SIM2枚挿し+Felicaが使える唯一のスマホ OPPO R15Pro

2018年の年末にメインのスマホをiPhone7から久しぶりにAndroid端末に戻しました。購入した機種はOPPO社のR15Proという端末で、2018年の秋に発売になった機種です。発売からもうすぐ1年近く経過するというのに、スペックとして日本国内で販売されている端末の中で唯一という特徴があります。

それが2枚のSIMカードを挿すことが出来て、LTE回線が2つ同時利用できる「DSDV(デュアル SIM デュアル VoLTE)」に対応しつつ、モバイルSuicaなどのFelicaに対応していることです。DSDVの機種は中国メーカーのAndroid端末にはよくあるスペックなのですが、Felica対応となるとこれがこの機種が唯一です。

※追記
この機種、AmazonとかでOPPOの公式が日本語版を売っていたのですが、気がついたらいつの間にか在庫切れになってしまってました。しばらくこの状態という事なので、公式には終売かもしれません。これと同等な仕様の後継機種の発表が今のところないのが残念です。

OPPOというメーカー

OPPOというメーカー、もともとはハイエンドオーディオのメーカーとして自分は愛用していました。こちらの記事に書いたとおり、OPPOのユニバーサルプレイヤーの歴代機種を買っています。現在、OPPOの最後のユニバーサルプレイヤーとなったUHD(4Kディスク)の再生が出来るUDP-205に買い換えています。

OPPOというメーカーについては自分はとてもプラスイメージを持っていましたので、OPPOのスマホの買い換えに不安はありませんでした。これまでに買ってきたOPPOの製品はどれも使い勝手がよく、非常に高性能だったからです。

余談ですが、このOPPOというメーカーが凄いのはオーディオの世界においても評価されているディスク再生機を生産して人気を博していたのに、今後の映像配信はBDなどの円盤ではなく配信になっていくだろうと判断して、2018年の4月にオーディオ事業から早々に撤退しました。OPPOファンとしては残念ですが、この経営判断の早さは凄いなぁ、と思いました。

自分が持っているUDP-205というプレイヤーはOPPOの最後の機種になってしまい、世界で唯一対抗機種を作っていたパイオニアはもう会社の存続自体が怪しいこともあって、プレミア価格がついて定価より高い値段で売れるという状態です。この撤退発表後もちゃんとUDP-205のユニバーサルプレイヤーのソフトウェアのファームは更新されており、誠実なメーカーだという印象があったわけです。

R15  Proという機種

オーディオ事業を止めて、スマホなどの事業に注力し始めたOPPOは2018年から日本向けのモデルをひっさげて、日本市場に殴り込んできました。HUAWEIとかAsusとかの中国系メーカーの一つという風に受け取れる人が多かったでしょうが、私にとってOPPOはそれらのメーカーとは一線を画します。なにせオーディオの世界で築いた信頼がありますから。

2018年秋に発売となったR15 Proは日本市場の事をよく考えて投入されたモデルです。スペック的にはハイエンドより少し下のランクのCPUですが、RAMは沢山搭載しているし、ストレージも128GBもあります。液晶は大きく有機ELのディスプレイはとても綺麗ですし、カメラによる顔認証もサクサク動きます。これでお値段が6万円台というのですから、リーズナブルですよね。

外装もごらんの通り、グラデーションが光の当たる方向で変わるという凝った塗装をしています。背面の真ん中にあるFelicaのアイコン、そして指紋認証センサーにデュアルカメラが並びます。この中国系のSIMフリーAndroid端末でFelica対応の機種がとても少ないのです。

画面のロックは前面カメラの顔認証がメインですが、暗い場所や自転車に乗っている時のヘルメット+アイウェアで顔認証が出来ないときは指紋でロック解除できます。カメラもこれまで使っていたiPhone7と比較しても遜色ないですし、場合によってはそれより良く写ります。

もちろんIPX7相当の防水に対応していますので、自転車に乗るときでもそのまま背中のポケットに突っ込んでおいても汗などで壊れることはありません。

Felica対応ですので、モバイルSuicaのアプリを入れて電子マネーとしてはSuicaを使えるようにしています。自転車乗り的にはやはりFelica対応は必須ですよね。iPhoneでも今はFelicaが使えるようになってますが、日本国内でしか使われてないローカル規格みたいなものなので中国系のメーカーはあまり対応してくれてません。

あとR15Proは中国版と日本版では仕様だけじゃなく端末の大きさ自体が少し違います。中国版は日本のプラチナバンドの電波帯に対応してません。プラチナバンドは田舎などに電波の掴みに影響するそうですが、中国からの並行輸入モデルは安いので知った上で割り切って使うならありかもしれませんが、自分は日本の正規品を6万円ちょっとで買いました。

あとAmazonなどで売っているケースや保護フィルムなどどR15 Pro用だと思って買うと中国用のR15 Proのものが届いて、日本のR15 Proで使おうとすると微妙に小さいということがあるようです。買うときには「日本のR15 Pro用のものであるか?」をレビューで確認しましょう。

DSDVのSIM二枚差しの威力

R15ProのSIMスロット。2枚のnanoシムを挿すか、1枚のnanoシム+MicroSDカードを挿す事が出来ます。ストレージが128GBありますので、自分はMicroSDは挿さずに2枚のSIMを挿しています。

