2017/3/19 BRM319宇都宮400 銚子に遠征してきました

3連休に開催されたBRM319宇都宮400銚子に参加してきました。AJ宇都宮代表の竜胆さんが、ランドヌ東京の満喫相模湾に遠征しにきたときに「今度、宇都宮で開催する400は平坦だよ」というお話を聞いたので、坂が苦手で平坦大好きな私としては即エントリーしました。

一枚目の画像が物語る通り、サイクリングロードと向かい風が今回のブルベのメインテーマでしたw

往路はこんな感じ。宇都宮をスタートして、つくばを越えて霞ヶ浦を通って鉾田から南下して銚子に至るルートです。15年ほど前につくばに3年住んでいた私にとっては、なじみ深い所を沢山通ります。

復路は利根川サイクリングロード、我孫子市街を抜けて再び利根川サイクリングロードを走り、最後は渡良瀬遊水池のサイクリングロードを通って宇都宮の森林公園まで戻ります。これまたロードバイクに乗り始めたときに我孫子に住んでいた私にとっては、馴染み深いコースばかり。

問題はスタートが深夜2時ということで20時間以上走り続ける400kmの場合、眠気対策が必要ということと、サイクリングロードは風向きによっては遮るものがないので辛いということぐらいでしょうか。

あと3月、4月の北関東の寒さは2014年の関東一周600の試走の時に身に染みてますので、寒暖の差の対策をしていく必要があります。この時は雨具を防寒具として使っていたのですが、今回は雨の心配はなさそうだったのでユニクロのダウンベストを持っていきます。とにかく嵩張らないのがいいです。

スタート前の歓談

金曜日の仕事が終わってから、できるだけ夜更かしをして土曜日の日中に寝る予定でしたが、あまり目論見通りには行きませんでした。それでも夕方に少しだけ昼寝して土曜日の18時に電車で宇都宮に向かいます。

はじ~さんが「スタート前に食事でも行きませんか?」とお誘い頂いたので、20時半に宇都宮入りして自転車を組み立てて、はじ~さんの車に自転車を積んでいただいて郊外のフライングガーデンに。つくば在住時に何度か利用したなぁ、懐かしい。

フライングガーデンではきんぢさんもご一緒して3人で、色々と自転車談義で楽しい時間を過ごしました。はじ~さん、きんぢさん、ホントありがとうございました。

スタート受付~稲垣さんの追悼~

そのままはじ~さんの車でスタート地点である多気不動尊駐車場まで連れて行ってもらいました。

いつもならAJ宇都宮のBRMはこの上にある森林公園がスタートなのですが、この土日はJプロツアーの自転車レースが開催されているため、森林公園が使えないという事で急遽この場所になったそうです。普段なら自走で森林公園までの登りを走らないといけないのですが、今回はそれがなくて助かりました。

スタート地点では竜胆さんにご挨拶しましたが、今週はAudaxJapanの稲垣会長の訃報があり、稲垣さんとの思い出話で故人を偲びます。

私が稲垣さんと初めて会ったのは、2014年の中止となった北海道1200の時で、スタート前の時間潰しで札幌郊外の健康ランドで時間潰しをしているときに、ランドヌ東京代表のチャーリーさんを訪ねてきた稲垣さんを紹介して頂いて、色々と話をさせて頂きました。

あとは伝説となった北海道1200の美幌峠のトイレでの一夜でも、稲垣さんは元気だった事をよく記憶しております。本当に得がたい人を失った喪失感は多くの人が感じていたでしょう。今回はスタート前に黙祷があり、喪章を反射ベストにつけて走る事にしました。

スタート受付には同じランドヌ東京のK氏がエントリーしていたのでご挨拶。あと茂木にオートバイレースのお手伝い?に来ていたS氏がスタートの見送りに駆けつけてくれました。mosaさんもいたはずなんだけど、車に籠もっていたのか逢えなかったです。

スタート地点が真っ暗だったこともあり、あまり人が分からずでしたがイーチョさんと燃えるロードお兄さんことアキさんともご挨拶。BARカラーのMK01に乗車している たくさんにも久しぶりにお会い出来ました。

ブリーフィングが1時半に終了し、第一ウェーブの私は2時にスタートでございます。流石に深夜2時は寒く、冬用ジャージの上にユニクロのダウンベストを来て、その上に反射ベストを羽織って最初は走ることに。

スタート~PC1、PC2はひたすら飛ばす

今回の400kmですが、登りはゴール手前にちょっとあるぐらいでして、殆どが平坦かつ信号の少ないコースです。深夜2時スタートなので、飛ばしまくってその日の電車があるウチに帰ってくる事を目標とするか、途中で大きく休憩を入れて始発電車がある時間にゴール出来るするかの二択ですね。

