昨年末の交換試乗会で一目惚れしたKestrel 500sci。のりりんのリンちゃんが乗っている自転車として有名です。
交換試乗会の時にお知り合いになったオーナーさんから「eBayでたまに安く出てきますよ」という事なので、ウォッチしてました。
しかしながら、なかなか出てこないな~と思ったら、前述のオーナーさんが「丁度出物ありますよ」とTwitterで教えてくれたのでした。
条件面はピッタリでしたので、色々と教わりながら初のeBay落札にチャレンジして無事入手できました。本当に感謝です>オーナーさん
で、落札したのが1/16で、色々とあって手元に届いたのが2/2でした。思ったより早く手元に届いたなぁ、と。
入手までの流れについて参考になるかと思いましたので、ちょっとまとめて置きましょう。
日本では先行していたYahooオークションがメジャーですが、アメリカではeBayが一般的。利用するにはアカウントを取得しますが、支払いはpaypalのアカウントを使います。
自分はpaypalアカウントを取得済みでしたが、持っていない方は事前に取っておきましょう。paypalの口座確認の手続きがあるので即時利用は出来ませんので注意。
さて、今回落札しようとしたKestrel 500sciですが、写真と説明文を読む限り問題はなさそうです。古い自転車ですし、トライアスロンで大流行したこともあってアメリカではあまり物珍しさもないから数万円で落札できるでしょう。
問題は海外には送らないよ、と書いてあること。個人出品主にとっては海外発送は面倒ですからね。念のため聞いてみたけど、やっぱりダメ。
これをクリアするには海外転送業者を利用することです。ネックは転送手数料がそれなりに高額であり、転送という性質上、その請求額を拒否しにくいことです。
前述のKestrelオーナーさんに聞いてみると、500sciはあんまり出てこないということです。そうだよなぁ、この2ヶ月で一件も出品がなかったもんねぇ。これを書いている現在も全く出品はありません。
そんな訳でスピアネットという転送業者を使う事にしました。eBayの落札は自分で行い、転送業者のアメリカ国内の倉庫の住所を落札者に伝えて送ってもらいます。
スピアネットの会員ページには転送依頼として、eBayの出品IDやらトラッキングナンバー、届いたらすぐに転送して欲しいなどを設定しておきます。
eBayで落札するやり方はYahooオークションと殆ど同じ。やり取りも取引ナビみたいなものがあるので、メールアドレスを知らせる必要も出品者とやり取り出来るのも一緒。
あまり激しい入札合戦もなく、$330で落札できたのは上出来です。Kestrel 500sciのフレーム(56サイズ)、ホイール前後(一応、タイヤ付き)、キャリパーブレーキ前後などが付いてきます。
つまり、あとはSTIとリアディレイラーがあれば走れるよ、という状態です。出品者は「自分でレストアしてたけど、断念して手放すことにした。一部の部品は新品だよ」との事。
eBayは支払いや送付先の連絡もシステムされています。今回の出品者はアメリカ国内の送料一律$60という事でしたので、落札代金と合わせて$390をpaypalで支払って転送業者の倉庫の住所を入力しておきます。
数日後、出品者から送付したよ!と連絡が来て、UPS地上便トラッキングナンバーが届きました。地上便だと倉庫に届くまで一週間ぐらい覚悟して置いた方がいいでしょう。
予定通り1週間かかって、スピアネットの倉庫に届いた日にすぐ転送料金の連絡が来て$300でございました。こちらの支払いもPaypalですぐ払えます。
正直、ちょっと高いなぁ、と思わなくもないです。自転車は梱包サイズが大きいので、品物の値段に対して送料が高くなってしまうのは仕方ないですなぁ。
スピアネットからのその日のうちに、発送メールとトラッキングナンバーが届きました。流石に高いだけ合って、転送業者からの送付は日通の大型の国際貨物便と最速で丁寧な発送方法です。
【落札から到着までの流れ】
1/16 落札 $330+60=$390支払い
1/20 送付 出品者から転送業者に送付
1/28 倉庫着 スピアネットの倉庫に到着。$300支払。
1/30 成田着 業者から配送日確認の電話あり。2/1以降お届け可能とのこと
