コースが確定していない状態で申し込みしたBRM330東京300ですが、当初の予定通り、柳沢峠を越えて山梨方面で折り返して、山中湖から道志みちで帰ってくるというルートで開催されました。今回のブルベだけは出てみないと完走できるかどうか自分でも分からなかったです。
ポイントは標高約1500mの柳沢峠、約1100mの山伏峠です。獲得標高は3500mぐらいと数字だけ見るとおとなしいですが、ずーっと登りっぱなしと下りっぱなしということでこまめに足は休められません。
前日は21時まで仕事だったので、準備して寝たのは24時ぐらい。3時には起床して、そそくさと準備をしてスタート地点の等々力緑地公園に向かいます。ちなみに二俣川駅前からのルートはこんな感じ。
これまでも色々と試しましたが、環状二号の走りにくいところをショートカットして走りやすいところをから環状二号に出て、大倉山から綱島街道を使うのが登り下りもマイルドで走りやすいです。距離だけなら中原街道の方が近いんだけど、登り下りが多いだけならいざ知らず、下っている途中で信号が多くて疲れるんですよね。
ブリーフィングには残念ながら間に合わず、受付を済ませて最後の方に車検して出発します。今回は50名程度のエントリーということで、コース特性からしてもブルベ初挑戦の人は居ないそうです。
スタートして多摩川沿いの北上します。今回は柳沢峠の登りに備えて平地は足を温存します。焦らずマイペースに25km/hぐらいでマッタリと走ります。写真は聖蹟桜ヶ丘の手前の桜です。
今回のコースですが、帰りの100kmはレース観戦をしていたときにクルマでさんざん走ったコースですが、そこまでは殆ど知りません。多摩モノレールの走っているところを初めて見たかもしれない。
5時にスタートして1時間ほど走っていると路面が濡れています。やがて霧雨になってきましたが、雨具を取り出す程ではなかったので、しばらくそのまま進みます。
奥多摩エリアに入る前の40km地点あたりのコンビニでちょっと朝ご飯を食べて、雨具として持ってきたMavicのHYDRO H2O Jacketを羽織ります。防寒用としては何度も着てましたが、雨で着るのは初めてでしたが、かなりの透湿効果があって快適でした。こまめに来たり脱いだりをこのあとも繰り返します。
雨具をあまり汗で濡らなさないように、小まめに着替えるのがポイントなんだということが分かりました。
コンビニの駐車場に居た犬が寒さで震えていて可愛かったです。しかし、今日は天気予報では曇り、気温もこの時期としては平均ぐらいということだったのに、気温が低くて寒かったです。
念のため持ってきた冬用のグローブや防寒キャップなどの装備が大活躍すると思わなかったです。
奥多摩エリアでも小雨ですが雨が降り続いていました。63.7km地点にあるセブンイレブン奥多摩古里店には8:36に到着。スタートは5時ですから、かなりノンビリしたペースでした。
ここでは唐揚げ棒とパンを買い、店員さんにお願いしてビニール袋を2枚貰いました。これを靴下の上に履いてシューズを履くという防寒&防水対策をやります。この対策をやるならば靴下は濡れる前にやったほうがいいです。
奥多摩湖の周辺は霧が出ていて視界がイマイチ。年度末というこで至る所で工事をやってました。この辺はユルユルと登っていく感じです。
かなり後ろの方を走っていたのですが、同じようなペースで走る方々と休憩で抜きつ抜かれつという感じでしたが、今回も基本的には単独走行が中心でございます。
たまに雨が上がっているエリアもありまして、休むのを兼ねて写真撮影など。峠の時間調整を含むので次のPC2は100km先なんですよね。
この橋は本当に綺麗でした。また天気が良いときに通ってみたいですね。
山梨県に入ります。雲取山って東京と山梨の間ぐらいにあるのねー。初めて通るルートなので、非常に新鮮です。
標高が上がるとともに気温はどんどん下がっていきます。写真では5度ですが、この先では2度まで下がりました。地味な登りが続くのですが、まだまだ一杯登らないといけません。
何人かのライダーが休憩していた道の駅。うーん、今風呂入ったら気持ちいいだろうなーという寒さです。もっとも自転車で来てこんなところで風呂入ったら、下りで湯冷めしてしまうわ。
この後、ちょっと勾配がきつくなってきて標高1000mを越えたあたりで、かなり足が疲労しているので本当に柳沢峠を越えられるか不安になってきます。