前者の場合、19時間半で走りきってゴール地点から宇都宮駅までの約10kmを自走し、22時54分の新幹線で輪行すればその日のうちに東京に帰れます。後者なら25時間ぐらいで完走して、深夜3時ぐらいにゴールすると4時半に出る始発電車に丁度良く乗れるのです。

平坦基調のブルベは埼玉のスーパーフラット400で2回走ってますが、17時間台、20時間台で完走しているので頑張れば19時間半も行けるかな?ということで、今回は飛ばしていってその日のうちに東京に帰ろう!という作戦で行く事にしました。

スタートからはやや追い風で下り基調ということもあり、みんなペースが速いです。35km/h以上で巡航する高速列車がいたので後ろに付かせてもらいましたが、これが強烈に速いです。

一番寒い時間帯にもかかわらず、軽く汗ばむような運動強度ですっ飛ばしていきます。都市部スタートのBRMだと信号で苦しむのですが、今回は全く様相が違いますね。いやー、貯金がモリモリ貯まります。

今日は北関東の寒さに備えてハンドルにはバーミッツを取りつけてますし、ダウンベストのおかげで寒く感じる事はなかったです。

50km地点のPC1セブンイレブン下館玉戸店にはなんと3時40分に到着しました。1時間40分で50km走行なので、平均ペースは30km/hとブルベの想定ペースである15km/hの倍です。PC1でいきなり貯金が2時間近く出来てしまいました。

PC1では豆乳のみを購入して、絞り出すように急いで飲んで再び隊列に付いていきます。が、あまりの速さに10kmほど付いていったところで、速すぎるペースに懸念を感じて単独走に切り替えます。ほんとこの高速列車の方々の脚力は凄かったです。ありがとうございました。

PC1からPC2はかつて住んでいた筑波の市街を通ります。といってもまだ真っ暗なのですが、所々で懐かしいな~と噛みしめながら走って行きます。ペースは28km/hぐらいに落としてますが、信号が少ないので時間の貯金はモリモリと増えていきます。

この区間、ダウンベストを着ていたこともあり、カメラをサッと取り出せなかったので写真を全然撮影出来てなかったですね。

朝6時に近くなってくると夜明けで空が明るくなってきます。心配していた眠気は全く発生する事無く、良いペースで走れていて自分でも上出来です。

だだ、足をかなり使った事もありこの先がちょっとだけ心配といえば心配ですが、後先考えずに最初から飛ばしたほうが結果的には速く帰ってこれるような気がします。

95km地点のPC2 セブンイレブン牛久ひたち野西3丁目店には5時45分に到着です。貯金は2時間30分に増えました。セブンイレブンが連休になるとよくやっている、おにぎり100円フェア開催中だったので、普段なら買わないような高めのオニギリを2個購入してレンジでチンしてもらいました。

食べているとイーチョさん、アキさん、Sさんのトレインが丁度やってきました。今日はどのPCでも自分が到着した後、すぐに3人のトレインが追いついてくるというパターンでした(笑)

ここでダウンベストを脱ぎますが、汗でぺちゃんこになってしまったので、サドルバッグにくくりつけて少しでも水気を乾かします。バーミッツと靴下の上に貼ったカイロはまだ手放せません。

PC2のあるひたちの牛久は筑波在住時に、まだつくばエクスプレスがなかったので東京に出るときに車でこの駅前まで来て駐車場に車を止めて、常磐線を利用してました。駅回りは凄く綺麗に発展してますね。

PC2~3の霞ヶ浦から鉾田は大洗詣のルートでお馴染み

ひたち野うしくから霞ヶ浦を目指すわけですが、昨年の大洗初日の出ランでも通っているルートなので予習済みです。土浦駅の前を通って「うなぎの山中」の看板のところから霞ヶ浦の湖畔に近寄ります。

この「うなぎの山中」ですが、つくば在住時に1度来た記憶があります。つくばに住んでいると土浦って意外となにもなくて、あまり来た記憶がないんです。早朝なので見かけるの釣り具を持った釣り師ばかりでした。

霞ヶ浦のサイクリングロードは単独走で25km/hぐらいで淡々と走ります。風向きは別に悪くなかったとは思うんですが、ここは何故かペースがあがりません。

距離的には20kmぐらいサイクリングロードを通りますが、信号が皆無なので25km/hで巡航してもブルベ的には結構なペースになるので、時間的な貯金はどんどん増えます。

霞ヶ浦大橋を渡って、霞ヶ浦とはお別れ。そういえば今年は大洗にあんこう鍋を食べに行ってませんし、しをみ食堂も再訪していないです。今度、ブルベじゃないタイミングで走りに行きたいですね。

道の駅たまつくりも営業前なので、今日はスルーします。この辺は知っている道ということもありペースよく走れました。たまに後ろに人が付いてくることもありましたが、今日は気にせずに淡々と走ります。

145km地点のPC3 ファミリーマート鉾田大蔵店には8時6分に到着です。50kmの走行で貯金が1時間増えましたので、このペースでいけば19時間30分でゴールして、その日のうちに帰れるかも?

