先日、IKEAでソファーを買ってきた話を投稿しましたが、二階の寝室に新たなAV環境を構築したお話です。
我が家は一階の広いリビングにDENON PMA-SX-1(アンプ)、OPPO UDP-205(ユニバーサルプレイヤー)、B&W 804D2(スピーカー)でシステムを組んでます。
TVはLGの65インチ有機ELをのモデルを設置しているのですが、日中は親父殿がTV前を占領してますし、母上が録画したドラマを見たりと常に利用されている状態です。自分が自由に使うことができるのはもっぱら夜となります。もっとも両親が使うのはTVだけで、オーディオには触りもしません。
平日の在宅勤務が終わって19時を過ぎたら、両親は離れに戻るので自由にオーディオを鳴らす事ができます。最近はAmazon Music UnlimitedでHDソースが聴き放題ですから、いろいろな音楽を聴くことが増えました。
このシステムはいろいろな意味で完成しており、何かをいじるにしても機材の価格に見合う装備を追加で調達するのも大変です。もっと安価で気軽に色々といじれる環境が欲しいという欲求もあり、セカンドシステムを組むことにしたのです。
何はともあれTVを調達
スピーカーは手持ちのエントリーグレードのモノを流用することにし、アンプは現在のCDレシーバーを買い替えるモデルも決めていました。ただ、TVの選定については特に目当てはありません。2Fの寝室は9畳ぐらいなので、テレビは液晶の大きさは50インチぐらいがちょうどよさそうです。
事前に調べてみると、液晶ならハイセンスの製品のコストパフォーマンスが高いですね。画質や機能で若干差はありますが、毎年のように新型が出るので、最新型より1つ古い上位機種を安く買うのがよさそうです。自分的に優先度が高いスペックは、LED直下型バックライト搭載、BS 4K放送対応チューナー、HDR10対応の3点です。
これを満たしたハイセンスのTVの型番を調べてリストアップしておいて、Amazonのセール等で安くなった時に買おうと思っていました。でも、よく考えたらコストコでもTVはいつも結構安く売っているということを思い出しました。
大型TVはコストコが安いぞ
このTV購入を検討していたのは2021年6月です。コストコかみのやま倉庫店には月に1~2回は買い出しに行っていたので、買い物ついでにちょっとTVの価格の相場を調べてくることにします。事前にコストコオンラインでハイセンスのTVの扱いがあることは確認しておきました。
ちなみにその時の第一候補として検討していたのはハイセンスの50インチ液晶テレビの最新型で、これが5万円台ならば買おうという感じです。今、Amazonだと64,841円ぐらいなのですが、セールがかかると十分に狙える値段です。
目的のモデルに近い50インチ液晶TVがコストコにはちゃんとありました。お値段も許容範囲内です。
ただし、売り場には65インチの65U7Eっていう4K液晶TVが展示品ということで、7万円強というバーゲンプライスがついていました。ちなみに下の写真のプライスタグは普通に新品販売していた時の価格だそうです。
自分が欲しいスペックは大体揃っていて、店頭で見た感じでは映りも問題ありません。二階の寝室に65インチのテレビは大きすぎるかな?と思ったのですが、7万円強の価格というのはかなりお買い得ではある。1つ前の旧型モデルですが、発売時期からして展示期間も長くても1年ほどでしょう。
大きすぎることに少し躊躇しましたが、置けるならTVは大きいに超したことはありません。となれば、65インチがこの値段なら買うしかないでしょう!という結論に至り、悩み始めてから30分で購入を決断しました。
店員さんに声を掛けて色々と説明を受けて、5年保証をつけても+3000円ぐらいということだったので、それを追加して貰っての価格は7万5000円でした。当然、自力で持ち帰って自分で設置するので送料ゼロです。展示されている状態から、元箱に綺麗に収める作業に取り掛かるので、1時間弱待って欲しいとのこと。ここで先に会計を済ませます。