峠のわらび餅屋さんも残念ながらスルーです。ここで1300mぐらいですが、クルマで来ているお客さんが数組居ましたので美味しいんだろうなー。
写真に写っているお二人には色々と励まされました。勾配が厳しい時には少し自転車を降りて休んだり、歩いたりしつつ先に進みます。
柳沢峠の頂点になんとかたどり着く。本当に登れちゃうとは自分でもビックリですが、30Tのギアのおかげでしょうな。ここにGIANTのEscape(クロスバイク)で登ってきた若者が記念撮影してました。若いって素晴らしいなー。
しかし、ごらんの通りの霧でございまして、アイウェアのレンズが曇って大変でした。悪天候が予想されるときにはコンタクトレンズを入れてきたほうがいいですね。
旧塩山市(現在、甲州市)まで一気に下ります。下りの傾斜が急すぎて、自分の体重だとずーっとブレーキ掛けてないスピード出過ぎて危ないです。
雨は上がってましたが、下りはじめた頃の気温は2度。峠を登ったときの汗が冷えて、体が体幹から冷えてきてヤバかった。体温がどんどん失われて、意識が遠くなっていく(眠くなる)という状態なので、ゆっくりと下りましょう。
こんな時に限って日帰り温泉の案内(笑) 今はいったらさぞ気持ちがよいでしょう。
この時点では「柳沢峠越えただけで満足。しんどいからDNFしようかな?」と半分以上思ってました。
市街地まで降りてくると標高が1000m低くなるので、気温が回復します。風はあるものの、気温は10度以上になりましたので、雨具を脱いで長袖ジャージで走りました。
山梨市に入ります。恥ずかしながら、存在を初めて知りました。見知らぬ土地で不安感UPで、なんかもうDNFしようという思いが相当強くなってました。
笛吹市の桜を見つつ、川沿いを走ります。桜は綺麗でしたが、風とどんよりした曇り空で心が晴れません。この辺は惰性で走ってましたね。
富士川を渡る橋の先にPC2 ローソン富士川増穂インター店があります。
PC2(160.5km地点)には14:49に到着。貯金は僅か1時間弱というところです。体が冷え切っていたので、カップヌードルを啜ります。普段、あまりこういう汁物をブルベでは食べないので、かなり消耗していたのでしょう。
柳沢峠も越えたし、160kmも走ったんだからDNFしてもいいよな…という考えが頭をよぎります。というのもこの先、河口湖に出てしまうと輪行で帰れるような駅がないことを知っていたので、ここでリタイアしようかと真剣に悩みました。
空が暗いので15時前にも関わらず薄暗くて弱気になっていたようです。カップヌードルを食べて一息ついたらちょっと落ち着きました。温かい食べ物は偉大ですね。
雨を越えてきたおかげでドロドロになったチェーンステー回り。掃除のしがいがありそうです。
桜を見つつ、第二の登りポイントである河口湖の湖畔に抜ける若彦トンネルを目指します。
800mぐらいまで登ったところ。あと200m登れば、河口湖周辺は標高維持で、最後の山伏峠まで大きな登りはありません。この辺まできて、ようやく完走できるかな?という気持ちになってきました。
この周辺でよく見かけた「ハッピードリンクショップ」という自販機群。ここで小休止してメロンソーダや暖かいコーヒーを飲みます。登りが多いので汗で水分が出て行っちゃうのですよ。
ちなみにsuewサドルバッグが上の写真のようにタイヤの上に大きく張り出すので、リアの泥よけ代わりにもなりました。
若彦トンエルの直前の登りをグイグイ登っていきます。
標高1010m地点にある若彦トンネル(189km地点)。
トンネルは2kmほどありまして、下りになっているので一気に駆け降りることが出来ますが、このトンネル内が非常に寒くて体が芯から冷えました。ゴール後にお話した方も同じような事を言っておりました。
河口湖周辺に出たら気温はグンと下がります。ジャケットを取り出して羽織りましょう。
ここで地元のデローサ乗りの方に声を掛けられて、自転車撮影させて欲しいという。ブルベライダーの方々、柳沢峠を越えて300km走るなんて凄いですねーと驚かれる。最近、ブルベの知名度も上がってきたのか、こういう風に話しかけられる事がしばしばあります。
ちょっと話し込みましたが「使い込んだサーベロ、格好いいですね!ここまで乗ってもらえると自転車も本望でしょう」と褒められると素直に嬉しくなります。DNFしないで走り続けて良かったなーと思い直しました。