PCで靴下の上に貼った防寒対策のカイロを抜いたり、バーミッツを取りはずしてたりしていたらイーチョ姐さんご一行がやってきた。イーチョさんは眠くて辛いということでしたが、そういえば自分はあまり仮眠出来てないはずなのに不思議なほど眠気が来ないですな。

手持ちのプロテインバーとかカロリーメイトを食べて、外したバーミッツを落とさないようにサドルバッグの上にくくりつけます。このオーダーサドルバッグ、何だかんだで使い勝手が最高でして、今回も色々と悩んだんですが結局、これを持ってきて良かったです。

ここまでサドルバッグの上にくくりつけて、水分を乾かしてたダウンベストもちょっと乾いたので袋に収納してサドルバッグの中に入れます。

バーミッツを外すと向かい風対策として下ハンを握れるようになりますので、この時期のブルベを走るなら朝と夜は取りつけて、昼間は外せるのがベストですな。

眠気はなく食欲もあるのですが、不安があるとすると飛ばしまくってきたおかげでお尻が痛いです。小まめにメンタームを股間に塗り込みます。摩擦熱でやけどっぽくなってしまうと非常につらいので、早め早めの判断が必要です。

違和感を感じたらすぐに止まって処置をするのが一番ですが、ついつい「つぎのPCまで我慢」とかやっちゃうと症状が酷くなって手に負えなくなることがありますので、調子良く走れている時こそ、早めの対処が必要ですね。

自分は擦れ対策としてメンタームとプロテクトS1の乳液を持ち歩いてますが、メンタームは特に欠かせないです。メンタームはワセリンが主成分なのですが、強く擦れる場所に塗っても持ちがよいと思います。プロテクトS1の乳液は、股間以外の擦れて気になるところにも使えるのでお守り的に持っています。

今回のハンドル回りはこんな感じ。満を持してデビューさせたライト付きサイコンマウントですが、Volt1600があるとそれで十分でして、このライトの必要性がありませんでしたw。

とはいえ夜のサイクリングロードで近くを照らすのには役に立ちましたが、うーん、今後も続けるかというと…ちょっと微妙という悲しい状態です。

鉾田から銚子に向けても基本的には一人で走りますが、ほんと前後になかなか人がいない状態。それなりに良いペースで走れている証拠なのですが、たま~に人が後ろに付いてくる感じ。あまり後ろは気にしないので、風よけに使えるなら俺の背中を使ってくれw

ただ、たまに止まって股間にメンタームを塗るというのを繰り返しました。平坦ブルベはずーっと足を回してないといけないので、股間の擦れ対策は重要ですよ。

銚子大橋を渡って、折り返し地点であるPC4を目指します。この辺も我孫子でロードバイク乗り始めた頃によく通った道なので馴染み深いです。

201km地点であるPC4 ローソン銚子川口店には10時38分に到着しました。予定では11時到着ぐらいかな?と思っていたのですが、なんと8時間38分で200kmを走りきれました。やや追い風ではありました良いペースです。

非常に暖かくなってきたので日焼け止めを塗って走ってましたが、指切りグローブだとちょっと肌寒いので折角持ってきたけど出番はなし。Defeetの軍手グローブで終始走りきりました。イーチョ姐さんご一行に「海鮮丼行きます?」とお誘いされましたが「今日は当日中に帰京するの達成できそうなので、コンビニで済ませて走ります!」と宣言します。

ちなみにこのBRMが深夜2時スタートなのは、銚子の折り返しで昼飯時に合わせるためだそうです(笑)。今思えば、主催者の配慮に従い、ここで海鮮丼食べておけばよかったな(笑)。まぁ、でも今日は目標に間に合わせるべく頑張って走るんです!ということで、カレーを流し込む。

ちなみに今日のボトルはキャメルバックの普通のサイクルボトルとサーモスのアレ。今の時期で冷たい飲み物なら普通のボトルで十分ですからね。やはりプラスティックの普通のボトルは飲みやすいし、ボトルケージに抜き差ししやすくていいですわ。

しっかり食事をして11時前に折り返しをスタートします。残りの200kmを10時間半で走りきれば、21時半にゴール出来て、新幹線の最終でその日のうちに帰ってこれて目標が達成出来ます。頑張れ、俺!

