二日目は妹のところを早朝に抜け出して、始発でJR西宮駅から輪行で3回乗り換えて香川県の坂出を目指します。とりあえずケチるために鈍行のみなので3時間ほど掛かりますが、空いていて快適だろうから問題ないハズ。日曜日だから通学ラッシュもないだろうし。
実は本当の予定は三宮まで自走してジャンボフェリーで高松入りしようと思ったんですが、土日は神戸発が8時と通常ダイヤより2時間遅くなり、高松から自転車で出発出来るのが午後になっちゃう。
昨晩、iPhoneで色々と調べて今治の焼き鳥を食べてみたくなり、宿の宿泊予定を変更したので、JRで坂出まで輪行が一番楽そうだ。体調や天候の影響もありますから、自転車がメインの移動手段の場合、泊まる宿はあまり決め打ちしない方がよいでしょう。
さて、5時前の西宮駅はまだ真っ暗ですが、ここで自転車をバラして袋に詰めます。梅田から明石の間はSUICAが使えたので、このまま四国もOKか?と駅員に聞いてみたら、流石に四国はダメだという。という訳で坂出までの鈍行切符(3700円)を購入する。
まぁ、輪行なんてもう慣れたもんで10分もあれば十分でございます。ここからとりあえず岡山を目指しますので、最初に昨日行った明石の駅の一つ隣の西明石まで出て、そこから姫路行きに乗り換え、姫路からは岡山までまったり90分あるので寝つつ、岡山から高松は以前乗ったことのあるマリンライナーですな。
快速・新快速の車両は東京で言うと京急の臨時シートみたいな場所があるので、空いている時間ならここに自転車を立てかけてベルトをベルクロで手すりに固定しておけば安定であり、まさに輪行のためのスペースと言っていいほどに便利だった。
姫路から岡山までの車両は普通の対面シートで、ガラガラだったの車両の端のボックスを陣取って、テストベルトをベルクロで固定します。このベルクロ、一昨年のサイクルモードでノベルティでもらった物で元々はズボンの裾止めなんですが、厚手で丈夫で固定力が大きいので非常に重宝してます。
マリンライナーの景色とかは鉄道マニアの人のページに任せて、あっという間に坂出に到着。うどん好きななら坂出は重要ポイントです。
パチリと記念撮影。さて、輪行したバイクを組み立てる連続写真を載せておくよー。10分あれば準備して片付けて走り出せるゼ。
袋はオーストリッチのロード用L-100というモデル。2,3種類試したけど、これが一番オーソドックスで使いやすい気がする。嵩張らないのも良いです。
袋から出します。自分はチェーンカバーとスプロケット保護カバー、エンド金具を使ってます。エンド金具は後で説明しますが、こうやって縦置きするのに必須ですし、スプロケットカバーもないとフレーム傷つきます。チェーンカバーは無くても良いけど、あった方が袋が汚れないです。
3本のストラップとフレームを止めていた肩掛けベルトをハズします。これで車輪が取り外せます。カバー類も普通に取るだけです。
エンド金具を外します。写真のは既に外しかけている状態なのですが、私はチェーンにテンションを書けるために中の棒をチェーンに通す方法を推奨しています。ここでは逆に取り付ける時のやり方について別に撮影した写真で説明しましょう。
上の写真はリアディレイラーがトップ側(フレーム外側)に移動している状態。タイヤを外すときはこの状態でないと上手く外れないので、この状態でエンド金具をチェーンの中に入れて組み立てて、通すことでチェーンテンションがかけられて安定するわけです。なおフロントは勿論アウターギアにチェーンを掛けておきます。
余談ですが、このオーストリッチのエンド金具、かなりクイックをがっちり固定しないとエンド金具がズレてしまい、ディレイラーを傷めて破損する原因になります。またエンド金具がアルミ製で軽いのは良いんですが、強度的な問題があります。まぁ、良心的な価格なのでヘタって来たら買い換えかなぁ。
運ぶ時は上の写真のようにディレイラーをロー側に移動させてます。これだとディレイラーが出っ張らないし、テンションがアップしてディレイラー自身がやや前に移動するので、破損の可能性はより低くなります。
エンド金具を外したら、もう直立は出来ないので倒立状態にします。ここでリアディレイラーがトップ側に移動させておきます(リアタイヤをはめるため)
リアタイヤをはめます。必ずリアからはめないと難儀しますので注意してくださいな。
フロントタイヤを填めます。後はブレーキの開放レバーを戻して各部をチェックして異常がなければOK。
