2021年5月追記:残念ながら2018年4月にサービス自体が廃止になりました
はこBOONはYahoo!が提供する配送サービスでして、主にヤフオクの利用者向けに提供されています。
ヤフオクをやっている人はご存じだと思うんですが、やっていない人には全然知名度がないようですが、自分はこのサービスは自転車乗りと相性がいいと思っています。
自転車で快適に走るには荷物を減らす
ロードバイクで軽快に走るには、とにかく荷物を減らすことが一番です。特に着替えなどは必ず必要になるのに嵩張ります。なので旅先に着替えを送ったりする機会は多いと思います。
これが自動車での移動だったら荷物は積んでおけるのですが、自転車の旅は積載量が限られます。なので自転車を始めてから、荷物を送ることが本当に増えました。
ブルベで600kmを40時間で走る時など、途中の仮眠場所として予約したホテルに着替えや電池を入れたバッグを送っておいて、仮眠後に着替えてドロドロになった服や使用済みの電池や使わない道具を自宅に送り返す「ドロップバッグ」ってよくやりますよね。
こんな時にも便利なのが、このはこBOONというサービスです。
はこBOONってどういうサービス?
ズバリで言ってしまうと、Yahooとクロネコヤマトとファミリーマートが提携して実現している宅配サービスです。発送はファミリーマートで24時間で行えます。支払いなどのWeb系サービスはYahooが提供していて、荷物の輸送はクロネコヤマトがやっています。
利用するにはYahooアカウントが必要でして、クレジットカードを登録したYahooウォレットを設定しておくと更に便利です。後は家の近所にファミリーマートがあれば言うこと無し。
PCサイトやスマホアプリから発送手続きをして、発行されるIDやQRコードをファミリーマートにある端末に読ませれば、レシートが出ます。これを持ってレジで店員さんに渡します。クレジット払いしておくと店頭での支払いも不要です。
後は、宛先が印刷済みの伝票と貼り付けシートを店員さんから渡されるので、これを自分で荷物に貼り付けて、店員さんに渡せば発送手続きが完了します。
実際の輸送はクロネコヤマトがやってますから、到着時間の指定はクロネコヤマトと同様です。再配達もクロネコヤマトとほぼ同様です。荷物追跡も勿論可能です。
はこBOONって普通の宅配便やゆうパックと比較して何がイイの?
メリット1. 料金が安い
普通の宅急便は箱のサイズで料金が決まりますが、はこBOONは重さで料金が決まります(当然、遠い所に送ると高くなる)。重さは2kgまで、5kgまで、10kgまでという感じで重さだけで値段がきまります。
嵩張る衣類などは殆どが2kgで収まりますから、箱が少々おおきくても料金は一緒です。ゆうパックと都内からの料金を比較してみますと
関東(茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、神奈川県、山梨県)からの「ゆうパック」運賃
はこBOON 東京都料金表
衣類だけなら重さは大体2kg以内に収まります。自分がよく利用する新潟まで荷物を送ると、はこBOONでは597円で送れます。5kgになると803円となります。5kgなら少々ラフに荷物を詰めても大体は収まります。
ゆうパックの場合、重さは気にすることなく箱の3辺のサイズ合計で料金がきまります。60サイズの箱なら新潟まで740円で送れますが、60サイズの箱っていうのは結構小さいサイズなんですよ。なので実際は80サイズになってしまうことが多く、この場合には970円となります。
はこBOONの場合、お店で計量して支払うわけではなく自己申告で申込み申請するので、自宅から送る場合にはちゃんと計量して2kgに収まることを確認して送ったりできますが、送り返す場合には余裕を持って重さを申告しないとダメです。なので送り返す時は5kgを選んで申込みすることが多いです。
コンビニで秤を借りて、その場ではこBOONの申込みをすれば無駄はないんでしょうが、それだと後述する「出かける前に送付手続きを済ませておく」という技が使えなくなります。なので、自分は余裕を持った重さで送付手続きしてます。それでも価格的には安いですし。
お米やお酒など、重いと分かっているものを送るのであればゆうパックが有利ですが、着替えを送るならば「はこBOON」が料金的に有利です。
メリット2. 配送業者がクロネコヤマトであること
はこBOONは実際の配送業者はクロネコヤマトです。届く速度もほぼクロネコヤマトの宅急便と変わらずでして、昼間にウチに送付手続きすれば翌日には届いていることが殆どです。
時間指定も宅急便と同じくきめ細かく行えますし、宛先に営業所留めと書いておけば、クロネコヤマトの営業所に留め置きも出来ますし、荷物追跡も可能です。
ただし、クロネコヤマトのサービスである事前受け取り時間指定などは出来ません。でも、不在通知はクロネコヤマトの物なので、再配達はクロネコヤマトのWebサイトから行えます。
ゆうパックより安い料金ながら、実質の配送サービスがクロネコヤマトの宅急便と同等っていうところが非常に気に入っています。ビニール袋に入れたリュックなども送ることが出来ますし、色々と融通が利きます。
メリット3. 送付はファミリーマートで24時間受付で、送付情報は事前入力可能