PC5までの利根川サイクリングロード区間

折り返して、銚子の市街を北上していくとイーチョさん、アキさん、Sさんの3人が海鮮丼を食べるべく、並んでました。というわけで、写真をパチリと。

自分はスタートも第一ウェーブだったし、頑張って走って来てコンビニ飯だけで済ませたので、この後のPC5まで走行中に出走している人に会うことはあまりありませんでした。

日焼け止めの塗り直して、復路を進んでいきますが、銚子の市街の間はそんなにペースもあがらずにまったりと25km/hぐらいです。

利根川大橋から中州に入って、利根川サイクリングロードが本格的に始まります。このBlogの2010年~2011年あたりを見て貰えば分かると思うんですが、自分はロードバイクを買ったのが2010年でして、利根川サイクリングロードはホームコースでした。

道幅も広く自転車が沢山いる荒川サイクリングロード、舗装が綺麗で道幅も広くフレンドリーな江戸川サイクリングロード、狭いのに自転車は一杯な境川サイクリングロード、道幅も広くて都市部に近い手賀沼サイクリングロードなど、サイクリングロードにも色々とキャラクターがあります。

利根川サイクリングロードといえば…とにかく人がいなくて景色が変わらず、近隣に補給出来る場所もありません! 精神的な修行の場です。

天気予報通り、やや向かい風となるので20~25km/hぐらいで淡々と走ります。信号は一切無いので、それでも十分に貯金を作る事が出来ます。まぁ、このくらいの風ならば、目標は達成出来そう。

しかし、分かっていたとはいえ景色が全然変わらないのが利根川サイクリングロード。時間の進みがグンと遅くなるという錯覚を覚えます。もう30分ぐらい走っただろう…と思ってサイコンの時間を確認しても10分も経ってないということがザラです。

利根川サイクリングロードは時間の進みが遅い。「逆ウラシマ現象」という水曜どうでしょうで大泉さんが深夜バスでの時間の進み方を形容していた言葉がぴったりですね。

たまに放牧されている牛を見るぐらいしか楽しみはありません。PC4からPC5までは70kmも間隔が空いているので、途中でちょっと休憩を入れようと思っても、サイクリングロードによくある休憩場的なベンチも全く見当たりません。

利根川サイクリングロードも群馬県の管轄エリアまで行くと、そういう休憩所が設置されているんですが、千葉県内では関宿城あたりまで「甘えるんじゃないよ!」と言わんばかりに休める場所がないのです。

という訳で前半のハイペースでやや終わりかけてきた脚をだましだまし回していきます。サイクリングロードではダンシングも交えて脚の疲労を散らすのが定番なのですが、自然にそういう走りになってきて昔を思い出しました。

あと有効だったのが、楕円リングをこのブルベの前にアウターとインナーで最大歯数となる位置を変えるセッティングにしてきたので、インナーとアウターで脚の筋肉を使う場所を変えることが出来ました。

アウターはやや手前、インナーはちょっと奥のクランク回転角で最大歯数になるようにしてあったので、アウターで疲れた脚をインナーに切り替えると不思議と踏めるのです。それを繰り返してサイクリングロード区間の淡々と進んでいきます。

向かい風は牙を剥いた

サイクリングロードをだましだまし20~25km/hぐらいで50km進んで、13時ぐらいになったら急に風が強くなってきました。完全に向かい風です。

疲れていた脚ということもあって、15km/hぐらいで巡航するのがやっとです。ここまで順調に走ってこれたのですが、この風が続いたら今日中に帰京する時間にゴールするという目標が達成出来なくなります。

ブルベで逆風ってのは何度も経験はありますが、サイクリングロードだとモロに風を受けるので体感的にはこれまで出たBRMの中でも上位の向かい風です。

272km地点のPC5 ミニストップ栄和田店には14時27分に到着。1時間半ほど逆風と格闘していたので、ここでぐっとペースが落ちましたが、貯金としては5時間半ほどあります。

PCでは私の前に1人、私が滞在している間に3人ほど来ましたが、みんな顔に笑顔がありません。この辺、このコンビニ以外にコンビニが全く無いのでいつも混んでまして、この時も中国人の方が大量にきてソフトクリームやらインストアの食べ物をオーダーしまくっているのに店員さんが少なくて、全然捌き切れてません。

という訳でレジ行列が出来てまして、自分も買い物に10分ほど掛かりましたが、私の後の人達はもっとレジで待たされていたのでは?

