10月の3連休はYUKI隊長と松山からしまなみ海道を走るのに絡めて、道後温泉に行こうという計画を立てていました。
そしたら仕事の都合で川崎から呉に引っ越ししたGパン刑事ことまーりんさんもご一緒したいということになり、呉のまーりんさんの家に泊めて貰うことになりました。そして2日目からはZushimiさんも合流したいということになり、しまなみ海道と道後温泉を満喫することという3連休のプランを練ります。
まず松山まではいつも通りジェットスター。松山行きは6時半に出発する早朝便というのがありまして、これに乗ると松山に朝8時に到着します。8時に空港から走り出せば、1日で松山から呉まで走れるでしょう。
そんな訳で空港で一夜を明かす事にして、金曜日の仕事が終わったら帰宅して電車で成田空港に向かいます。鈍行だと21時半ぐらいが東京方面から成田空港入り出来る最終電車になるので要注意です。
輪行袋を持って金曜日の夜に都心を通るのはちょっと混雑が心配ですが、空いてそうな路線ということで五反田から京成に接続する電車を選んだら、これが大正解でガラガラでした。
23時ぐらいに成田空港に到着しましたが、やっぱり夜の空港っていうのは独特な雰囲気があって良いですね。コンビニで晩ご飯を買って、第二ターミナルに出来たばかりの北ウェイティングエリアに向かいます。
出来たばっかりということもあってとても綺麗。コンセントにはUSBの端子も設けられていて、充電もし放題。椅子も横になれるタイプ。
LCCは第三ターミナルなのですが、このウェイティングエリアは第二ターミナルにあります。翌朝の第三ターミナルへの移動に備えて、輪行袋を載せるカートを持ってきておきましょう。
ここで先に来ていたYUKI氏と合流。ガラガラだと聞いていたのですが、本当に空いている。まだあまり浸透してないのかな?
なんと畳敷きのエリアもあります。流石に座布団や毛布などは用意されていませんので、持参した空気枕と持ってきた着替えを掛けて寝ます。もちろん耳栓とアイマスクは絶対に忘れずに。
私はここで4時間ほどグースカ寝れましたが、YUKI氏はなかなか寝付けなかったようです。この場所、夜でも消灯しませんし、ガードマンが常にいるのでナーバスな人は寝にくいと思いますが、それなりに対策すれば大丈夫。
0時に寝て4時半ぐらいに起床して、トイレで朝の準備。飛行機が松山についたら、すぐに走り出すのでジャージに着替えます。
輪行袋を載せたカートを押して、第三ターミナルに向かいます。10月というのに肌寒い。前にここを通ったのは8月だったので、わずか2ヶ月で急速に冷え込みましたね。
第三ターミナルのジェットスターのカウンターでいつも通り自転車を預けて、搭乗待ち。空いているので色々とスムーズですし、個人的にはこの始発便っていう旅のスタイル、気に入りました(安いしw)
6時半に出発ということで、まだ朝日の時間帯に搭乗します。いつも通り、シャトルバスで飛行機の所まで行って、ボーディングブリッジではなくタラップで搭乗です。
あいにくの分厚い雲が残念ですが、定刻の8時に飛行機は松山空港に到着。高松空港は何度利用したか記憶がないぐらいですが、松山空港はこれが初めて。
四国の空港は高知の空港を利用したら完全制覇だな。今まで利用したことのある日本の空港って、千歳、秋田、成田、羽田、セントレア、高松、徳島、松山、博多の9つか。かなり偏っているな。
松山空港は高松空港に比べるとちょっと古いですが、やはり四国No.1の都市ということもあって、早い内にに整備されたんでしょうね。
松山自体は2012年に自転車で来ているので3年ぶりである。
今治からのしまなみ海道をサイクリングの観光資源としているだけあって、空港には無料で工具やポンプの貸し出しがあります。
YUKI氏と組み立てていると、隣で組み立てているカップルが慌てている。どうも初めての飛行機輪行で、ホイールをバラした際に前輪のクイックを家において忘れてきてしまったそうな。
松山市街にスポーツ自転車のお店は確かあったけど、営業時間的にはまだ開店前だろう。確か今治の駅にジャイアントとストアが併設されているので、営業時間を調べると9時から営業している。その辺の情報を教えて、今治まで輪行してはどうか?とアドバイスしておいた。
我々のルートは上みたいな感じ。今治までの50kmを自走して、お昼にしまなみ海道に入る。大三島で宗像のフェリー乗り場から岡村島に渡って、とびしま海道を伝って呉に入る。
ポイントは宗像のフェリーで、午後は14:35と15:30の2本しかちょうどよい便がない。日が短くなってきていることもあって、15:30の便になってしまうと呉に到着するころは真っ暗になってしまう。
出来れば14:35の便に乗るべく急いで走らないと、お昼を食べる時間が無くなってしまう。しかし、空港での組み立てでダラダラしていたら、出発は結局9時ぐらいになってしまった。
追い風に乗って今治を目指す。分厚い雲で天気はイマイチだが、追い風のおかげで気持ちよく走れる。3年前にお昼を食べた海鮮北斗の前を通って、急いで今治に向かう。
この辺は左手に海を見ながらの走行だったので気持ちよかった。ああ、これで晴れていたらなぁ…。
途中、お祭りの御神輿みたいなものを見かけた。この連休中はこういうのを何カ所でも見かけたので、丁度秋祭りの時期だったのかな?
