7/8,9 帯広合宿前日~灼熱のBRM709ちょっとぬかぴら200

今年の自転車イベントのハイライトは、自分の中では確実に帯広合宿であった。ランドヌ東京で開催する帯広で連続開催される200km、300km、400km、600kmの連続ブルベである。

一応、5月までに600kmのブルベまで完走していたので、2017年のSRは確定させていたのであるが、連続で全てを走るという所にロマンを感じていた。涼しい北海道、信号も少なく、登りも緩い。そして絶景とグルメ!という夢のような合宿である。

もっとも7月10日(月)から14日(金)まで、平日の休みを5日連続取らなければならないという敷居の高さもあって、参加者はそんなに多くはなかった。しかし、結果から言うと人数が少ないからこその楽しみもあった帯広合宿だったのである。

半年以上前の1月に飛行機の往復チケットを押さえ、2月にホテルを9泊押さえた。1月の時点に7月の仕事状況とか予測も出来ないので、直前は仕事がバタバタだった。

ちなみにその前の週に「越後長岡チャレンジサイクリング」に2年ぶりにエントリーしていたんだけど、仕事が片付かない上に北海道行きの準備も出来ていなかったのでキャンセルした。被害はエントリー費用の7000円だけだった。色々と残念。

さて、移動日に戻ろう。準備として輪行袋に自転車を詰める。今回は今年のブルベで一番実績のあるCervelo R3を持っていく。ホイールはキシリウムプロのエグザリッドにMASSA 2601Tのタイヤの組み合わせ。雨装備として泥よけも持っていく。ディレイラーを外そうとしたら、またディレイラーハンガーが崩壊した。

前回も飛行機輪行の為に外そうとしたらディレイラーハンガーが壊れたので、やっぱりCervelo R3のリプレーサブルハンガーには構造的に欠陥があるなぁ。という訳で、慌てず予備に交換して事なきを得る。

7/8(土)移動日

朝7時15分に羽田を出るANAとAirDoの共同運航便で帯広入りである。この日はニセコクラシックが開催されていたので北海道方面に行く飛行機に自転車を預ける人がとても多く、手荷物預かり場は混雑していた。とはいえ、私は1時間以上前に空港入りしていたので、時間に余裕を持って預ける事が出来た。

荷物は輪行袋(装備が色々と入っているので重い)と9泊の滞在の荷物を詰めた30Lのリュックである。両方とも手荷物として預けたが、合計で20kg以内だったので追加料金は無かった。輪行袋が12kg、リュックが7kgということでギリギリだった。

今回は武蔵小山駅を始発の5時の電車で移動したが、羽田は家を出てから1時間以内で到着出来るのでありがたい。以前はLCCのジェットスターを愛用していたので、成田空港はやっぱり遠い。ジェットスターは規則改定で飛行機自転車を持ち込むと+2000円もかかるようになってしまったので、成田までの交通費と移動時間を考えると、価格的なメリット薄れてしまったなぁ。

帯広行きの便はほぼ満席。予約するときに運賃が安かったので、一番朝の早い便にしたののだが帯広には9時前についてしまう。ホテルのチェックインまで時間を潰す必要があったので、やっぱりもっと遅い便にしておけばよかったと反省。

天気予報では滞在中の帯広はずーっと暑いようだ。東京より気温の高い日が連続しているようで、暑いのが苦手な私としては、避暑としてこの時期になんとか休みを入れたのだが、結果的には帯広はずっと暑かった。

2014年の北海道1200km2015年の宗谷600も真夏にもかかわらず寒いぐらいだったのを考えると、ちょっと今年は異常である。ちなみに2016年の宗谷600は2日目が酷暑だったのをSNSのタイムラインで見ていたが「暑いとは言え北海道だから東京より走りやすいでしょ?」と私は思っていたのだが、実際に喰らってみるとその考えは誤りである、ということをこの後、実感するのであった。

帯広空港には9時前に到着して、手荷物受取場に十勝スピードウェイの看板が出ていた。レース観戦が趣味でサーキット通いしていたころ、Super耐久の24時間は是非行ってみたいイベントだったんだよね。地理的には十勝スピードウェイは空港にほど近いところにある。現在は十勝24時間は開催されていないが、サーキットは健在である。