2/2 自宅着 2/2の午前を指定したので、予定通り到着
梱包はとても厳重でした。かなり良心的な出品者の方だったようですね。ものすごい量の梱包材が入ってました(笑)
早速取り出します。汚れはありますが、梱包状態は本当に良かったです。汚れは磨くのが楽しみですな。
フレームの色はネイビーで、パッと見た限りでは状態は良好です。外しやすい部品は全部外してあったので、心配していた固着もなさそう。
ハンドルとエアロバーは、ちょっとあまり触りたくないレベルの汚れ。とりあえずジャンクかな。
エアロバーはローラーの時にタブレットを固定するのに使えるかも。いやぁ、ローラー時に録画したTVを見たいんですよね。
サドルとスレッドステムやクイックなど。ステムは綺麗だけど、シートポストとサドルはかなりボロボロ。
スレッドステムはエアロ形状になってました。ただ、シートクランプ径が31.8mmのが使えないし、かなり重い。
スレッドコンバーターを購入して、なんちゃってアヘッド化することにしましょう。リッチーのクラシックシリーズのステムとかハンドルとか銀色のが似合いそうだ。
うーん、サドルはやっぱり廃棄ですね~。
ホイールを外してみた。側面の目立つところに傷はなくて良好。ただし、ヘッド回りはケーブルが擦れて削れた跡がありますね。
クランクはシマノのテーパースクエアのモデル。オクタリンクだったら工具が無かったので助かった。
これは多分使わないので、コッタレス抜き工具で簡単に取り外せた。固着を恐れていたBBもアッサリと取れたのですが、BBカートリッジはほぼ新品の新しいものが付いてました。
全般的に部品が簡単に外れるので、レストアを試みていたことはよく分かる。
FD台座とFD。クランクの歯もかなりすり減っている。これはジャンク行きですね。
ちなみにコンポはシマノ10速なら手持ち部品がちょっとあるので、105グレードのものを買い足して取り付けることに。色は勿論シルバーですな。
ヘッド回り。キャリパーブレーキは綺麗でシューも減ってないけど、メーカー不明です。使えそうだけど、どうかなぁ~。
ヘッド部に輝く「MADE IN JAPAN」の文字。今や珍しいかもしれないですねぇ。
650cのホイールはエアロリムという記述があって、ちょっとだけハイトが高いものが付いてました。手組ホイールのようで、丈夫そうなのはありがたい。
ハブはカットリッジベアリングで28Hでございます。リム研磨してとりあえず使ってみることにしましょう。
タイヤは全く減った跡がないのですが、本当にグリップするんかいな?という手触りがプラスティック的なツルツルな感じ。
スプロケットは新品でティアグラグレードの9速の物が付いてます。10速ならフリーボディを交換しないで使えるので、手持ちのCS6700 11-28に交換する予定です。
とりあえずバラせるものはバラしてみました。これから磨きに入りますが、これが楽しいんだなぁ (*´罒`*)
大きいサイズのフレームに650cのタイヤは間延びして見えますねぇ。
ケミカル類を駆使して、シールを剥がしたり、メラミンスポンジで汚れを落としたりと磨き込んでいく時にクラックなどもチェック。
無い訳じゃないが、これまでの経験からすれば許容範囲でございました。
全体的に綺麗にしたら、自動車用のコーティング材を塗布して乾かします。このコーティング材、自動車に乗っていた時に使っていたもので、自転車では少量しか使わないから何年も使えてしまった。
自転車の場合、室内保管が基本だから濡れたような艶が美しいけど長持ちしない、シェアラスターのようなカルナバ蝋のWAXとかの方が綺麗にしあがるかもしれないですな。
車用のクリーナーとかWAXを使う場合には、塗膜保護のためにあまり研磨剤が入っていない濃色車のものを使う事です。ホワイト車用は使っちゃダメですよ。
乾いたら拭き取るとフォーク回りもごらんの艶でございます。古いフレームなので、前輪の脱落防止のツメがありません。
我が家のロードはこれも含めて現在3台ですが、すべてツメがないですね。
ヘッドパーツ回りはベアリングの状態を見る限り、ほぼ新品のようです。ここが新しいのはかなりありがたいです。
ピカピカに磨いて部品類が届くのを待ちます。ああ、楽しみだなぁ。
組み付け、使い方なども含めて、また記事にしていきたいと思います。