この風が今後も続くようであれば、目標の達成は厳しくなります。であれば、勝手知ったる我孫子の道の駅 しょうなんの隣の手賀の湯あたりでノンビリと仮眠でもして、始発電車に合わせてゴールするほうがいいかも?という考えも頭をよぎります。

まぁ、行けるところまで頑張りましょうという事で、PC5ではちょっと長めに休憩しましたが、まだ諦めずに先に進みます。

爆風はつづくよ、どこまでも

PC5前後の向かい風と格闘して、サイクリングロードをもう少し進みます。この区間は横風が酷くて、ラミネート加工してキューシートがめくれてしまう状況です、つらい。

いやぁ、我孫子市街に入ったらもうちょっと弱くなるとは思うんだけど、野田からまた利根川サイクリングロードを走るんで、そこでどれだけ風が吹くか?に掛かってます。

長かった利根川サイクリングロードの国道6号より南の部分が終了で、左の側道を降りていきます。利根川サイクリングロードですが、このあたりから国道6号の橋を渡る当たりが完全に途切れているので、更に北上してサイクリングロードに復帰するための迂回路でかなり頭を悩ませることになります。

キューシート通り手賀沼の北岸に沿って走る道に抜けるのは定番ルートです。。キューシート75番の都交差点を通る時に「あ~、この交差点、ビンディングペダルデビューの時に外し忘れて立ちゴケした場所だ」と思い出して、懐かしくなりました。

手賀沼北岸の道に出るまでの道も勝手知ったる道なので、ここからしばらくはキューシート要らずというぐらいに把握出来ています。キューシート78番のミニストップを右折するところで「おーい」と私を呼び止める声が。

YUKI隊長がサプライズ応援にやってきてました。いやぁ、この風は辛いねぇ、と止まって色々と雑談。しばらく見ていたそうだけど数人通過しただけとのこと。

正直、この辺では目標達成は諦めかけていて「手賀沼の温泉で仮眠して行こう」と思っていたんですが、この後もサイクリングロード続くんで夜になると辛くない?っていう話になり、それは確かにその通りです。以前、真っ暗な利根川サイクリングロードで野犬に追いかけられた記憶がよみがえる。

我孫子を抜けて利根川サイクリングロードに戻るまでは県道7号、通称「裏県道」を通ります。ここは国道16号の渋滞回避道として夕方は混む上に路肩が狭いんです。やはりここは頑張って先に進むんだほうが良さそうだ。諦めて休むなら道の駅さかいにも温泉はあるし。

10分ほど雑談して気分がリフレッシュされたので、YUKI隊長、応援ありがとうございました。

懐かしの我孫子を通る

YUKI氏が応援来ていたミニストップの交差点を右折せずに直進すると、大盛りで有名なリバーサイドっていうお店があるのですが、店が狭い上に休みが多かったように記憶しているので本日はスルーします。

手賀沼北岸の道、国道356号とか懐かしいな~と我孫子在住時にロードバイクで走っていたのを噛みしめるように進みます。ホント、今日のブルベは知っている道ばかり。利根川サイクリングロードも走ったことがあると、橋の横断とかのアプローチで悩むこともありませんし。

手賀沼北岸の道は10kmほど続きますが、最初は爆風で15km/hしか出なかったのですが、市街が近づいてくると風もマシになってきて20km/hで走れる様になりました。

我孫子市若松の交差点で右折しますが、ここからのほんのちょっとの登りが昔は辛く感じたんだよな~と、今日はグイグイと登っていきます。

我孫子は自転車乗り的にはサイクリングロードが沢山あって良いところなのですが、とにかく平坦しかないのが悩み。横浜~品川に引っ越してからはちょっと走るとアップダウンは多数あるので、すっかり鍛えられましたね。

我孫子駅の入り口のところ。右手に見えるレンガの建物が異様に安い喫茶店のコビアン。定食とかパスタとかが300円ぐらいで食べられます。写真に写っているのは二号店で、近所に本店があります。

我孫子在住時には何度も利用したなぁ、と噛みしめて通過します。国道6号に復帰するためのロータリーのような坂道も「懐かしい~~~」と噛みしめながら、グイグイと登って他の参加者を追い抜きます。

なんかこの辺は気持ちがハイになってました。かつてのホームコースをブルベで走るのって楽しいですね。国道6号を少しだけ走って台田の交差点から県道7号、地元の人は裏県と通称する生活道路に入ります。

この県道7号ですが、前述した通り、東葛エリアを上下に走っている道路として国道16号が慢性的に渋滞するので、その抜け道として愛用されているのです。でも、道幅があまり広くなく、バスが運行していることもあって渋滞する時間帯は走りにくいんです。

抜け道は県道7号以外にもう一本ありまして、天王台を通って国道6号を横切って下にある農道に降りるルートです。昨年の銚子400ではこの農道を使ったそうですが、車が凄いスピードで走っていて危ないので変更したとのこと。

たしかにあの農道は地元でも通称「スーパー農道」と言われていて、殆ど車しか通らないのをいいことに高速道路のようなスピードで駆け抜ける地元の車が多くて危険なんですわ。

