Edge1030と拡張バッテリーの電池の持ちが素晴らしい件

今年の年初にEdge1030を購入し、2月にドイツのBike24から拡張バッテリーを購入して運用してきましたが、この電池の持ち時間が素晴らしいです。

Edge系のGPSはこれまで長くても10時間程度しか電池が持たないので、USBケーブルを接続して外部のモバイルバッテリーから給電して運用していました。GaminのGPSは防水対応ですが、USBケーブルを接続する端子は勿論防水ではありません。防水しつつ外部給電するというのがEdgeをブルベで使う場合の悩みでした。

自分もこれまで色々と試してみたんですが、どうもスッキリしない。雨で水分が本体に侵入して壊れたらどうしよう?という不安から、乾電池で駆動出来るタイプのGPS(eTrexなど)を併用してリスク回避としておりました。

しかし、ついにその悩みから解放されました。Garminの最新型のEdge1030は純正の外部バッテリーを接続することで、本体に給電することで本体と合わせて40時間のバッテリーライフ(カタログ上)を実現してます。もちろん防水は維持されるわけです。

ちょっとお値段は高いですが、これは試してみなければなるまい、とさっさと外部バッテリーを購入してみました。これまで400kmブルベまで使ってみましたが、Edge1030はEdge1000と比較しても本体だけの電池の持ちも大幅に向上していることもあって、外部バッテリーがあれば25時間までの駆動は問題なしでした。

ちなみに私はGarminのレーダーを運用しています。レーダーは車が来るとEdge側が反応してEdgeのバックライトがONになるので、普通に運用するよりも電池の持ちは1~2割ほど低下します。

外部バッテリーとそれに対応したマウントを購入

前述したとおり、ドイツのBike24から拡張バッテリーとそれに対応した専用マウントの予備を取り寄せてみました。拡張バッテリーが約92ユーロ、マウントが約32ユーロなので、それぞれ大体12000円、4000円なので合わせて16000円。ちょうど消費税が課税されないギリギリの金額ですね。
最近のガーミンはこの銀色のパッケージに商品が入っています。予備のマウントは2台目のバイクに取りつけるために買ったのですが、この拡張バッテリーを使うためには既存のEdgeマウントを交換する必要があります。

またこれまでハンドルの上とかにマウントを取りつけて、そこにEdge本体を取りつける運用をしている方も多いと思いますが、拡張バッテリーをつけるにはハンドルの上にEdge本体は取りつけられなくなります。

マウントを拡張バッテリー対応のパーツに交換

拡張バッテリーを購入すると、拡張バッテリー本体以外に上記の部品がついてきます。ネジ2本とアーレンキーまでご丁寧に付いてきますが、このパーツを使わないとEdge1030に拡張バッテリーが取りつけられません。Edge1030の本体に付属するアウトフロントマウントは左の部品のような本体を90度捻って固定するという今まで通りのマウントパーツが付いてますが、これを拡張バッテリーの付属のパーツにネジを外して交換します。写真は交換後のものです。

Edge1030のマウントの裏面と拡張バッテリー本体です。ちなみにEdge1030には純正のシリコンカバーを取りつけています。

このマウントの裏面にある5つの端子が拡張バッテリーにある端子と接触することで給電されます。なので、これまでのEdgeマウントではなくて真ん中に端子が接触するために穴が空いているマウントが必要になります。

90度捻って取りつける方式だとこの端子が擦れてしまうので、新しいマウントのパーツは90度捻らずに正位置で取りつけて、レバーを動かす事でマウントを固定するようになっているのです。

ハンドル回りにギリギリにいろいろなものを取りつけていると、90度捻るだけのスペースが確保出来ないことがありますので、正位置に取りつけてレバーで固定するという方式は非常に具合がいいです。

専用マウントの下側から外部バッテリーを取りつけたところ。このマウントの中央の穴から給電用の端子が覗いているのが分かるかと思います。

拡張バッテリーもバッテリー本体側についているレバーを倒してロックすることでガッチリとロックされます。

Edge1030本体を取りつけてみましょう。ご覧の通り正位置でマウントのくぼみに合わせて本体をセットします。レバーを動かして固定するのですが、赤い部分が見えている状態がロックされていない状態です。

レバーを回して本体を固定します。このレバーの動きが少々渋くて、取り外し時にレバーが折れないか?がちょっと心配です。ちなみに拡張バッテリー側についている固定用レバーは滑らかに動きます。

両方を取りつけるとEdgeと外部バッテリーの接触部は完全に露出しなくなるので、確かにこれならば防水の心配はありませんね。しかし、今のところEdgeの機種の中でこの給電端子があるのは1030のみ。

それ以外の機種の場合、外部バッテリーをモバイルバッテリーのように使う事が出来ます…って、外部バッテリーにあるUSB端子にケーブルでEdgeのUSB端子を繋ぐことで対応って事らしいですが、それじゃこれまでの外部のモバイルバッテリーを使うのを一緒ですし、防水でもありません。

という訳で、この拡張バッテリー、今のところはEdge1030の専用品です。この専用端子から給電出来ることで、Edge本体のUSB端子を使わずに給電出来る意義は大きいです。というのも、Edge本体のUSB端子にケーブルを繋いでロングライドをしていた多くの人が、USB端子が接触不良になって故障という事例に遭遇しているからです。

Edge1030と拡張バッテリーの場合、この故障のリスクを下げることが出来ます。またもし本体+拡張バッテリーの電池残量が不安になった場合、拡張バッテリーのUSB端子とモバイルバッテリーを繋いで拡張バッテリー経由で本体に給電出来ます。これならば拡張バッテリーのUSB端子が壊れても、拡張バッテリーだけ買い換えればOKですね。

これまで使っていたGarminマウントが使えない!