写真もロクの取らずにあっという間に11時半に今治に到着。サイクルステーション糸島に寄って橋の通行料を払うためにサイクリングチケットを買おうと思ったら、今年の年末まで橋の通行料が無料なんだそうな。
YUKI氏は初めてのしまなみ海道であったが、自分は2回目なのでさっさと進む。どうせ明日も通るのだから、今日は移動に専念である。
とはいえ、小腹は空くのでコンビニで継ぎ足すようにオニギリとかを摘まんでいたら、そんなに腹も減らない…ってブルベと同じじゃん!(笑)
大三島からは多々羅大橋は渡らずに、大山神社のあるエリアを越えて宗像のフェリー乗り場に向かう。この区間がちょっとした登りがあった。
時間に間に合って空いていたら寄りたい!と思っていた有名スポットの「大漁」ですが、三連休ということもあってサイクリストで一杯でとても無理。
もっとも、フェリーに間に合うように走ろうと思ったら、15分ぐらいしか余裕がないので空いていても無理でしたけどね。
ヘルメットのお守りで有名な神社にも寄らないで、宗像のフェリー乗り場を目指しているとすごいペースで走って行くグループが。鹿屋体育大学のジャージなども居ることから、どうも合宿の練習っぽい感じ。
追走のワゴン車の人に「頑張って!」と声を掛けて貰う。この区間は全然何もないけど、道は良いしアップダウンもあるから、練習にはもってこいでしょう。
フェリー乗り場には15分前に到着し、なんか食べ物が食える場所があるかも?という期待は淡くも砕かれた。っていうか、ホントにこんな場所からフェリー出るの?っていう感じの宗像港であった。
乗船券を買います。乗車料と自転車の料金で600円ちょっと。自分達以外に自転車のお客さんが5人ほど。
14:35にフェリーが出航したら15:00には「とびしま海道」の岡村島に到着します。
どこにフェリーとか接岸するんだろう?という感じの宗像港である。なお、今回はCervelo R3で行くつもりだったんですが、ディレイラーを外すときにディレイラーハンガーが破損したので、急遽マキノ号。
久々にのるとしっかりした感じと積載量たっぷりのフロントバッグが頼もしい。やはり旅にはこういう自転車の方が向いているな。
結構大きめのフェリーが接岸してきて、中から観光バスが出て来たよ。高さギリギリですがな。
自転車はロープにハンドルを引っかけるだけ。まぁ、これで十分だわな。荒れた海じゃないし、時間も短いし。
フェリー自体は東京湾フェリーよりも二回り小さい感じ。乗ったら、上のキャビンで20分ほどノンビリするが、東京湾フェリーとは違って中で食べ物は売っていない(T-T)
岡村島に到着。ぶっちゃけこっちの港の周りの方が賑やかである。
駅前にAコープがあったので、そこでパンとか水を買って食いつなぐ。うーん、グルメとはほど遠いブルベちっくなサイクリングだw
景色はとにかく綺麗だ。3連休で人が一杯な「しまなみ海道」に比べると「とびしま海道」はひたすら静かである。
ああ、こういう静かなサイクリングを俺はしたかったんだよ!
