先週末は私が住んでいる阿賀野市で市長選挙がありまして、投票に行ってきました。平成の大合併で市にはなりましたが、人口4万人の小さな自治体です。新潟市の隣接自治体の中では、他の隣接地域と比べても若者が少なくて高齢率が高い感じです。
先ほど消滅可能性自治体というものが発表になりまして、阿賀野市リストアップされてました。10年前のリストアップ時には該当してなかったというのが意外に思えるぐらい衰退が激しいので、当然リストに入っているだろうな、と思ってました。
丁度、市長選で新しい市長が決まったばかりで、今回、消滅可能性自治体に追加になった阿賀野市はローカルTV局でもニュースとして取り上げられていました。市長が語っているように、今に始まった問題ではなく、みんな分かっていたことなんですよね。見慣れた商店街でインタビューしてますが、本当に若い人を見掛けません。お祭りになると若い人が出てくるんで、こんなに若い人がいたのか?って驚きます。
行政が特に何か若返りの手を打ったわけでは無いですし、例えば聖籠町なんかは子育て支援が手厚く、高齢化率が県内でも非常に低いので行政が早めに手を打ったことで結果が出ている自治体もあります。
基礎自治体に求められる子育て支援 ―― 新潟県聖籠町の取り組みから ――
自分は5年前に単身で移住してきたので少子化対策的には全く役に立ってないですし、少子化の問題解決には力になれません。出来る事といえば粛々と納税すること、無駄に税金を使わないように健康に生きていくことぐらいです。多くの住民にとって、自分が住んでいるところが消滅可能性がある自治体と言われても、だからどうしろと?という感じになります。
各自治体が色々と移住のための支援金を出したりしているのですが、実際に申請しようとすると条件が一般人の想像よりも厳しいんですよ。コロナの頃、各自治体が都会から地方に移住した人に対して支援金を出すみたいな話を至るところで聞きましたが、新潟県内で調べて見ると「転職先が新潟県でリストに載っている企業であること」だったりとか、申請してから移住の手続きを取らないとダメだったりします。
なので自分は移住の支援金などは貰ってません。ちなみにコロナ禍の直前に起業したので、コロナの助成金も一切貰ってません。制度はあっても実際に支援金を貰うというのは結構難しいのです。もっとも審査を緩くするとコロナの助成金のように詐欺が横行するので痛し痒しです。
コロナ助成金に関しては、「諸外国はもっと早く苦しんでいる人に資金支援した」とマスコミが煽るもんだから、拙速でお金配ったけど、それがどう使われたのか?の再評価がなされてません。実際には諸外国で迅速に支援金を出した国や自治体などはごく一部だったわけですが、煽ったマスコミも都合が悪いのか助成金のその後について取り上げません。日本の行政は担当者の責任にならないように、実施した施策の失敗を振り返って反省をしないので、なかなか全然改善されないのだと私は思います。
ちょっと話が逸れましたが、自分の住んでいる自治体のサービスが将来的にどんどんと悪くなって消滅する、と言われましても根本的な解決のために自分が出来る事はありません。出来ることはサービス低下で暮らしていけないぐらいの状態になったら、移住をしたり、サービス低下を補うために必要なお金を残しておくぐらいしかないのです。
阿賀野市の場合、働くところがない、というのが一番な問題だと自分は思うんです。若いうちはお金も経験も足りないですから、やりたい仕事があるところの近くに住むという選択肢を取るのが普通です。自分も今の年齢だからこそ、東京で働いていたときのツテで阿賀野市の自宅で仕事をリモートで何年もやってますが、たまたまコロナ禍の影響というラッキーが重なっただけなんです。いつまで続くんだろう、と不安に思いつつも、何とかリタイアするまで変化に対応していくしかありません。
ニュースでは「消滅可能性自治体」というキャッチーな言葉もあって、色々と話題になっています。自分が住んでいるところが該当するとしても、今気に病んでも良いことは一つもないですし、将来を悲観する必要もないです。少なくとも自分は今の地域と暮らしと仕事に満足しているので、それに感謝して粛々と地元に納税します。