そういえば5月にガソリンスタンドで給油や灯油を沢山購入した時でもポイント還元が受けられるように、コストコグローバルカードを作ったので、買物は2.5%の還元になります。今回のTV購入に対して1800円ほどのポイントバックが付きます。
待っている間は店内の展示品のソファでくつろいだりしていましたが、不安は、ウチの車の荷室にこのTVが積載できるか?ということのみです。ホントはもっと小さい液晶テレビを下見だけするつもりだったのですが、まさか65インチをその場で買っちゃうことになるとは思ってなかったのです。
アクセラのハッチバックは後席を倒せば奥行き165cm程のスペースがありますが、梱包された65インチテレビの大きさや如何に? ちなみに65インチTVの横幅は150cm近くあります。こりゃヤバいかも。
65インチ液晶となると箱が大きい
コストコは大物の荷物を買うと店員さんが駐車場で積載を手伝ってくれるのですが、運搬用の平台カートに積まれた箱入りの65インチ液晶テレビは想像以上に大きかった。
これは自宅で降ろした後の写真なのですが、横が180cmぐらいあります。それなりに重量もありますし、あまりラフに扱って液晶が割れたらアジャパーです。
店員さんがカートに乗せたTVの箱を車の後ろまで運んできてくれたのですが、どう見ても載らないだろう、という雰囲気が漂っています。山形から新潟まで配送業者に輸送をお願いすると数万円かかるため、何とか自分で持って帰りたい。
積載に四苦八苦
普通に後席を倒しただけではリアゲートが明らかに閉まりません。やっちゃいました!。店員さんも困ってますが、俺も困りました。何とかもっと箱を前に押し込んで、リアゲートを閉まるように工夫します。
まず助手席と運転席を一番前のポジションに出して、運転席と助手席のヘッドレストを一旦外します。液晶の箱をヘッドレストを外した助手席の上に乗るように強引に押し込みまして、リアゲートがなんとか閉まる状態になりました。
ただ、このままでは運転席に液晶テレビの箱の端が干渉しているのでシートに座ることが出来ずに運転が出来ません。次に運転席の上に液晶TVの箱が突き出していて運転が出来ない状況を解決しましょう。
液晶TVの箱を斜めに傾けて、助手席側に寄せます。できるだけ箱を斜めにして運転席に液晶TVの箱がこないように調整して、運転席のヘッドレストを強引にねじ込んで液晶TVの箱を押さえます。これで運転席には何とか座れるようになりましたが、左肩の上には液晶TVの箱の端が載っていますけどね。写真撮り忘れたのが残念すぎますわ。
ほぼ無理かと思いましたが、何とか積載することが出来たのは幸いです。あとは壊さないように、山形のかみのやま倉庫店から新潟の家までの120kmの道のりをそーっと運転して安全運転で帰ります。
TVの設置
無事に新潟の家までTVを運ぶ事に成功しましたが、一人で二階までこれを上げるのは無理と判断しました。そこでSNSで知り合いに声を掛けて、新発田のT氏が急遽設置のお手伝いに来てくれることになりました。
箱に入れたまま2人で階段でTVを運んで、設置場所である寝室で開梱します。あらかじめTVを乗せるTV台(ヤフオクで以前送料込み9000円で落札したモノ)は気合いで2Fに運んでいたので、その上にTVを乗せるところまで手伝って貰います。
ハイセンスのTVは東芝のREGZAの流れを組むとのことですが、確かにTV本体の運搬用の箱への固定方法が東芝REGZAと完全に同じでした。箱の下にあるプラスティックのロックを外して、箱を上に持ち上げるとTV本体がお出ましするという梱包になっております。
65インチだと流石に段ボール箱が大きいので、2人で取りかからないと持ち上げるのが厳しいです。展示品でしたが、分解して収納されていたので、新品と同じように脚を組み立ててTV台の上に設置します。
TVの設置はこれで完了です。あとはアンテナ線を繋いで無事に映る事を確認しましたが、異常はありません。各端子や外付けUSB HDDへの録画もバッチリ動作します。新発田のT氏、ありがとうございました!