もし利根川サイクリングロードが国道6号を貫通してくれれば一番なのですが、一向に工事が進む様子がありません。あけぼの山公園から新大利根大橋から利根川サイクリングードに復帰するという道もあるんですが、分かりにくいし、どうせ利根川サイクリングロードも一度途切れてしまうんですよね。

この辺の抜け道はブルベのキューシートで表現するのは難しいので、割り切って最初から県道7号を通して福田小学校の前を通って利根川サイクリングロードに復帰する今回のルートが正解でしょう。

最後のPCまで希望は捨てないゾ

夕方の渋滞が酷くなる前に県道7号を通過することに成功しましたが、この先、利根川サイクリングロードに入ってしまうとコース脇にコンビニは350km地点のPCまで無かったと記憶してます。

この休憩場やコンビニの少なさや柏、野田でサイクリングロードが途切れちゃったりするのが、利根川サイクリングロードが荒涼としたイメージを与える原因なのでしょうね。

その辺が予備知識としてあると補給計画も立てやすいです。という訳で300km走行を越えて、キューシート85番の福田郵便曲を右折する前にコンビニに寄ることにします。たしか、ファミリーマートが最後にあるんだけど道の反対側で交通量も多くて横断が面倒なので、その手前の左側にあったセブンイレブンで補給です。

ここでホットドッグ、コーラ、おにぎりを食べます。風向きは市街地を走っている間は大丈夫なので、20時間を切ってゴール出来るかはこの先のサイクリングロード区間に掛かっています。

他の参加者の人と「向かい風キツイですね~」と雑談しながら、補給食などもコンビニでしっかり買い込んで、最終PCまでの50kmを頑張って走りましょう。

再び利根川サイクリングロードへ

福田小学校の前を通って利根川サイクリングロードに再び復帰します。ここから芽吹大橋まではオダックス埼玉のブルベのコースでもお馴染みですね。

17時台なのでまだ明るいウチに、道の駅さかいあたりまで到達したいところです。芽吹大橋のところはそのまま進むと、車の往来が途絶えなくて渡れないのですが、左にジグザクに降りると迂回路があります。

幸い、印西あたりで吹いていた爆風というほどではないのですが、向かい風は変わらずです。なんとか20km/hぐらいで巡航は出来たので、淡々と距離を重ねます。

不思議なことに今日は全然眠くならないです。自分としてはかなりの強度で自転車を漕いでいることもあって、体も疲労してて気が張っているのでしょう。緩んだらすぐ眠くなってくると思います。

この辺も単独走行でしたが、考えるのは「このペースだと何時にゴールだろう?」ということばかり。頑張れば目標達成できそうな気もするし、逆にギリギリで終電には間に合わないような気もします。

まぁ、その辺の判断は最後のPCである350km地点で判断することにしましょう。

関宿城が見えてきたところで、境大橋を渡って左岸から右岸に移動します。この境大橋、ブリーフィングでも通り方に注意がありましたが、おもいっきりミスコースしちゃいました。

ここにはスーパー銭湯や巨大ショッピングセンターもあるのですが、コースに従って走っている限り、かなりコースから離脱しないと食べ物などは買えません。やっぱり裏県道で補給しておいて良かった。

この先は利根川サイクリングロードの右岸に沿って走りますが、時間的には18時半を回ると真っ暗です。ジョギングの人とか、全く反射材やライトを携行してない人がいて少々怖いです。

この区間はVolt1600の明るさに助けられましたね。ぶっちゃけ、ランドヌ東京の300kmまでのブルベだと真っ暗なところを走る機会が少ないので、Volt1600とかオーバースペックかな?と思うんですが、真っ暗なサイクリングロードではとても有効でした。

このサイクリングロードの右岸ですが、工事をしていたので色々と迂回路がありました。真っ暗だと分かりにくく慎重にすすみます。ただ、347kmあたりの三国橋の手前で案内を見間違ったのか、ダートをひたすら走らされまして、手が振動で辛かったなぁ。

何とかパンクせずに三国橋にたどり着けましたが、これは私がミスコースしちゃっただけで、どこかから本来の舗装されたサイクリングロードに戻れたのかな?

この真っ暗な区間はVolt1600+ハンドルに取りつけたライトが活躍してくれました。あとは前述したインナーとアウターを切り替えて、脚の筋肉の違うところを使ったペダリングで進んで行きます。

最終PCでの決断

349km地点の最終PC ローソン北川辺古河店には19時31分に到着です。なんと貯金は6時間弱もありますが、終電で帰るにはこの先の60kmを3時間弱で走らないといけません。現実にはゴールした後の宇都宮駅までの10kmの自走と輪行の準備を考えると、2時間半で60kmを走らないと無理ですね。