河口湖からは国道138号、139号を通って山中湖経由で道志みちに向かいます。夕方のラッシュで河口湖IC周辺はクルマも多いのに霧で見通しが悪いです。しかも、この辺は有料道路への分岐などもあって分かりにくかったでね。
通過チェックのコンビニであるセブンイレブン山中湖旭が丘店には19時に到着しました。この近くに富士スピードウェイに行く時に使っていた定宿がありましたので、よく利用したコンビニです。ここで前後して走っていた参加者の人と色々と雑談する。ここまで来れば、あと90kmを6時間ですからトラブルでも無い限りはゴールは堅いでしょう。
写真は河口湖ICの近くにあるスーパー(以前はダイエーだった)で、レース観戦時に買い出しによく来た記憶がでございます。この河口湖-山中湖の区間はずーっと霧雨が降り続いているのに気温が1度とかしかなく、アイウェアのレンズが曇って役に立ちません。
コンビニを出て、平野から道志みちに入るところでコースを間違えて1kmほど余計に走ってしまいます。道志みち自体は富士スピードウェイの帰りにクルマで数え切れないぐらい走りましたので、真っ暗でも明るいライトがあれば何とか走れます。
最後の大きな登りである山伏峠(標高1141m)を越えると、すぐにトンネルがあります。やっと登りが終わったということで記念撮影。
あとは丁度良い勾配の道志みちのダウンヒルを楽しみますが、気温は0度に近くて凍結が怖いです。寒いし霧雨で先は見えないし、このブルベが完走できたら経験値が一杯入るなーと思いながら必死に下ります。
雨の中の下りでブレーキシューがなくなっちゃうんじゃないか?という勢いで磨り減っていくので、途中でブレーキワイヤーのテンションの調整が必要でした。一応、一組はブレーキシューの予備を持ってきていたのですが、出先で交換は面倒ですからね。
最後のPC3(256km)であるセブンイレブン津久井青野原店には21:18に到着。ゴールまで残り50kmですが、ゴール受付は25時までなので3時間半ほど余裕があります。
PC3の標高は350mぐらいで、かなり降りてきたのですが気温は3度とあまり暖かくなりません。前の通過チェックのPCでもご一緒した方とバイク談義などに花を咲かせつつ、BRM420東京400でまた会いましょうとご挨拶。
やや遅れてベテランの女性の方がやってきました。やはり霧で下りで飛ばせないのがストレスだったようで、この日はとにかく寒い、霧雨で先が見えない!というのが合い言葉でしたね。しかし、天気予報が全然アテにならんですなー。
この辺で撮影した写真はブレブレで使い物にならないので文章だけになっちゃいますが、アベルトスポーツのある交差点を右に曲がって相模原の市街を抜けてゴールの武蔵中原を目指します。
この先からゴールまでは下り基調でしかも気温が6度ぐらいまで上がってきたこともありますが、何しろ道志みちがずーっと下りだった影響で足も回復していて良く回ります。最終的には23:58に最後のPCであるセブンイレブン川崎武蔵中原店に到着し、トータル時間は18:58となりました。タイムアウトまであと1時間でした。
ゴールして受け付けを済ませて、まこたさん他スタッフの方にご挨拶。色々と雑談をしつつ、豚肉の塩麹焼き御膳を頂きます。一緒に走った参加者を出迎えて、ゴールのクローズ時間である25時まで見届けました。
最後のPCでご一緒したお二人も30分後ぐらいに現れたので健闘をたたえ合います。柳沢峠のわらび餅のお店の所に写っているお二人も最後にギリギリやってきて良かったですわー。
今回は休憩多めで走ったこともあって、以前走った400kmよりも時間がかかってゴールました。という訳で、約19時間という走行時間はで今までブルベで走った中でも最長となります。色々な悪条件が重なりましたが、それだけに得られる物は大きかったです。
正直、完走出来るとは思ってませんでしたし、途中はDNFする気マンマンでした。今回、完走できたことは自分にとっても大きな一歩でした。ゴール受付完了を見届けて、お世話になったスタッフの方にご挨拶して帰路につきます。
さて、恒例の「家に帰るまでがブルベ」のコーナーです(笑)
今回は最初に紹介したコースで約20kmを自走して帰るわけですが、走り出してすぐ雨がポツポツと降ってまいりました。そんな訳で本日3度目の雨との遭遇でしたが、この雨が一番大粒で辛かったです(笑)
多分、後で加筆して見直すとは思いますが、まずは速報ということでUpしておきますー。