで冷えて、結構体を冷やしてしまったようです。どうにも調子があがりません。
道は気持ちいいんですけど、ペースが回復しないので、訓子府の市街のセイコーマートに寄ってトイレで軽量化します。
久しぶりに飲んだ缶コーヒーは美味しかったなぁ。ここで既にPC4に到着している人の呟きで、どうもPC4から先の気象状況はかなり悪いという掲示が出ていることを知る。
北見市街までは編集長が前を走ってくれて本当に助かりました。どうも眠くて割と限界だったようです>自分
納沙布まで雨と向かい風がまだまだ続きそうということを知って、ちょっと心が折れていたのかも。
冷静に考えると、このPC3とPC4の区間はあまりモノを食べておらず、それが原因で弱気になっていたということもあります。
やっぱり食わないと本当にダメだわ。興津600でご一緒したミートハンターさんも出走していたようですが、同じような事をつぶやいてました。
そういえばブルベ専用車とも言えるPanasonicのORCD01を沢山お見かけした。チャーリさん、ミートハンターさんは知っていたけど、それ以外にも3台ぐらい見た。やはり雨はディスクブレーキですよねぇ。
PC4のキャンプ場の入り口にはAJ北海度の登りがLEDで電飾されていました。
ここをちょっとだけ登ってPC4に到着です。
386km地点のPC4 北見自然休養村センターに到着したのは19時半ぐらい。貯金は何とか3時間弱まで回復させました。
同じクラブのHさんが出迎えてくれて、クラブの他のメンバーの動向を聞いたところ、チャーリーさん、まこたさんは先着して中にいるとのこと。
まーりんさんは仮眠もしないで、さっき既にPC4を出たそうな。若いって凄いわ~~~。
自分と編集長が一緒にバイクを止めていると、ぶる(F)さんが現れました。ぶる(F)さんはいつもの元気が無くて、全体的にテンション低め?でちょっと心配。
カメラの水滴がなかなか落ちなくて、こういう写真ばっかりになっちゃう。
プレハブ小屋に自転車を寝かせるように止めて、装備をチェックして、建物に入ります。
雨具もここで脱いでいくが、汗で蒸れたジャージの匂いがまるで雑巾である。早くお風呂に入って、ドロップバッグの乾いた服に着替えたい。
中に入ると、ホワイトボードにこんな告知が。さっきTwitterで見ては居ましたが、PC4を出るにはかなりの覚悟が必要そうだ。
到着する人、出て行く人もひっきりなしにいて、なかなかくつろげない。いろいろな事態を想定してドロップバッグにギッチリとモノを詰めたのは失敗だった。
荷物のパッキングに時間は掛かるし、何かと面倒である。ただ、秋物の七分丈のビブタイツとランドヌ東京の長袖ジャージを持ってきたのは正解だった。
ここで入浴後にそれらの秋装備に着替えることにする。
風呂でサッパリしたらとにかくメシである。豚汁で白米をグイグイと押し込む。
う、うまいぞ~~~ ψ(`∇´)ψ
米はやっぱり力が出る。日本人なら米だよ、と言いつつも補給食にピザパンを頂いていく。他にも沢山あったんだけど、休憩場がごった返していてくつろげないし、さっさと眠らないと時間的に余裕もない。
自転車から外してきたフロントバッグの中身とドロップバッグの中身をちょっと詰め替えたり、電池を交換したり、予備のUSBケーブル取り出したりと装備のチェックはぬかりない。
ただ、補給食はAJ北海道のホスピタリティ精神旺盛なこともあって、殆ど持って行く必要が無かったなぁ。
ドロップバッグのパッキングについては今後の課題だな。白馬・木崎湖600でも積極的に使えば良かったな、と反省である。
濡れた服は乾いた服より圧倒的にかさばるので、ドロップバッグはある程度容量に余裕を持たせておかないとダメだわ。
ドロップバッグを再び預ける。200km先の納沙布岬で折り返してきたら、またここで受け取るのである。
自分の出走時間だと22:14がここのClose時間であるが、次のPCは200km先だから1時間の借金なら返せるとは思う。
しかし、悪天候が予想されるのであまり借金はしたくない。現在は20時ぐらいだから、22時まで仮眠して借金0で出発することにしよう。
そんな訳で耳栓のおかげで仮眠所では、質の高い睡眠が1時間半ほど取れて再始動である。さぁ、ここから先が勝負の美幌峠だ!
(PC4以降に続く)