ここまで読んだ方で既にお気づきの方も居るかとおもいますが、Edge1030と外部バッテリーを運用するためにはこれまで使っていたGarminEdgeマウントは使えません。RECマウント、K-Edgeのマウント、Garmin純正の古い機種のマウントなど、全てが使えません。

なので二台のバイクに取りつけるには、この新型の拡張バッテリーに対応したマウントを別途購入するしかないので、自分は購入したのです。こちらには90度捻るタイプのマウントパーツと、拡張バッテリー用のレバー固定のマウントパーツの2つが付属します(マウントそのものが2個セットいう訳ではないです)

自分はこれまでステムのネジに固定するタイプのEdgeマウント+その裏のキャットアイのライトを取りつけられるマウントを愛用していたのですが、Edge1030と拡張バッテリーの組み合わせでは、そのマウントは利用出来ません。

事実上、ハンドルの正面の前はEdge1030+拡張バッテリー用のマウントが締める事になります。自分はこれまでこの位置にキューシートを取りつけていたので、キューシートの取りつけ位置の変更を余儀なくされました。

いやー、手持ちのGarminマウントの殆どが使えなくなってしまったので、これはこれで頭が痛いです。まぁ、拡張バッテリーがなくても本体だけで200kmブルベぐらいの時間(約13時間)ぐらいは持つので、気分によって取り付け位置を変えたりは可能です。

という訳で導入を考えている方、ハンドル回りの各種装備の取り付け位置を再検討する必要がありますが、Edg1030自体がかなり優秀なGPSサイコンなのでやはり一番いいポジションであるハンドル中央の全面に専用マウントで取りつけるのが良いでしょうね。

拡張バッテリーの動作について

ちなみに本体と拡張バッテリーを取りつけた所を横から撮影してみました。拡張バッテリー本体には裏面のゴム端子の裏に給電用USB端子、充電用のMicroUSB端子があり、側面にはボタンが一個だけあります。このボタンを押すと本体側に給電が開始されます。

Edge本体側は拡張バッテリーから給電したままつかうこともできますし、Edgeの電源ON後に拡張バッテリー側のボタンを押さなければ本体の電池のみで駆動することも出来ます。

自分はとりあえずは本体のバッテリーのみで動作させて、本体の電池が半分ぐらいになってきたら拡張バッテリーから給電します。しばらくそのままで動作させて満充電状態になったら、外部バッテリーからの給電を停止します。

カタログスペックは40時間となっていますが、自分が試したのはレーダーありの状態で25時間まで確認してます。拡張バッテリー側もまだ電池が残っていたので、30時間は軽くいけると思います。実際、600kmブルベみたいに30時間以上の走行で試していないので、カタログ通り40時間持つとも思えませんが、休憩時にモバイルバッテリーから外部バッテリーを充電しておけばOKかと思います。ちなみに外部バッテリーの残量は4つのLEDライトのインジケーターで分かります。ボタンを押すと残りの残量がLEDで分かりますので、減ってきたらこちらのバッテリーにモバイルバッテリーに給電すればOKです。常時、Edge本体に給電するのに比べると大幅にマネジメントの手間が軽減されます。それこそリッチな方は外部バッテリーをもう1個買えば、バッテリーマネジメントからは完全に開放されるでしょう。

乾電池駆動のGPSを全て処分しました

Edge1030自体のレビューはまだロクに書いてないですが、半年使っててその高性能と抜群の安定感もあって、我が家でも完全にメインのGPSサイコンとなってます。画面が大きくて地図も見やすいです。

ただし、雨での走行経験はあまりないのでタッチパネルの誤作動については未確認です。自分はEdge純正のリモコンを使ってますので、ページめくりぐらいはリモコンの操作で可能なので雨でもあまりストレスはないかもしれません。

もともとGPSサイコンとしての性能は優秀ながら、安定度とバッテリーライフでは乾電池駆動側のeTrex系には全く敵わなかったのがEdgeシリーズですが、この拡張バッテリーのおかげでバッテリーライフの問題は解決しました。安定度も今のところ十分なので、eTrex系のGPSを全く使わなくなってしまいました。

やはりeTrex系はもともとは自転車用ではありませんから、自分としてはパワーメーターの数値が表示出来ないことが非常に残念です。画面が大きいOregonは乾電池駆動とはいえ電池が10時間も持たないですし、電池が十分に持つeTrex系は画面の小ささと性能の非力さ(地図のスクロールとかろくに出来ないし)が不満です。

もともとは2013年の夏に開催された、GPS活用ワークショップにおいて、当時いまいちだったEdge800や810に比較して「これからは乾電池駆動で安定しているeTrex!」とウワンさんと私が発表したのですが、それから5年が経過して乾電池駆動のeTrex系があまり進化してない(進化にともない電池消費が多くなった)のに対して、Edgeシリーズの進化が追い抜いたという印象を受けています。

手持ちのeTrex系として期待してたTouch35は動作は軽快ですが、電池消費がOregon並ということで10時間ちょっとしか持ちません。リチウムイオン乾電池を使っても300kmブルベ持たないと言うこともあって、これならEdge1030本体の方が電池が持ちます。その辺の結果から、一旦乾電池駆動のGarmin GPSは一旦処分することにしました。

当面はEdg1030をメインに、サブに520Jというのがロングライド時の個人的な定番になりそうです。