宅急便もゆうパックもコンビニで24時間受け付けてくれますが、はこBOONは「ファミリーマート限定」でありますが、24時間コンビニから送付が可能です。
自分はYahooオクなんかで沢山荷物を送るときは、コンビニが空いている深夜に手続きしにいくので待たされなくてよいです。っていうか、ちょっとレジを占有するので朝の混雑時間帯とかに2個も3個も荷物を送るのは他の人に迷惑ですからね。
自分はオークションなどでまとめて荷物を発送するときは、店員さんに「会計の人が居たら作業中断して、そちら優先してくれてよいです」って声かけてから手続きして貰ってます。
事前に家でゆっくりと送付情報の登録を済ませておけば、コンビニではファミポートを操作してレシートを印刷して、店員に渡すだけで印刷済みの送り状が出て来て貼り付けるだけ。面倒くさい作業は皆無です。
ブルベなどで荷物を送り返すとき、コンビニで送付状を貰ってその場で記入するのが面倒なんですよね。特に雨の時なんかは濡れた手で紙の伝票を書くのは特に面倒なんです。
はこBOONなら、ブルベとかに出発する前に自宅に送り返す手続きは済ませておきます。送付元の住所と別に実際に荷物を送るファミリーマートの都道府県を指定するようになってますから、配送料金はどの県のファミリーマートから送るか?で決まります。
ブルベの仮眠先をファミリーマートが近い場所のホテルなどを予約しておいて、仮眠先に送っておいた着替えなどを取り出して不要品を詰め直したら、仮眠後の再スタート時にファミリーマートで自宅に送り返すのです。
もしDNFしたりして送り返すことがなくなったら、Webサイトやアプリで「キャンセル」をすれば事前に送付設定しておいてもキャンセル料金は掛かりません。コース上にファミリーマートがある地方を走る際には重宝します(北海道でファミマが少ないのが残念)。
メリット4. はこBOON miniだとコンビニに荷物留め置きが可能
最近、はこBOONに新しいサービスとしてはこBOON miniが加わりました。このサービス、ファミリーマートの物流トラックと一緒に荷物を運ぶというサービスでして、料金がとにかく安い。
専用のビニール袋に荷物を入れて送るサービスでして、衣類などを送るにはまさにピッタリ。専用の袋はファミリーマートにいけば無料で貰えるそうなので、事前に家に数枚ストックしておきましょう。
ごらんの通り料金はかなり安くて、はこBOONよりも更に安いです。特に北海道、沖縄とか九州のような遠方でも安いのが素晴らしい。
これに対してデメリットは「送付に時間が掛かる」「受け取りがファミリーマートのみ」ということです。
送付に時間がかかるというのは、ファミリーマートの物流網を使っている以上、仕方ないことだと思いますが、これは純粋にデメリットです。はこBOONやゆうパックが翌日当たり前な所で、3~4日かかります。
もう一つのデメリットですが受け取りがファミリーマートのみということは、裏を返せば24時間受け取り可能なセルフドロップバッグとして活用できることになります。これは夜通し走るブルベライダー的には嬉しい仕様です。
ちなみにはこBOONの方はヤマトの営業所留めは可能ですが、コンビニの留め置きは出来ません。。
これまでセルフドロップバッグとして24時間営業の郵便局を利用していたわけですが、24時間営業している局が少ない事がデメリットです。地域差はあるでしょうが、24時間営業のファミリーマートの方が圧倒的に多いはずです。
送付に数日の時間がかかるので余裕を持って送っておく必要がありますが、ドロップバッグとして衣類をはこBOON miniで事前に送っておいて、中身を入れ替えたら、はこBOON miniではなくはこBOONで送り返せば、すぐ自宅に届きます。
このはこBOON miniとはこBOONの併用で、新たなセルフドロップバッグの活用の場が広がりますね。ただ、自分もまだminiは使った事がありません。今度の旅で一度試してみようと思ってます。
はこBOONってコンビニ依存度の高い自転車乗りと相性がいい
自転車乗りはあまり重い荷物は送らないし、休憩でどうせコンビニは寄るし、スマホ活用している人多いし、所要時間を少しでも削るために事前の準備は惜しまない人種だと思います。
このはこBOONおよびminiのサービスって実に自転車乗り向きです。はこBOONは料金安いのに実質はクロネコヤマトの宅急便と同等ですし、miniはファミリーマートをドロップバッグ受取場として使えるのです。
家の近所にファミリーマートが無い人には不便と思いますが、自分は引っ越し先を決めるときの選択肢に「ファミマが近く」というのを考慮に入れているほど依存しています。自転車で出かける時に限らず、荷物送付は小さくて重い物以外は全てはこBOONで送ってます。
地味にTポイントとかも付きますし、キャンペーンなんかもあります。でも一番ありがたいのは、宛名ラベルを書かなくて良い事と、クレジットカードで払えるという所なんどえす。オークションとかで大量に発送するときに管理しやすいんですよ。
とても良いサービスなので地味に利用者は増えていると思いますが、このまえTweetしたら意外に反響があって知られていないようで、Blog記事にしてみました。
アカウントの登録などの事前準備が必要となりますので、まずは一度試してみてからブルベのドロップバッグなどに実戦投入くださいませ。