2011年モデルのCervelo R3に引き続き、2015年モデルのCervelo R3の組み立てでございます。実際には宗谷600に出る前に組み立てました。
今回は香港の業者からebayでフレームを購入しました。フォークコラムのカットとスターファングルナットの接着は自分でやらないといけません。
接着?スターファングルナットの接着ってなんじゃらほい?と思った人もいるかもしれませんが、まずはそのまま読み進めてくださいませ。
2011年のR3ではフォークは3Tmの物でしたが、現在はCerveloオリジナルのフォークになっています。とはいえ、かなり作りは似ています。
そういえばシートポストも以前は3Tの物でしたが、今は他のメーカーのカーボンポストが付属するようになりました。
まずフォークコラムを自分の長さに合わせてカットします。今回はフレームサイズが大きめなので、コラムはいきなりギリギリまで切ってしまいます。
という訳で失敗は許されません。少々緊張しますが、ソーガイドをコラムにセットして糸ノコでカットしていきます。カーボンは金属用の細かい歯でカットしますが、100円ショップの安物とかだとなかなか切れません。
ギリギリまでカットしました。カットした断面をヤスリで平らに仕上げておきます。丁度良く仕上がりました。いつもながら緊張する瞬間です。
普通、カーボンフォークのコラムには金属フォークのようにスターファングルナットを打ち込む事は出来ません。通常はプレッシャーアンカーという部品を使って、トップキャップを固定するナットを受ける部品を中に固定します。
しかし、このフォークはスターファングルナットが入ったアルミの筒をフォーク内に接着する事で固定します。3Tのフォークもそうですが、フォークコラムの肉厚が薄いためにプレッシャーアンカーで内側から力をかけると割れてしまうという事のようです。
というわけでフォークコラムのカットと同様に取り付けたらナットの固定位置を変更することが出来ないので、一気にコラムの長さを決めないといけません。
接着する部品のアップがこちら。スターファングルナットが打ち込まれたアルミの円柱と、それを接着するためのエポキシ接着剤です。
円柱ですが上の方がテーパー上に広がっていて、フォークコラム内に入れた時に中にストンと落ちないようになっています。
エポキシ接着剤なので、2つの薬剤をよく混ぜて使います。よく混ぜないと接着力が弱くなるので、しっかりとコネコネしましょう。
接着剤を塗ったスターファングルナット入りの円柱をフォーク内に接着します。先ほど説明したように上部がテーパー上に広がっているため、コラムのカット面と円柱がツライチになりません。
フォークコラムを割らないように、軽くコンコンと円柱を押し込みます。まっすぐ接着出来ているか確認のため、長めのナットを取り付けて見て垂直になっているか?を確認します。しばらく放置してしっかりと接着出来たら、ヤスリでフォークコラムのカット面と接着した円柱部がツライチになるように削りますが、無理に削らなくても役目は果たすでしょう。
エポキシ接着剤は数時間でしっかり固まりますが、ずれてしまったりすると面倒なので一晩放置してから次の作業に取りかかりました。自転車の組み立てで接着剤を使うっていうのは、あまり他に例がないですね。3Tのフォークが同じ仕様なので、自分でこの作業をした人ってそれなりにいると思うんですが、みんなショップでやって貰うのかWebを検索しても、詳しく説明しているページが少ないのです。
という訳でいつか記事にしようと、と作業工程を写真に撮影しておいたので、やっと紹介することが出来ました。最初は接着なんて面倒だと思っていたのですが、やってみたら簡単ですし、プレッシャーアンカーよりも軽量に仕上がります。難点は手直しが効かないことで、とりあえずコラムを長めにカットして、後から短くしようとしてもナットの位置を変更することが出来ないので、一発でポジションを出さないといけません。
そんな訳でフォークを取り付けてフレームの下仕上げは完了。ここからBBの圧入とコンポの組み付けなのですが、なんとこの作業工程の写真が全く残っていません。
BBの圧入は工具があれば難しいことはないですし、コンポの組み付けも資料は一杯あるでしょうから割愛します。このフレーム特有の話があるとすると、ケーブル類は全部フレームの中を通るようになっているのが面倒です。
とくにリアディレイラーのケーブルが右側のチェーンステーの中を通るんですが、ここにワイヤーを通すのが非常に面倒でした。
そんな訳で次がいきなり完成した写真になっちゃってます。くみ上げた直後はデュラクランクを取り付けていたんですよね。
個人的には色味を合わせるために3Tのステムを白色ラインのものに変えたいのですが、残念ながら現在の3Tのステムはデザインが変わってしまいました。
ちなみにコンポの取り付けですが、慣れてくると楽しい作業だったりします。サイメンのロードバイク完全組み立てと、ロードバイクトラブルシューティングの本があれば、それを見ながらやっていけば、初心者でも何とか取り付けできるでしょう。
部品の取り付け向きとか、ワッシャーの入れ忘れとか、そういう所に見落としが出てくるので、前述の本は写真が豊富なのでそれをにらめっこして間違えないようにします。この本、写真が非常に豊富でとても分かりやすいです。願わくばDVDと同様にシマノ11速に対応した最新版にアップデートしてほしいところですが、現在の内容でも十分役立ちます。
DVD完全組み立てはシマノ11速と電動コンポの取り付け説明にアップデートした2.0というが出ています。11速になってフロントディレイラーの取り付けが若干変わったので,その辺の情報はDVDをよく見て作業します。