岡村島から隣の島へ。橋をいくつもいくつも渡って、島を繋いでいく。
しまなみ海道の橋とは違う、こじんまりとした橋の連続だ。交通量も少なく、走っているサイクリストも俺とYUKI隊長のみ。いやぁ、正直、こっちをメインにして走りに来れば良かったなぁ。
途中の橋で今治市と呉市の境目があるのが「とびしま海道」。しまなみ海道は今治市と尾道市の境目が多々羅大橋あたりにある。
海沿いの静かな道をシャーっとサイクリングする。橋はそれなりの高さの位置にあるので、手前で登る必要があるが、それ以外はひたすら平坦だ。
しまのあちこちに急斜面に荷物運搬用のカゴが乗っているモノレールがある。多分、収穫したミカンを運ぶためのものだろう。
時期的にちょっとミカンの時期には早かったみたいで、沿道にあるミカン畑(至る所にある)は青い実が目立つ。でも、あちらこちらの無料販売所でミカンの袋が100円ぐらいで置いてある。
自転車の旅はこういう嵩張るお土産を気軽に買えないのが残念だ。
橋はかなり高い位置にあるので、手前は一気に登る登りがある。今日はもういくつの橋を渡ったか分からないぐらいだが、橋の前に登るのはお約束だ。
しまなみは少しでもアプローチを緩くするために迂回路が長めに引いてあるが、とびしまの橋はその辺は容赦なく普通に登っている。
そういえばしまなみ海道は3年前と橋へのアプローチが変わっていて、よりゆるくなるようになっているところがあった。やはり観光化して、レンタサイクルでやってくる旅行者を受け入れるには、そういうルート変更も必要なのだろう。
今回の橋の中でブッチギリで怖かったのが、この橋。高所恐怖症ではない自分でも、通っていて怖いと思った。
かなりの高さの橋なのだが、欄干がちょっと低くて橋の外を見ると吸い込まれそうな海面がドーンと見える。
自転車は重心が高いので、頭の位置はかなり高い。橋の柵より遙か上を頭が位置することになると「転んだら海に落ちる」と錯覚してヒヤリとするのだ。
ここだけはこの写真を撮るだけで精一杯であった。YUKI氏も相当怖かったそうな。この数日後に高所恐怖症の火野正平が「こころ旅」でとびしま海道を自転車で通っていたが、橋は全てバスで通過してたw
曇りなのが残念なんだけど、とにかく景色が綺麗で静か。もう少しノンビリと景色を楽しめるようなスケジュールを組めば良かったなぁ、と反省。
ひたすら山を削っている場所がありまして、ここはスゴイ光景になってました。写真じゃスケール感が全く伝わらないので、是非一度、実際に走ってみて下さい。
17時ぐらいに最後の安芸灘大橋の手前にデイリーストアを発見。ここでまーりんさんに電話して、18時ぐらいに到着するよーんと連絡。まーりんさんの最寄りであるJR広(ひろ)駅に迎えに来て貰うことに。
安芸灘大橋を渡ると本州である。ここから10kmぐらいでゴール地点となる。
17時を回ると日も暮れてきて、この辺からはライトをつけてのナイトランとなる。夜の橋は怖いので、明るいウチに通過出来て良かった。
もしご飯を食べることを優先して1時間遅いフェリーに乗っていたら、この辺は真っ暗だったはずなので、やはり移動を優先してよかった。
安芸灘大橋を渡ってしばらく走るといきなり幹線道路で交通量が多い。狭くて路肩の細いトンネルを2つ越えるのが、かなり怖かった。ちょうど夕方で交通量も多くてしんどかった。
とはいえ、コンビニもロクにないようなところを越えて、いきなりヤマダ電気とか吉野屋などのチェーンが並ぶ町中にやってくると、少しホッとする。
呉市のJR広(ひろ)駅に18時すぎに到着。セブンイレブンでコーヒーを飲んで一息つく。YUKI市もおつかれさまでした~というわけで、今日は140kmほど走りました。
ここから自宅までご案内頂いて、シャワーをお借りしてサッパリしたら、お腹がペコペコなのでございます。
時間は19時半ぐらいで、広島のお好み焼きにするか海鮮にするかで悩んで、海鮮を食べにいく。
まーりんさんの家の近くの居酒屋でカンパーイ!美味しい料理に日本酒で満喫。
帰りにイオンで色々と買っていると、ずーっと広島カープの歌が流れていてスッカリ洗脳された。
まーりんさんの家でグレートトラバース2の第三夜を見てたのだが、流石に眠くなって22時ぐらいに眠ることに。明日は広駅から始発で尾道に向かう。
PBPを無事完走したGパン刑事の台所には、まだ梱包材がそのままあった。MTBは輪行準備が大変なので、まーりんさんの分は既に袋に入れられていた。我々の自転車も台所に置かせて貰った。
YUKI氏とまーりんさんはリビング、私は毛布をお借りして台所で寝た。いやぁ、眠いとどこでも寝れますな。快適である。