私以外に自転車を輪行している人が数名いた。Twitterのタイムラインを見ていると同じ便に乗っていたブルベライダーが居たようだ。後で判明したのですが、こちらこちらのBlogでお馴染みの女性3人組が同じ便で帯広入りしていた模様です。2016年の甲斐300にお三方が出走された際の記事にて、スタート前に「いけるいける」とか言ってたR東京スタッフが私ですw。

お三方は中札内グルメフォンドという楽しそうなイベントライドであったが、こっちは連続ブルベのヘルウィークである。今年はもうSR達成済みで良かったと胸をなで下ろすほど帯広は暑かった

帯広市内に向かうバスに自転車を乗せて、一度ホテルに荷物を預けて市内観光をします。ランドヌ東京のメンバーとしては、代表が既に4日前に帯広入りしており。事前認定走行で酷暑の中600kmを既に完走していた。それからZushimiさんが昨晩のウチに帯広入りしており、今朝は自転車で明日の200のコースの確認で走りに出かけていた。

今回お世話になったのは、帯広駅から徒歩10分ほどのビジネスホテル プラムフィールドさん。出張仕事でやってくるビジネスマンが長期滞在する宿なので、一泊4000円と安かったのでランドヌ東京のスタッフは殆どがこのホテルをベースにしていた。なので、4本のBRMのうち2本はこのホテルからスタートで、ゴール受付は全てこのホテルのロビーとなっていた。

とても使い勝手がよいホテルでして、近くにドラッグストアとセブンイレブン、隣に休日も営業しているクロネコヤマトの営業所があった。朝ご飯、晩ご飯がそれぞれ400円、600円(税抜)で食べられるのも嬉しい。

ホテルに自転車と重い荷物を預かってもらって、とりあえずは帯広といえば豚丼!ということで豚丼を食べに行く

有名店であるはなとかちさんに開店と同時に飛び込む。今回の帯広ヘルウィークのために北海道のガイドブックを3冊も買ってきて持参した私に抜かりはない。

豚丼といえば豚バラ肉が一般的なのだが、この店の半ばら豚丼は半分がバラ肉、半分がロース肉である。上に乗っている西洋わさびがアクセントとなって、甘辛いタレとよく合う。いやぁ、帯広は美味しいものが多くて困るなぁ。ただし、海鮮に関してはお店は少なめである。この辺は内陸の都市だから仕方ないところだ。

その後、駅回りのカフェでPCで時間を潰す。この前のBlog記事は実は帯広から更新していたのだ。外は35度という灼熱状態でして、冷房の効いたカフェは最高だった。15時ぐらいになると、午後便で帯広入りする参加者もチラホラいたので一度宿に戻る。

明日から乗る自転車を組み立てた後、Guile親分、べいさん、爽やかHさん(blogはこちら)をお誘いして、Zushimiさん推薦のお店でジンギスカンを食べて前夜祭を17時から開催することに。

今回の当たりのお店、じんぎすかん北海道。Zushimiさんが下調べしておいてくれたのだが、ちょっと帯広駅から遠い。とはいえタクシー呼べばワンメーターでつけるので、それで乗り付けます。

帯広駅周辺にあるジンギスカンのお店はキャパが狭く、飛び込みではなかなか入れないそうな。じんぎすかん北海道は駅からは遠いが、かなり人気のお店でして17時入店でギリギリ入れました。メンバーはR東京代表、Zushimiさん、Guile親分、べいさん、爽やかHさん、私の6名だったかな。

この「じんぎすかん北海道」というお店、塩ダレのラムがもう絶品でして、何度も何度もお代わりしました。マトンも臭みが全く無く、ちょっとこれまで食べてきたジンギスカンとはレベルが違います。

宗谷600の前夜祭で食べた松尾ジンギスカン本店のジンギスカンのように甘くてなんか懐かしい感じの味とも違うし、札幌ビール園とかで出てくるラムのロールスライス肉なんかとも違います。塩ダレや普通のタレに着けたジンギスカンが出てくるのですが、この味付けが最高でした。

野菜も普通の焼き肉の焼き野菜みたいな感じで、普通のジンギスカンで出てくるモヤシとかでビショビショになるような感じもなく、純粋に肉の旨味で勝負!という感じのジンギスカンでした。いやぁー、ちょっとジンギスカンの概念が変わりました。

