今、改めてOregon600を再評価する

2014年の夏に購入したOregon600。ただメインのGPSとしての座はeTrex30Jが占めていたため、あまり使われずに2年ほどタンスの肥やしになっていました。基本スペックについては、こちらとかこちらの記事で紹介しているので、そちらを参考にしてください。

ちなみに現在は自分でOSM地図をGarmin用に変換はしていません。配布されているOSM地図のUTF-8版を使っています。後継モデルの700系の英語モデルは工夫しないとOSM日本語地図が表示出来なくなりましたが、600系はそのまま使えます。

なんで使われなくなったのか?

eTrex30Jと比較すると、Oregon600は以下の点で劣っていました。

  1. 電池が8時間ほどしか持たずeTrexの1/3
  2. 本体サイズが大きくて重い
  3. タッチパネルのため、分厚い手袋をしてると操作しにくい
  4. 雨が降るとタッチパネルが反応して誤動作する
  5. 使っていると突然フリーズすることがある

という訳でeTrex30Jの方ばかりを使っていて、Oregon600は出番がなかったんですよね。何度も手放そうと思いましたが、あまり人気がない機種ということもあって売ってもあまりいい値段が付かないこともあって見送ってました。

良いところも沢山あるOregonなんですが、ブルベでEdgeと併用するハンディGPSとしてはeTrexの方が便利だったわけです。もしEdgeと併用しない前提なら、Oregonの方が優位性があるのですが。

老眼…それは突然やってくる

しかし、今年に入ってeTrexの地図表示が見にくくなってきました。昨年の模型作りを始めた頃から実感していたのですが、

老眼が始まってしまいました。

こうなると液晶が小さいeTrexはとたんに厳しくなります。Edge520J+eTrex30Jでコンパクトにまとまっていたハンドル回りですが、この老眼で一度は手放したEdge1000Jを再購入し、eTrexの代わりにOregon600と組み合わせ使う事を決意しました。

こうやってタンスの肥やしから再び日の目を浴びたOregon600ですが、改めて使ってみると良いところも沢山見えてきます。

  1. 処理速度が速いのでサクサク動く
  2. 素手での操作ならタッチパネルは便利
  3. 走行ログのスタート・ストップという概念がある
  4. 液晶が大きく高精細なので見やすい
  5. タッチパネルなので表示のカスタマイズが簡単

ちょっと分かりにくい点を補足しますと、3. 走行ログのスタート・ストップという概念がある、についてですが、eTrexって走行ログはダラダラととり続けているので、走行ログを削除して0からスタートすることでトリップ距離をリセット出来ます。Oregon600は走行ログを停止して保存しておくことで、走行ログ自体を分割して取ることが出来ます。

5. タッチパネルなので表示のカスタマイズが簡単、っていうのはEdge1000Jと520Jにも言えることですが、ボタンだけの操作系の機種の場合、表示している項目を変更するのはボタンをポチポチと何度も押して選択しないといけないのですが、タッチパネルの機種だと項目を長押しするだけで他の項目に変更出来るので、走行中に表示したい内容を変更することも可能です。

どちらも微妙な使い勝手の話なのですが、上記の5点はOregonが明らかにEdgeより優れている点です。あとはネガティブを潰せれば、Oregon600がeTrexからメインGPSの座を奪取出来るかも?と試行錯誤して、現在はOregonがメインになりました。

という訳で人気のあるeTrex30Jはもう手放しました。

電池の持ちはUSB給電で解決

OregonはCPUの処理速度が速く、液晶が大きく明るいので電池食いです。黒エネループの単三電池2本を使っても、画面を表示させていると8時間ぐらいしか持ちません。200kmのブルベでも電池交換が必要になるのは少々ストレスが貯まります。400kmとか600kmブルベとなると、電池の何セットも持ち歩く必要がありますし。

電池での運用時にはOregon600のサイドのボタンに「スクリーンオフ」を割り当てて、当面、画面を見る必要ない区間では小まめに画面をOFFにして、電池の持ちを延ばしていました。殆どルートが頭に入っているようなコースの場合には、これで電池の持ちを1.5倍ぐらいに延ばすことが出来ました。

この電池残量を気にした運用はストレスになります。eTrexの良さは600kmぐらいなら電池の持ちは気にしなくてもいいところだったので、ここは何とかならないかな~とTwitterで呟いていたら、同じOregon600ユーザーのSETAさんが「USB給電で運用してます~」と教えてくれました。

