久しぶりの更新でございます。
正直に言おう、今年の俺はブルベに冷めていた。
2014年の北海道1200を走っていた頃、自分はPBPに行くということに疑いを持っていなかった。絶対行くつもりで貯金もしていた。しかし、北海道1200の悪天候における中止の後、逃げるようにさっさと帰ってきた自分の不甲斐なさに辟易として、2014年の後半はあまり自転車に乗っていなかった。
それでも2015年にさっさとSRを達成してしまえばPBPに対するモチベーションも復活するだろうと思っていた。そのキッカケになれば、とエントリーした正月のBRM103高松400が、まさかの機材トラブルで現地まで行きながらDNSである。
この辺でなんとなく黄色信号である。そういえば元旦の事前認定走行もタイムアウトでDNFだったし、BRM110曽我梅林200も楽なコースにも関わらず13時間近く掛かってしまった。翌週の三浦200もパンクしまくりとはいえ、これまた自分的には全然納得の行かない走りでウンザリだった。
そしてやってきたのが膝の痛み。自分はこれまで自転車を乗っていてこういう膝の痛みを味わったことがなく、普段の歩き方からおかしいと言われるぐらいに膝が痛くなってしまった。プライベートでも2月は転職したということもあり、色々と忙しくて出走を予定していたBRMはことごとくDNSである。
周りはPBPを目指してどんどんとBRMをクリアしていき、早い人は二月でSRを取得していた。自分は200を2本完走しただけ…ああ、もう無理だな、という事で今年のPBPの出走は諦めた。「まぁ、転職という理由もあるし、初年度でいきなりそんなに長期の夏休みも取れないし」と自分を誤魔化した。
とはいえ4月は自分が所属するクラブでFlecheがある。昨年は落選して出走できなかったFlecheであるが、今年はチーム自体は1月ぐらいに結成していた。その後、モチベーションがダダ下がりである。んでもって、こんなルートで良いのか?と疑問を持ちながらも、膝の痛みと修行不足の不安からルートを選定し、結局は俺が原因でチームがDNFという事になった。
2月~4月ぐらいは周りがPBPを目指して走って完走するのをSNSで見るのが非常にしんどくなった。この時期からしばらくSNS断ちをして、何とか精神の均衡を保つ。もう今年は200、300、400、600を全て1年以内に走るというSRの取得は無理だな、と諦めた。
しかも膝が一向によくならない。医者からは体重減らすまで膝に負担が掛かる運動は禁止された。GW明けぐらいから、やっと仕事の方も順調になりだして、ちょっとづつ自転車に乗るようにはなってきたが、50kmも走ると疲れてしまう。80kmも走ると膝に違和感が出て来て、不安になって帰りたくなる。
6月になって新しいホイールを買ったので、マキノ号の影で出番がなかったCervelo S5を引っ張り出してちょっと強度高めに短時間走ってみる。これが自分のイメージ通りの速度域で走れて気持ちイイのなんの。
やはりガッツリ乗っていた時には、装備満載で手組ホイール+ハブナイナモのマキノ号でも問題なかったけど、走力が落ちているときには正直しんどい。久しぶりのカーボンバイク+完組ホイール(ZONDA)の軽快さは楽しかった。
峠越えやロングライドでは膝が痛くなるので、膝関節を支える筋肉を付けるために短時間でやや強度の高い練習をするようになる。峠やロングライドは自重して、ローラーと皇居周回や大井埠頭周回などで心肺を鍛え直しつつ筋肉を付ける。
おかげで体重が減り始める。となると膝も楽になってくる。7月には膝にあまり不安がなくなってきた。
そういえばブルベ始めた時はカーボンバイクに軽装で走ってたんだよな。いつの間にかトラブルとかいざという時に備えてどんどんと重装備になっていったように思う。やはり初心に戻ることにしよう。
という訳でPBP向けに貯めていたお金でニューマシンを組むことに。買うフレームは最初から決めていた。自分が大好きで以前も乗っていたCervelo R3である。
8月頭に自分でくみ上げたCervelo R3は2014年モデル(この時点では最新)。ブルベに熱中してたころに乗りまくっていたR3は2011年モデルである。3年で色々と進化している。
サイズは54ではなく56にした。レース的に乗るなら54の方がよいが、ロングライドでは56のほうが装備も付けやすく、乗り心地も良いと思う。
このバイクの事はいずれ別に記事を起こそうと思っているが、とにかくよく走る。スプロケは最大28Tであるが、ギア2枚は軽く感じる。コンポはカセット以外は全て9000系デュラ。やはりデュラはブレーキがよく効く。
このバイクを組んだころ、フレッシュのリーダーだったゆんさんがSRをかけてBRM822宗谷600に出走するという事を耳にする。調べてみたら平坦基調で走りやすそうだし、この前TVで見たオロロンラインも走るようだ。
コースはこんな感じなのであるが、開催の2週間前まで募集していたこともあり8月に入ってからでも、まだエントリー出来た。
この新車と共にここから2015年のSR取得を目指す!