という訳で6人で「美味い美味い」と肉とビールを食べ尽くし、明日からのブルベに備えます。特にべいさんは「美味い物がないと走れませんから!」とハイテンションでした。

かなり飲み食いしたのですが、会計で一人4000円に届かないという安さにも感激。名幹事のZushimiさんはすかさず、後夜祭として土曜日の夕方にきっと来るだろうということでお店に予約をいれておりました。帯広に来たら絶対にまた行きたいお店です。

お店を19時過ぎに出て、ちょっと涼しくなってきた市街をアイスキャンディー(じんぎすかん北海道で売っている)をかじりながら、酔っ払い全員がゴキゲンに歩いて宿に戻って、いよいよ明日の6時から帯広のヘルウィークは開幕します。

爽やかHさん、べいさんは帰りにラーメンとか豚丼を追加で食べたそうで、カーボローディングに余念がありません。という訳で帯広への移動日は終了~~~。

7/9(日) BRM709ちょっとぬかぴら200 当日


さて、ヘルウィークも日曜日から開幕です。日曜日ということもあって北海道内からの参加者も多く、出走者は20名ほどだったかな。プラムフィールドのロビーにて受付開始です。

人数が少ないこともあって、いつもなら出走1時間前から受付開始なのですが、ランドヌ東京の遠征ブルベでは30分前から受付開始、15分前にブリーフィングというタイムスケジュールとなります。参加人数少ないから、時間的にこれで十分なのです。出走者もその方がギリギリまで眠れますし。

ブリーフィング開始。SNS等で交流させて頂いているR札幌代表のヨシダさんが参加しておりられたのでご挨拶です。来週末にはR札幌では瀬棚600が開催されるので、出走者の情報を聞いていると、このヘルウィークの最後の興部600を出て、一日休んで瀬棚600にそのまま出走する人もいるそうな。

さて、ブリーフィングですがとにかく暑さと補給の少なさに注意すること、と代表からの指示が。今日は200kmですが、特に50km地点のPC1のコンビニを過ぎると、そこから130km地点までコンビニはないので計画的に補給するようにという指示が出ていました。

朝6時ぐらいはまだ涼しいのですが、日中は35度近くまで気温が上がりそうな十勝地方。うーん、暑いのが苦手な私としては辛いブルベになるだろうと予想されたので、昨日のうちに暑さ対策で調達しておいたものがあります。これで何とか乗り切れるか?

スタッフとして車検をして出走者を送り出して最後尾からスタートします。なおスタッフのZushimiさんは、月曜日からの仕事のため、今日は夕方にレンタカーで千歳に戻って一泊し、月曜日の朝一番の飛行機で東京に戻って、週末にまた帯広にやってくるそうな。

ちなみにこの後、600kmの開催の前後になると他のスタッフも次々に帯広入りする予定になっています。

6時のスタート直後は涼しく、帯広市街を抜けて信号が減ってくるとペースも上がります。暑いときに登りがあるとあっさりオーバーヒートするので、涼しい平坦なうちに稼ぎましょうと勢いよく走り出したのであります。

この辺は快調だったんですよね。いやぁ、北海道最高!と盛り上がって走ってました。とはいえ、気温の上昇は激しくて、膝の調子を見ながらマイペースで走っていた爽やかHさんとGuile親分に追いつかれます。しばらく一緒に走りましょうということで、北海道の雄大な自然に感動します。

2014年、2015年と北海道を自転車で走っていますが、本当に自転車にとっては景色も最高、信号少ない、交通量少ない、湿気が低くて走ってて快適といいところばかりです。

3人で「いやぁ、帯広最高ですね!」と一緒に走っていたのも序盤だけ。8時をすぎると気温が30度を軽く越えてきまして、もう既にオーバーヒートっぽい状態になってきた私はマイペースで単独で走ることにします。ペースが落ちても信号はないから、25km/hぐらいしか出なくてもブルベ的には十分に貯金出来るペースになります。

デブが暑さが苦手っていうのは、分厚い脂肪が断熱層の役割を果たすので、熱が体の内側に籠もってしまい、熱がなかなか体の外に出て行かないのです。汗をかいてもなかなか体が冷えないのは、この分厚い脂肪が原因でして、逆にいうと寒いのは超得意です。