という訳でここで「今日中に帰京する」という目標は取り下げることに。いやぁ、印西当たりからしばらく続いた爆風がなければ、十分行けると思っただけに残念です。

この先60kmに休めそうなポイントもないので、とりあえずゴールして健康ランドで始発まで時間を潰して帰ることにしましょう。

時間的に余裕が出たので、このPCでは少々のんびりします。イートインでどん兵衛とコーラを頂きます。海鮮丼を食べてきたイーチョさんご一行とも再会です。

今日はひたすらコンビニ飯でしたが、プロテインバー、ソイジョイなどの補給食を多めに食べていたので不足無し。平坦ブルベも飛ばすとカロリー消費は大きいようで、あっと言う間にハンガーノックが来ます。

今日は補給を切らさないようにすること、股間の擦れの対策をしっかりすることなどを心がけたのが良かったかな。

このPCでバーミッツを再び取りつけて、日が落ちて冷えてきた気温に対処します。長く休憩していたから、体が冷えてしまって走り出した途端に震えが止まりません。慌てて、サドルバッグに仕舞っておいたユニクロのダウンベストを羽織ります。

まだ水分が残ってましたが、保温性は流石です。レインウェアより保温力は上ですね。コンパクトになるので個人的はウインドブレーカーよりオススメかな。

寒さとの戦い

急ぐ必要は無くなったのですが、最終PCからゴールまでは約60kmもあります。淡々と走っても4時間近く掛かるわけで、時間はあっても油断は出来ません。

脚も疲れてきて心拍があがらないので体温が下がってきます。所々、喝を入れて心拍を上げようとするのですが、脚が疲労しているのでなかなか上がりません。

あと渡良瀬遊水地のサイクリングロードですが、プライベートでもブルベでも何度か通ってますが、こんな真っ暗なの中で走るのは初めて。他の参加者と道を探すように進みましたが、久々に迷う感覚を味わって楽しかったですw

サイクリングロードも終わり、市街地を通ると「どこでも休憩しても時間の余裕はある」ということで安心しますね。35kmを残して一度、コンビニで休憩してシュークリームを食べたりスマホでSNSをチェックしたりして気分転換しましたが、汗冷えするのか再スタートが辛すぎる。

2014年の関東一周の試走の時もそうでしたが、体温が上がらずに寒いところを走る時は休憩して体を冷やすとヤバいです。残り35kmは休憩せずに走りきることにしました。

何とか残り20kmぐらいまで来て、日付が変わる前にゴール出来そうだから21時間台で完走かな? 久々の400kmの完走認定です。メダルもゲットせねば!

残りの距離を走る間は、走った後の段取りを考えていました。4月にある関東一周の時の休憩場所に下見も兼ねて、宇都宮の駅に近いザ・グランドスパ南大門で温泉で暖まって、のんびりと仮眠してから朝にノンビリと輪行して帰ることにしました。

さて、ゴールの森林公園ですが、最後の最後でちょっとだけ登りますが、体が冷え切っている私には丁度良い登りでした。何とか予定通り日付が変わる前にフィニッシュ出来ました。

ゴール受付には23時45分に到着で、21時間45分で完走となりました。最終PCからの60kmをノンビリと走りすぎたのか、体が冷え切っていました。

そそくさとゴール受付を済ませて、暖かい飲み物を勧めて頂いたんですが、体冷えるのでさっさと宇都宮市街まで戻る事に。お誘い頂いた竜胆さんと少しお話をして、次は「ランドネきたかん」の400kmでお世話になります!とご挨拶。

AJ宇都宮のスタッフの皆さん、特にはじ~さんにはいろいろとお世話になりました。今年は2回も宇都宮遠征ができてうれしいなぁ~と受付を後にします。

さて、ここから宇都宮駅前まで自走していくのですが、下り基調ということもあって楽なのですが、体は冷え切りますね。足のつま先が冷たくなってきましたし、日付が変わって気温の表示も3度とか非常に寒くなってきました。

ゴール地点から宇都宮市街まで10kmちょっとのはずなのですが、なかなか到着せずに低体温症になりかけだったこともあり、非常に厳しかったです。

健康ランド~家に帰るまでがブルべです

何とか南大門の健康ランドに到着しました。深夜1時ぐらいだというのに人はたくさん歩いてますし、明るくて綺麗ですが、駐輪場が目立つ場所にあるので「ここにロードバイク止めておいて大丈夫かな?」と不安になりました。一応、鍵はあるのですが簡易的なものしか持ってきてないです。

しかも南大門の健康ランドは少々お高めでして、深夜料金だと3,672円もします。駅の反対側には極楽湯というスーパー銭湯が4時まで営業していて、こっちだと1000円以下らしいのですが、正直あと3km走るだけの気力はありませんでした。