という考えが頭をよぎり、まずは可能性があるか検討する。まずは一番大変な600をこの宗谷600で完走してしまえば、300は10月に比較的平坦基調のものが2本ある。鬼門は400だが、他の600でも代替は可能である。よし、行けるかも?と宗谷600のエントリーをする。久しぶりの600kmブルベである。
ここから頭をフル回転させて、宗谷600の移動および走行計画を立てる。周りの知り合いがPBP走行中で賑わっているとき、俺の頭の中は宗谷600の事で一杯だった。ゴキゲンな新車もあるし、俺は北海道で絶景と美味しい物を食べてくるんだ!と計画を練っていると、PBPに出れない悔しさは紛れた。
まず前泊と後泊が必要なので、8/21(金)と8/24(月)は休みをとった。飛行機は勝手知ったるジェットスター。20kgの手荷物追加で往復で32,600円で済んだ。成田までの移動と千歳からスタート地点の北海道の滝川市までの移動は青春18切符の時期なので、それでまかなう。
21日は9時に家を出て、山手線で品川からエアポート成田でのんびりと成田入りである。ちなみに18切符なので2日の移動でも5000円かからない。これに宿が前泊と後泊で合計約1万円なので、今回の移動旅費はトータルで47,500円で済んだ。
安くあげるには、その分移動とかで苦労せにゃならん。成田の第二ターミナルから新設された第三ターミナルまでの徒歩で10分ちょっとカートに乗せた自転車を押していく。
第三ターミナルはLCC専用のターミナルであるが、コンビニやお土産やも完備されており、早朝便利用者向けに寝心地のよいソファもあった。
ジェットスターはタイヤの空気抜いたかチェックするようになった、という噂があったのでちゃんと抜いていった。今回はチューブレスタイヤなので抜きすぎるとビードが落ちてシーラントが漏れてしまうので1気圧は残した。
チェックではタイヤを触らせてくれと検査員が言ってくる。抜いてあったので難なくクリアである。
15cm以上の金属は機内に持ち込めないので、ペダルレンチ、携帯ポンプ、長いアーレンキーなどは輪行袋に入れる。逆にリチウム電池やCO2ボンベは機内に持ち込みである。CO2ボンベは手荷物検査の時には出しておいたほうがよい。
50g以下なら4本まで持ち込めるという規定なので、CO2ボンベには容量が書いてあるものを持っていくこと。無地のものとかを持っていくと、検査員によっては容量が確認出来ないのでNGとかになるそうな。リチウム電池は裸にして見せる必要は無く、鞄の中のままでもOKだった。
13時のフライトで予定通り成田を出て、14時半には新千歳空港に到着である。さっさと札幌行きの電車に乗り換えて移動である。18切符は十分すぎるぐらい元を取ったな。
正直、今年の正月の高松までの18切符の旅と比べると余裕過ぎるぐらい移動は楽だった。
約1年降りの札幌駅。ここから16時の「いしかりライナー」で岩見沢で乗り換える。
札幌は普通の快適な気温だったが、少し雲が多い。明日はちょっと肌寒いかもしれないな。実際、夜に出歩いていると半袖では肌寒い。
岩見沢で函館本線の旭川行きに乗り換える。目的地はスタート地点最寄りの江部乙である。一つ手前の滝川駅の方が特急とかも止まるのであるが、滝川駅周辺に宿を取るとゴール後に9kmほど自走しなければならない。
江部乙ならスタート地点の道の駅たきがわまで1kmもない。ちなみにスタートは8時と遅いので、6時半ぐらいまで寝ていてもOKである。
17時半過ぎに江部乙の駅に到着。駅前のえべおつ温泉にチェックインしたら、18時過ぎの電車で滝川に移動して前夜祭に出るつもり。
駅で降りたのは私と女性がもう一人だけ。明らかにブルベに出る人だろう、というか私と同じく関東から出走のhitomiさんだった。
えべおつ温泉にチェックイン。サイクリングと思われる団体さんが温泉に浸かっていた。いいねぇ、青春だねぇw
流石にブルベで宿泊している人が多く、宿のご主人も手慣れた様子で、自転車は専用の置き場所を玄関の脇に用意してくれた。
チェックインが終わったら、前夜祭でジンギスカンを食べに隣駅の滝川に行く電車に乗る。なにせ電車は1時間とか数時間に1本しかない。ここで旭川からやってきたゆんさんがこの電車から下車してきた。また後ほど!
ちょっと遅れて滝川の駅から松尾ジンギスカンの本店に向かう。いやー、久しぶりだな、松尾ジンギスカン ψ(`∇´)ψ
すいません、途中の移動でなにも食べてないので腹減っております!
移動の関係でスタートの18時半に遅刻したが、ユメさんとかは既に食べているようだ。
ジンギスカンとご飯、ビールをバリバリと食べてゴキゲンである。食べ放題バンザイ!
昨年の北海道1200の話や、いろいろな情報を交換しつつ、楽しい前夜祭は20時半でお開き。そこからバスで江部乙まで戻ってきて、宿でゆんさんと作戦会議。
まぁ、作戦らしい作戦はないんだけど、ちょっと風は向かい風っぽい。こっちは復帰戦なので、あまりグルメとかしている余裕はないな。PCでの休憩も短めに、どんどん先に進んでいく「ブルベに知り合いがあまり居なかった時代のスタイル」を想定してました。
前日はたっぷりと6時程寝ました。さて、実際の走行はどうなることやら。