画質ですが、流石に有機ELのTVには敵いませんが、ハイセンスの液晶TVの中でも割と上位のモデルなので、十分な写りでしょう。ただし、起動が遅いのとビルトインのソフトの動作がモッサリしていて、これはLGのTVの方が優秀ですね。
LGのテレビはビルトインのソフトの作りがちゃんとしておりましてして、USB端子に刺したUSBメモリに入れたMPEG4などの変なフォーマットの動画も再生できますし、YouTubeなどの配信サービスのソフトの動作も速いです。Windowsでストリーミング共有を設定しておくと、ネットワーク経由でPCで録画したMPEG2動画もサクサク再生出来ます。
残念ながらこのハイセンスのTVはそこまでソフトウェアの出来は良くないです。とはいえ、Amazon Fire TV Stickを取り付けるので、配信系の試聴はそちらから行えば十分でしょう。
これでTVの調達は完了。スペックだけならこれまでに買った4Kテレビで一番優れていますが、それが75000円というのはものすごいお買い得でした。ただ、リビングなど四六時中付けっぱなしにするのであれば中古品、展示品のTVはあまりおすすめしませんけどね。
組み合わせるスピーカーとアンプを用意する
実はTVより先にサブのオーディオシステムの構築には着手しておりました。これまではDENONのRCD-M41っていうCDプレイヤー付きのアンプを使っていたのですが、CDプレイヤーは殆ど使わずにPCとUSB接続したり、Bluetoothでスマホと繋いで音楽を聴いていたのでした。
Denon公式 | RCD-M41の仕様・特長 | CDレシーバー
CDは使わないので、DAC機能が付いたアンプそのものをアップグレードしようということでDENONのPMA-60を調達して、RCD-M41はオークションで処分しました。
DENON PMA-60を購入
RCD-M41はこの9月から値上がりになりましたが、他に同じような製品がないことから中古品も高値安定なのでオークション行き。逆にPMA-60はそろそろ生産終了という噂が出ていたので、底値で新品を買った方がよさそうです。RCD-M41の売却分を差し引いて25000円ほどでPMA-60に買い替えることが出来ました。
Denon公式 | PMA-60の仕様・特長 | USB-DAC搭載プリメインアンプ
この記事を書くためにメーカーWebページを見たら、このアンプは2021年9月現在で生産終了となってますね。購入したのは6月でしたから、良いタイミングだったかな。これに変わる後継モデルはまだ発表されていません。
このPMA-60の前のモデルであるPMA-50を2016年に試聴したことがあり、なかなか印象が良かったので購入に至りました。最近、機材を十分に試聴してから購入することが難しくなっているので、買ってみて致命的に合わなければすぐに手放すという方が現実的になってます。
PMA-60はデジタルアンプで、DACの性能もDSD 11.2 MHz & PCM 384 kHz / 32 bit対応と現代的です。TVと接続するための光端子もちゃんと装備されており、これをTVに繋いでAmazon Music UnlimitedやAmazon Primeの映画視聴に使おうという目論見です。
スピーカーは手持ちのSC-M41
CDレシーバーのRCD-M41とセットで購入した、SC-M41という小型のスピーカーをそのまま流用します。実売はペアで15000円ぐらいですが、エンクロージャが非常にガッチリしているので、もう少しアンプの性能を上げると更に性能が発揮できるだろうと予想してます。
Denon公式 | SC-M41の仕様・特長 | スピーカーシステム
スピーカースタンドをどうするか?
アンプの電源ケーブルは付属のものではなく別途調達し、スピーカーとアンプを繋ぐケーブルや最低限のインシュレーターなどは手持ちがあります。ただ、ブックシェルフスピーカーに必須なスピーカースタンドは所有してません。
この手の小型スピーカーは耳の高さに合わせて設置しないと性能が発揮できないため、スピーカースタンドが必要になるのですね。昔はスピーカースタンドというと高価な物ばかりでしたが、最近は安価な製品が増えました。
オーディオ周辺機器メーカーのハヤミ工産の最も安いモデルは新品で5000円以下で購入できますが、やはり重量が軽くて最低限の製品という感じです。やはりちゃんとしたスピーカースタンドは1万円ぐらいからになるようです。
新品を買う必要は無いので、メリカリとかヤフオクで探しますが、ヤフオクはスタンドの出品は多いですが、強気な値段の品物が目立ちます。新品が1万円ぐらいの製品が、中古で7000円+送料とかで出品されており、それなら新品を買います。どうも最近のヤフオクは買う側に回ると高すぎますね。