体の中の熱が逃げないと、運動による熱をため込まないように脳がペースを上げないように指令を出すみたいで、いきなり全然スピードを出せなくなります。汗をいくらかいても脂肪の層が断熱効果を発揮するもんですから、なかなか体が冷えません。

という訳で、今年は5月に鰻600を完走してSRに返り咲いたのですが、600は暑くなる前に走る!と計画していたのは、この暑さが苦手なことに尽きます。この辺のデブの体のメカニズムは肥満自転車という名著に語られています。デブは必読!

50km走って、PC1のセブンイレブンに到着しました。多くの参加者がここでタップリ補給をしてます。既に暑さにやられていた私は、あまり食欲がなくパンとアイスと水、氷を購入します。

ここでしっかり食べなかったのが、この後いろいろと響いてくるのですが、やはり関東の感覚で走っていると、北海道は補給ポイントが少なくて泣きます。特に今日のコースは自然豊かな糠平温泉郷に向かうので、特に補給ポイントが少なかったですね。

PC1まではあっと言う間に到着するため、9時ぐらいにガッツリと補給をした人は少なめで、この後「飯食う場所ないじゃん!」という参加者が多数いたそうな。

昨日調達した暑さ対策用のグッズがストッキングです。これにロックアイスをガラガラと入れて、背中に入れておくとよいというの先日読んだ「ブルベの全て」に乗っていたので、これをためしてみる事に。

ボトルに詰めた氷の残りをストッキングに詰めますが、もともと足を入れるものですから、そのままだと氷の位置が安定しません。ちょっと縛ったりして氷の位置を安定させようとしますが、なかなか上手くいかずに結局は首の回りにマフラーのように巻いて、末端に集まった氷を首筋に持っていくようにします。

ただ、走りながらだとどうしても首筋からズレてきて、肩の上に氷が乗る様な感じになります。まぁ、分厚い脂肪の層があるトドのような私の場合、肩の上に氷が乗っていても冷たくて気持ちいい!とということで、あまり気にせずにそのまま走り続けました。

いやー、ストッキング氷最高だ!とこの時は走っていたのですが、後々、このストッキング氷が思わぬ事態を招くことになるとは予想だにしませんでした。

PCでの補給とストッキング氷のおかげで少し復活した私ですが、氷は1時間ほどで溶けてしまい、後は暑さとの戦いです。じりじりと登り始めたこともあって、携行している水がドンドン減っていくわけです。

今回はサーモスの保冷ボトル(600ml)を2本携行してますが、これ以外に背中に刺したペットボトルに入れた水を体にかけながら走ります。

途中にある自販機が唯一の救いです。ここで500mlのコーラとアクエリアスを購入し、コーラはその場で飲み干し、アクエリアスはジャージの背中にポケットに入れて行きます。

いやぁね、とにかく暑いのよ。水分はいくら持っていても不安です。10時すぎで気温がGarmin読みで35度に近づいてくると、体がオーバーヒートしないようにペースが全然上げられません。折返しの100km地点の糠平温泉郷までは、一旦標高500mの名も無き丘を越えて、一度下った後にまた500mちょっとまで登ります。

名も無き標高500mの丘までの道ですが、こんな感じで一定間隔でアスファルトに継ぎ目が出来てしまっています。これが延々と10km以上続きます。気温で空気圧が高まって、空気圧を下げないとドンドンという衝撃が一定間隔で発生して、暑さで消耗した体に堪えます。

しかもこの緩い登り、全く日陰らしい日陰がなく、照りつける太陽の下、悪い路面が続きます。救いは車が全然来なくてフラフラ走っていても不安がないこと。いやまて、この区間でトラブル発生したら日干しになっちゃわないか?と不安になります。

ちなみにこの区間、携帯は全く圏外でございまして、俺が期待してた初夏の爽やかな北海道とは全く異なり、酷暑でフラフラになりながら走るグルメもないサバイバルなブルベとなりました。

道ばたにあるポプラなのか、プラタナスかわかんないけどワタのようなものが道路に飛んできてます。関東では殆ど見かけないですね。

いやぁ、今考えるとこういう写真を撮影しているとは、俺、意外と余裕あったんじゃない?と思い返しますが、走っている時は「早くこの区間終われ」としか思ってなかったです。