というわけで少々お高いですが、命には代えられません。ほんと行き倒れに近い状態だったと思います。30時間以上起きてますから眠気もピークです。

ちなみに自転車は駐輪場の端に簡易鍵でアースロックしました。自分が来たときは私だけで、出るときに1台ブルべ出走者と思われる自転車が増えてました。

受付を済ませたら、さっさと風呂場に向かいます。風呂場でサイクルウェアを脱ぐと震えが止まりません。湯上り用の扇風機の風に当たるだけでブルブルきてしまって、本当にやばいです。

体を流して湯船に漬かりますが、暖かい湯につかっているはずが震えが止まりません。この症状は2011年にスーパーフラット400を17時間台で走り切った時にも経験しました。完全に体の燃やしやすいエネルギーが枯渇して、なかなか体幹に熱が戻ってこないのです。

そんな状態なので湯船でゆっくりリラックスという感じではなく、険しい表情でとにかく体に体温が戻るのを待ちます。あー、でも今日は完全燃焼できた自分をほめてやりたいと思いました。

何とか30分ほど湯船につかり続けて一息つきました。ただ、湯船を出てすっかり温まったはずの体ですが、扇風機の風とかに当たると寒気がします。いかん眠気が限界に達しているので、とりあえず寝て体の内側から体温を回復させなければ。

汗臭いサイクルウェアをロッカーに吊るして、館内着を着て仮眠所に向かうのですが、仮眠所が3Fにあるので全身バキバキ状態の自分には階段を上がるのがしんどかったなぁ。

持参した耳栓をして、仮眠所で気を失うように寝ました。でも、2時間もすると目が覚めてしまい、時間は3時半です。これから準備して駅に行って自転車を袋に詰めると、4時半の始発電車にぴったりだな。

そんなわけで滞在はわずか3時間ほどだったので、正直ちょっとお値段的に高かったかな?。関東一周600kmで宇都宮で仮眠するなら、ホテル予約したほうがよさそうです。ホテルなら事前に荷物も送っておけますからね。

ブルべライダーにはおなじみの健康ランドですが、ご老公の湯とか、石和や駿河健康ランドなどと比べると南大門はお値段が1000円ぐらい高いのが残念。でも、施設自体は綺麗ですし、休憩場は快適でよく寝れました。でも、疲労困憊でやってくるブルべライダーの場合、少々環境わるくても寝れちゃいますからね。

今回は着替えを持ってきてないので、汗臭いサイクルウェアを再び着るのは苦行でした。イーチョさんとアキさんは健康ランドではなくマンガ喫茶を利用してたそうです。自分は今回は体が冷え切っていたので、命には代えられないと大きな浴場のある健康ランドにしましたが、コスト的にはマンガ喫茶有利かな?

3時間の滞在で健康ランドを出て、自転車の無事を確認して一安心。やはり健康ランドは、駐輪場においた自転車が心配なので、持ち込めるホテル泊のほうが安心なんですよね。

4時に宇都宮駅前で輪行の準備開始。ブルべ参加者の人と一緒になったので、会話しながら輪行準備。関東一周に出走されるようなので、お待ちしてまーすとお声がけして始発電車で帰京します。

ちなみにホリデー料金なのでグリーン車が780円で利用できるので、ここはちょっとリッチにグリーン車で帰ります。目黒で自転車を組み立てて、7時には家に到着ですな。

その他のネタ

400kmブルべ中の心拍はVivoactiveHRで計測してみました。22時間ANT+で心拍を飛ばすモードで稼働して、電池残量は50%でした。理屈としては40時間持つ可能性ありということで600kmブルべでも途中での充電は不要そうです。

帰宅してお風呂場でロードバイクを水洗いします。全体にウタマロ石けんの泡シャンプーを吹きかけて、ブラシとスポンジで洗えば油汚れもすっきり綺麗になります。やはり水洗いが一番簡単で綺麗になりますね。

お昼はもちろん、いきなり!ステーキに行ってワイルドステーキ450gとハンバーグ300gの750gを食べてきました。SNSにはワイルドステーキ450gの写真しか貼ってなかったんですが、実は750gも食べていたのでありました。

さて、今回ですが向かい風があれだけ続いた割には、十分に早い時間に帰ってこれました。いろいろと戦略的に対処できたたこともあったのですが、これは「登りがない」ということで精神的なプレッシャーがなかったから冷静でいられたからなのかな?(笑)

今回はゴール後から健康ランドで一息つきまでが、低体温症になりかけでホントやばかった。久しぶりに行き倒れの危険を感じました。さて、2017年はこれであとは600kmを走りきれば、久しぶりにSRに復帰です。4月の走る久々の関東一周でSRに再チャレンジですね。

最後になりますが、お会いしたブルベライダーの皆様、AJ宇都宮の皆様ありがとうございました。そして稲垣さんの追悼となった今回のブルベを締めくくりたいと思います。


 

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