メルカリの方ですが、ハヤミ工産などの定番スタンドの中古相場はヤフオクとあまり変わりません。ただ掘り出し物が多いのがメルカリの特徴で、難ありのスピーカースタンド+御影石のボード2枚で送料込み4200円というのを発見しました。
4200円で送料込みであれば、御影石のボード2枚だけでも元が取れる値段なので、即落札しました。スタンド自体は下と上の台が厚手のガラスになっており、それをアルミ製の中空の支柱の中に入れたシャフトで上下の台をネジ止めして引っ張って固定するというもの。中国製の格安のスタンドとかでよくある構造です。
難ありというのは支柱を塞ぐプラパーツが変形していることでしたが、強引にプラリペアで補修できました。ただ、このスタンドをこのまま使うと中空の柱が盛大に共振しそうなので、何か対策をしないといけません。
ネットで調べると、こういう柱に詰めるための材料についての情報は沢山あります。タダの砂からジルコンサンドなどの研磨剤の砂、ベアリングの鉄球などいろいろな情報が集まります。ただ、4200円で買ったスピーカースタンドに入れる充填剤としては、もっと安くて入手しやすいモノがいいでしょう。
という訳で近所のホームセンターで砂利を買ってきました。5kgで300円ぐらいと格安ですが、そのまま使わずに洗って天日干しして湿気を飛ばしてから、スタンドの支柱に詰めていきます。砂利を積めるために柱に空いていたケーブルを通すための穴は裏から厚手のプラ板を接着して塞ぎました。砂利を詰めたら揺すって隙間がないようにして、上下のガラスの台を取り付けます。これで頼りないアルミの支柱で軽かったスタンドが、なかなかの重量になりました。
フローリングに防振ゴムを敷いて、その上に御影石ボードを設置して、スパイクを取り付けたスピーカースタンドを直置きします。この後、チェック用の音源で共振が出ない場所を探りますが、スパイクの高さを調整してしっかりと水平は出るようにしておきましょう。
スピーカーと台の間のインシュレーターとして、東京ハンズで以前購入した人工大理石を3点支持で設置します。あとはスピーカーの脱落防止として、スピーカースタンドに付属してたストラップでガッチリとスピーカーを固定して完了です。
安い材料でこういう工夫をするのもオーディオの一つの楽しみです。リビングのメインシステムは気軽にこういうチューニングを楽しむようなお値段じゃないですからね。
とりあえずTVの脇にスピーカーを設置した直後はこんな感じ。この後、色々な音源でチェックして、微妙にスピーカーの設置位置を移動します。
PMA-60とSC-M41の組み合わせですが、同メーカーだから破綻もありません。スピーカーケーブルはベルデンの最低限のものですが、今のところ面白みに欠けるので今度交換しようかな。
音場の広さは流石にメインシステムのB&W 804D2には適いません。あのスピーカーはどこで聞いてもいい音がするという不思議なスピーカーなのです。とはいえサブのシステムは、1人でセンターに座って聞くのが常ですから十分でしょう。
AmazonプライムやYoutubeの配信動画を見たり、DAZNのF1中継をみるぐらいなら十分過ぎる環境です。USBケーブルを引っ張ってきてPCと繋いで音楽を聴くのを想定していたのですが、スマホのBluetooth接続でも上位のコーデックに対応しているので、スマホの音楽と飛ばして再生してもそれなりの音質になります。
デジタルアンプ+スピーカー&スピーカースタンドを全部揃えても7万円以下で収まりました。コストパフォーマンスはかなり良いと自負しております。
サブのAV環境が完成
そんな訳で現在の二階の寝室の一角に作ったサブのシステムが完成です。1人掛けのソファーに現在はオットマンを追加して、脚を投げ出して好きな映像や音楽を1人だけで楽しんでいます。
防音を考えるとこの部屋では、一階のリビングほどの音量は出せませんし、トータルの音質は適いません。あくまでもリビングが占領されているときのシステムであり、あまり気負うことなく音楽と付き合うならばこのくらいで十分でしょう。
この部屋であれば出入りするのは自分だけなので、サラウンド化も可能です。しかし、個人的には2chステレオにこだわりたいというのを若いときからの信条にしています。というのも、やはり5.1chで現在のクオリティの音質を実現しようとすると、数倍の費用が掛かってしまうでしょう。なので、あえて手を出していません。
オーディオの世界はマニア向けの製品はどんどん値段が上がっています。これはグローバルで自動車の価格が上がっているのと同じ理由でしょう。逆に入門機材のコストパフォーマンスはとても良くなっています。これは中国製のオーディオメーカーの台頭、スマホを中心としたデジタル化の恩恵だと個人的には思っています。