さて、輪行袋を所定の袋に戻す畳み方にもコツが要ります。YouTubeにオーストリッチの社長がサイクルモードで袋の畳み方を紹介している動画が上がってますが、私もそれを参考にやってます。とりあえずチェーンカバー、スプロケットカバー、フレームにタイヤを固定する3本のストラップ、フレーム本体に結びつけて運搬を楽にするストラップを上記のように纏めます。
輪行袋を強引に縦に四つ折り(8つ折りだったかな?)して、その真ん中の部分に備品を置きます。自分はエンド金具は別に持ち歩くようにしていますので、上記だけなら割と簡単に袋に収納できます。
半分に折って、中にセットしたストラップとかカバー類を海苔巻きの具の様に巻き込んで中心から外側に丸めていきます。この時、中心から外側に丸めると空気も抜けてペシャンコになります。
きっちりと巻けたら、いなり寿司の要領で袋にギューっと詰め込みます。ちゃんと畳めてれば余裕を持って入ります。
作業終了。慣れないウチはどうしても大きく手を汚すので、作業用の薄手の手袋も最後に一緒に詰め込んでます。エンド金具は別にして持ち歩いた方がいいですね。
さて、気を取り直して出発でございます。さぁ、朝ご飯もまだなので讃岐うどんを食べに行きましょう。勝手知ったる香川県ですので、とりあえず飯山の方に向かって走りますと
なんか肉うどんが食べたかったので、早速肉うどんを食べます。
ロードバイクで回っても香川は狭いのであっという間にお店に着くのは自動車と一緒。ちょっと回り道をすれば適度に腹も減るし、駐車場の心配も要らないからうどん巡りにロードバイクは最適だと思います。ただ、どの店でも派手なサイクルジャージを好奇の目で見られることになりますが。
それから坂出といえばいつも一番楽しみにしていた彦江製麺所が2年前の2月に閉店したことが非常に残念でした。とても素晴らしい腰のある麺が特徴で一番のお気に入りだったのに。
次は新規開拓でうどん富永に行ってみます。小さなおばちゃんが一人で切り盛りしていました。宮武系なので「ひやあつ」「ひやひや」というオーダーが通ります。
ちょっと場所が分かりにくい事、あまりに家庭的な雰囲気から若干敷居が高いか?と思いましたが、そこは物怖じせずに行ってみましょう。元気なおばちゃんが、色々と話しかけてきてくれて楽しいひとときが過ごせました。
ひやひやとゲソ天で300円だったかな。大きなゲソ天がうまいー。サービスの漬け物と昆布煮が美味しゅうございます。客が俺だけという事もあったんで、しばらく話し込む。このあと自転車で色々と走ってくるよーと説明したら、気をつけてなーと応援して頂きました。冷たい水も沢山飲ませて頂きまして、後半に高松に戻ってきたらまたお邪魔させてもらおう。
やはり一人旅だと現地の人との交流は嬉しくなりますな。なんとも暖かい気持ちになって、おばちゃんに見送ってもらって、さあ今治に向けて走り出します。
この流れなら、ここでのBGMはこれ以外ないでしょう
いやぁ、自分も火野正平になった気分でこの曲をよく口笛吹きながら走るんですよね。NHKの日本縦断 こころ旅って本当に良い番組だわ。
さて、快調に足も回ります。今日はちょっとした登りがあるだけで基本は平坦ですからね。香川西端にある上戸うどんは時間的にもう終わりかな?という感じで、周りに車も停まってなかったので通過。ここはとりあえず高松に戻ってきたら絶対に行きたい店だ。何しろまだ1度しか利用出来てないんだから。
休憩はミニストップが良いですね、イートインコーナーで座れるのでサイクリスト御用達。
イートインでベルギーチョコソフトなど頂く。アイスは手っ取り早く体が冷えるので、サイクリストの真夏の主食だが、食い過ぎて食傷気味になっているので、たまにはこういうのもいいよね。
愛媛県に入ると大王製紙などの製紙会社が立ち並んでます。原料なのかな?大量のオガクズが積んであり、もの凄い木の香りでした。
さて、天候が怪しくなってまいりました。各地で雷雨が発生しているようですが、今のところ初日の雨以外は影響受けてないですね。今治までは途中まで国道11号を通っていきますが、新居浜に入る前にちょっとした登りがありますが、まぁ、問題ないレベル。むしろ下りから急にまた厳しい日差しが来て、登りで疲れた体を痛めつけます。
時間に余裕があるので、たまにはファミレスで休憩もいいだろう、ということでJOYFULで休憩。カキ氷って本当に美味しいわ。しかし、周りの奇異の視線が痛いわ。
さぁ、今治までもう一踏ん張り。ちょっとした登り下りがありますが、淡路島を思えばなんてことない!