SIM二枚差しが出来る機種というのは沢山ありますが、DSDVというのは2枚のSIMカードでLTE通信が同時に2つ待ち受けに使えるというもっとも使い勝手がよいものです。自分はここにドコモのガラケー用の通話専用SIMとOCNモバイルOneのデータ通信SIMをセットしています。SIMフリーですので、もちろんデータ通信をau系のMVNOのSIMに替える事も可能です。

MVNOの音声通話可能なデータSIMを挿せば2枚もSIM要らないじゃん?という意見もあるかと思いますが、やはりドコモなどのキャリアとの契約は色々とメリットがあるので、月々の基本料金が2000円以下で済むガラケーとデータ通信SIMしか挿してないスマホの2台持ちをしていました。

ドコモの場合、カケホーダイライトという5分まで通話までなら料金が掛からないというコースがあるのですが、これがケータイのみのプランだと月額1200円で済むのですね。ただし、ドコモのケータイ以外にSIMを挿していると+500円の指定外デバイス利用料というのが徴収されるので、R15 Proで使うと1700円かかります。

これだけならば音声通話付きのMVNOのシムにまとめた方が安そうに思えますが、同じ契約で母親にもガラケーを昨年持たせました。実家の建て替えなどの連絡で家族間通話がいくら掛けても無料というのはとても助かってます。さらにドコモの契約があればドコモの白ロムのスマホの修理も受け付けてくれますし、スポーツ動画配信のDAZNが月額980円で利用出来たりと、私にとっては非常にメリットが大きいのですね。

この通話のSIMとデータ通信のSIMを分けて契約していることにはメリットがありまして、データ通信SIMならMNPなどの面倒くさい手続きをしないで他のMVNO業者のSIMに契約を切り替えやすいというメリットがあります。今はコストを優先してOCNモバイルOneのデータ通信SIMを使ってますが、とても遅いので最近は他のMVNO業者のSIMに契約を変更しようと思っています。

データ通信なしのガラケー用の契約だけならドコモの通話回線が安価で維持できますし、データ通信部分は身軽に色々と試せるというのは非常に便利ですし、実際に日々の暮らしの中で色々と見直したくなるのはデータ通信の契約のほうなので、この組み合わせは大変理に適っていると自分は思ってます。それにMVNOのシムもデータ通信だけだと契約がかなり安くなりますから、自分はこのドコモのカケホーダイライト+月6GBのOCNモバイルOneのデータ通信で合わせて月額3500~4000円ほどで収まっています。

DSDV対応でFelica対応で防水で端末スペックも良くて使いやすい、ということでiPhone7+ガラケー二台持ちからの乗り換えですが、とても満足度が高いです。

オーディオ回路の出来が良好

これは期待していなかったのですが、実際に買ってみて驚いたことです。OPPR R15Proはヘッドフォン端子が未だにあります。USBの端子が未だにMicroUSBであることがマイナスという意見を耳にしますが、自分はUSB-Cはスタイリッシュだけど実利はまだ少ないのでMicroUSB端子に不満はないです。

で、このヘッドフォン端子からの出力が優秀なんですよ。正直iPhoneとかその前に使っていたSonyのXperiaのヘッドフォン端子からの出力の音が悪くて、OPPOのHAシリーズというDAC内蔵のポータブルアンプを使っていました。

ポータブルアンプを作るようなOPPOの製品ですから、ヘッドフォン端子に関しても意外と音がよくてちょっと驚きました。ウォークマンを作っていたXperiaのヘッドフォン端子の音の悪さにSonyにがっかりしたことを考えると、R15 Proはこの辺にも手を抜いてません。おかげでポータブルアンプを持ち歩かなくなってしまいました。

このR15 Proという機種、独自の省電力ソフトが組み込まれている影響もあって、電池がとても持ちます。これだけ筐体が大きいんだから電池もデカイでしょうが、私の使い方だとiPhone7の倍は持ちますね。ポケモンGoとかバリバリプレイしてもあんまり電池の不安はなかったなぁ。

自分はmp3とかみたいな圧縮フォーマットではなくFLACという無圧縮の音源+それを再生できる専用プレイヤーを使っていますが、R15のヘッドフォン端子からの出力がスマホとしては非常にいい音なので、とても満足度が高いです。

最後に難点もちゃんと述べておきましょう

とても気に入っていて、今もし無くして買い換えるならR15Proをまた買うというぐらい気に入っているのですが、もちろん全く難点がないわけではありません。1つだけ非常に気になる欠点があります。

独自OS+省電力ソフトの影響で、アプリの通知がちゃんと動かないことがあります。Twitterとかで書き込みがあったりするとPUSH通知されてくるアレですね。R15ProなどのOppoの端末はColorOSという独自UIをAndroidOSの上に載せてます。これ使い勝手はよくて、殆どiOSと同じになるのはよいのですが、一緒に組み込まれている省電力ソフトがバックグラウンドで動作しているアプリをどんどん終了させちゃうのですね。

このおかげで電池の持ちは良好なのですが、プッシュ通知を受けたときにそのアプリが起動してないからかプッシュ通知がこないことがあります。自分、iPhone7も未だにデータSIMを挿したままで併用しているのですが、同じOCNのデータ契約なのにiPhoneには通知がきているのにR15Proには来てないということが結構あります。

まぁ、自分はあまり気にしてないのですが、通知をヘビーに活用している人は、今のところOPPOのスマホは避けた方が良いかもしれませんね。


 

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