ああ、そういえばUSB端子にモバイルバッテリーで給電すれば、確かに電池は要らないですね。電池ボックスには念のため電池は入れておきますが、基本は写真のUSB端子にケーブルを繋いで、モバイルバッテリーで給電します。

この前の浜名湖鰻600kmの走行時にこれを試してみましたが、実にストレスフリーです。夜はバックライトをONにして運用していても電池の容量効率のよいリチウムイオンのモバイルバッテリーならば5000mAぐらいが1個あれば常時給電して不足はありません。

雨でもUSB端子回りには水が回りにくいようで、問題なくつかう常時給電で使うことが出来ました。更に外部給電すると、Oregon600で電池容量が減ってくるとたまに発生するフリーズ現象が全く起きなくなりました。

Oregonは600kmの走行ログでも余裕で取れますし、USB給電のおかげで安定性、電池の持ちという問題から解放されました。

タッチパネルの操作について

oregonの地図画面。見やすくて良い感じなんですが、右側の+と-をタッチすると地図の拡大と縮小が出来ます。しかし、厳冬期用の分厚い手袋をしていると、この小さな+や-をタッチする事は不可能です。

この問題なんですが、昨年から冬場はバーミッツをハンドルに取り付けるため、薄手の手袋で十分になったため解決しました(笑)

バーミッツの導入は、手が温かいとか雨でも大丈夫など、いろいろな効果がありましたら、一番大きいのが「薄手の手袋で済むのでサイコンや停車時にスマホが操作しやすい」ことです。

(追記:トシさんから「自分はスマートフォン用のペンを使っている」という情報もらいました)

タッチパネルで操作できるとなったら、動作速度がもっさりしたeTrexよりもOregonの方が快適です。タッチパネルが快適に使えるなら、スティックとボタン操作のeTrexは古くさく感じます。

より使いやすくカスタマイズする

Oregon600の右側にある2つのボタン、これに機能を割り当てることでより快適に操作できるようになります。

まず上の電源マークが書いてあるスイッチですが、長押しすると電源のON/OFFですが、電源が入っている時の1度押しと、素早く2回押すアクションに操作を割り当てられます。

私は1度押しに「画面OFF」、二度押しに「ダッシュボード表示」を割り当てています。画面OFFは電池の節約のために割り当てています。

二度押しすると上記のダッシュボードを呼び出せるようにしています。この画面でバックライトの明るさを調整したりできますが、一番重要なのが最下段の鍵アイコン。これをクリックすることでこの画面を呼び出す前の画面でタッチパネルの操作ロックが出来ます。

雨の中を走っているとタッチスクリーンが水で反応して操作不能になります。誤動作して地図が勝手にスクロールしたり、縮尺が変わったりします。こういう時には表示を固定して使うために、このタッチパネルのロック機能を使います。ロック中はタッチパネルの操作を受け付けなくなりますが、地図表示を固定させることが出来ます。

eTrexなら雨の中でも自由に操作できるので、これだけはEdge1000と同様にタッチパネル型の機種の弱点ですね。ただ、基本的にはOregonには地図しか表示させないので操作ロックを使う事で雨天時の使用にも堪えるようになりました。

ちなみにロックを解除するには、ボタンを二度押ししてダッシュボード画面を呼び出して、鍵アイコンをタッチすれば解除されます。

もう一つのボタンには1回押すと地図→標高グラフ→サイコン画面→メイン画面→地図→   とループして画面表示を切り替えられる機能を割り当ててます。このボタンで表示の切り替えが簡単にできるようにしておくと便利ですね。

今後のハンディGPSはどうなるのか?

Oregonに感じていたネガティブがUSB給電とタッチパネルの操作ロックという使い方で払拭出来たので、今は快適に使えています。ただ、やはり万人向けという意味ではeTrexの方が安いし、コンパクトだしという優位性があります。

自分の場合には老眼から「もっと大きい画面を!」と言うことでOregonに移行しましたが、eTrexのスペックで少し液晶大きくなってくれればと思います。

ただ、eTrex30の後継モデルはOSM地図の利用に不安があったり、タッチパネルのeTrexの後継モデルだとOSM地図が全く使えなかったりと、安定運用に少し不安がありますね。Oregon600は今のところ運用上の制限も少なく、機能的にも豊富で使いやすいですね。

今後、Garminから新しいハンディGPSが発売されたとして、どういう方向性にいくのか?というのは非常に気になる所です。