今治市街が近づいてきました。しかし、ビックリ価格ですね。
無事120kmを走りきって、16時ぐらいに今治の駅前に到着。昔、日本鉄道旅行ゲームで今治っていうとタオルという刷り込みをされたのが未だに抜けないですよ。サイクリスト的にはしまなみ海道がある聖地なんですよね、今や。
なんと駅の1/3がGIANTのアンテナショップ。ここでクロスバイクとかロードも貸してくれるみたい。いやぁ、俺、都内でもGIANTのアンテナショップって入ったことないんで初体験(一応、Escape R3.1オーナ)
一通りの消耗品もあるので、なんかあっても大丈夫だな。今治はマジでサイクリストの聖地でも目指しているのか? ホテルなんかどこも自転車部屋保管OKだし、いろいろなところが自転車乗りに対してのおもてなしの心が溢れてる。
昨晩、急遽今治に泊まる事に変更したけど大正解だったなぁ。まぁ、変更理由はですね、昨日F1ベルギーGPの予選で小林可夢偉がなんと2位ということで、絶対に決勝を見るためにホテルをBSが映るところに変更したかったからなのですよ。
それから今治の焼き鳥っていうのが非常に気になって、鉄板で皮とかを香ばしく炒めたものと聞いたら、絶対に行くしかない!。坂出を出るときにホテルに電話してBSを映るか確認して、予約が安くなるようにiPhoneでインターネットから予約した。え、セコい? だって、そうしてくれ!ってホテルマンに言われたんだもん。そんな訳で今治駅前のピカピカのビジネスホテルに一泊です(5、000円)
F1は23時からだから、宿入って少しマッタリして19時ぐらいからフラフラと飲みに行きます。ホテルの人に焼き鳥のお店をいくつか教えてもらったけど、日曜夜ということもあって営業している店が少ない。そんな中で商店街の外れにあって山鳥さんは繁盛していましたよ。
念願の今治の焼き鳥(皮)。パリパリでビールにあうでないの!いやぁ、今治にして良かった。うむ、我ながらナイス判断だ(単なる結果オーライなんだけど)。
北海道では唐揚げを「ザンギ」と呼ぶのは有名ですが、今治では「せんざんぎ」となります。いろいろな部位の唐揚げが楽しめます。大体一皿300円程度と非常に安く、他にも色々と頼んだかな。チューハイもかなり濃く作ってくれるし、日曜の夜でも繁盛しているのが分かるな。東京にあったら当然通うレベル。
砂ズリも名物だそうで、ザックリとした食感を楽しみます。うーむ、飲み過ぎてしまうとF1見る前に寝ちゃうなぁ。どれもこれも美味しい。
締めにガガーン!と鶏皮丼(400円)。このややB級な感じがいいんだよな。真っ黄色のタクワンも肉尽くしの中でとても爽やかな存在だ、と「孤独のグルメ」の井之頭五郎も言うであろう。「うん、これこれ!」って感じに旅行先で当たった時の嬉しさ、しかも一人旅となれば顔も綻ぶもんですよ。最後に濃いお茶がサービスで出てきて、ああ、うまかった、ごちそうさん。
しかし、今日はお休みで試してない店もあるし、今治のもう一つのB級グルメである焼豚玉子飯もまだ試してない。こりゃ、明日も今治に泊まる事にして他も試そうってな事でホテルは連泊にさせてもらった。うーん、タップリ走って旨い物に出会えて、これで夜のF1で可夢偉が活躍してくれて盛り上がった言うことはないな…
まぁ、そんなに世の中甘くはないってことだ。一週目でミサイル攻撃食らってあぼーんとはね…おかげで早寝出来たよ(泣)