名も無き峠にて事件発生

90km地点ぐらいで道道468号の名も無き峠がピークを迎えました。多分最後尾の方を走っているので、回りに参加者はいません。北海道の峠は木が少なくてピークになっても全然涼しくないのが基本です。

そういえばこれまでに走った北海道の峠のピークは単なる切り通しで、大体は日陰もなく、単に暑い記憶しかないんですよね。昨年の宗谷600の2日目が酷暑でDNFした人が一杯いましたが、酷暑って言っても北海道だし、関東よりマシでしょ?とか心の中で思っていましたが、全く反省です。

北海道の酷暑は関東の酷暑とは違う意味で厳しいです!

なんとかピークまでやってきて、少し携帯の電波も届くようになったので、この辛さを伝えようとSNSに投稿した内容が以下の呟きです。

暑さでiPhone7がバグってしまったようで、謎の呟きになっていることに気がつかずにピークから下り始めた私。1時間後ぐらいにSNSをチェックしたら、謎の呟きに対して「ばっきーが暑さにやられておかしくなった」と話題になっておりました。

iPhoneもバグってしまう暑さ。それを北海道で喰らうとは「今年は帯広パラダイスで北海道を満喫するぞ!」と意気込んでいた私の心を蝕んでいきます。暑いの苦手だから頑張って休みも調整したのに、この仕打ちは酷いんでないか?とブルベの神を呪いたくなります。

まぁ、楽なブルベってのは無いです。暑いのが苦手ではない方は10時間ほどでゴールしているわけですし、自分の修行不足を嘆きましょう。で、このピークからの下りですが、最初は前述の舗装の継ぎ目が怖くてスピードを出せません。タイヤの空気圧を下げて何とか下っていきます。下って糠平国道にでるまでは緩い登りになりましたし、コース脇にはかつて鉄道が走っていた橋梁の後が見えたりして、少しテンションも回復しました。

私の謎ツイートを見て驚いたZushimiさんと代表がレンタカーで折り返し地点から、糠平国道まで戻ってきて写真撮影してました。他の人か快調に折り返してきているようです。

序盤、膝の痛みが出ないようにペースを押さえて走っていた、爽やかHさんが折り返してきたのとスライドします。Hさんのこの日のBlog記事を見ると、やはり私が暑さに苦労していた様子を克明に捕らえております。

ちなみにHさんは、この後、400kmはパスしますが、300と600も無事完走し、どんな辛い状況でも爽やかな笑顔で走って行くため「いやぁ、Hさん、爽やかだなぁ」という感想が多くのスタッフから上がったため、この帯広レポートにおいては爽やかHさんと命名することにしました。折返しに向けて走って行きます。100kmを肥えてやっと半分。Garmin読みで37度近い気温ですが、水をかけながら走ることでなんとかです。

今回の帯広にはEdge520JとEdge1000Jを使ってましたが、520Jは勾配表示がバグっているファームの不具合があります。あと、Ride with GPSで作ったデータって道路の高度の精度がルートラボで作ったデータに比べるとイマイチです。

どうもRWGで使っているGoogleMapの地図と、ルートラボで使っている地図で使っている道路の標高データが多分違うんでしょう。ルートラボのデータを使っているときには、体感的に「ああ、ここでピークだよな」というのにズレはありませんが、RWGで作ったデータだと「ここがピークって出てるけど、まだ登っているぞ」とか「登っているハズなのに下ってるぞ」ということが多かったです。

うーん、ルートを作るにはRWGのほうがやりやすいんだけど、最終的にGarminのGPSに食わすデータはルートラボにインポートしてデータ食わせないとだめですねぇ。この200kmの後、宿に持ち込んだPCでデータを全部作り直しましたよ。

100kmを越えて、やっと折返し地点である糠平温泉の入り口にある、ひがし大雪自然館に到着。ここでは糠平ダムのダムカードを通過チェックに貰います。

自販機があったのでやっと冷たいものを飲み干せました。時間的にはお昼を過ぎているのですが、暑さから食欲があまりなくて、ここのトイレで水を組んで体にかけて冷やします。

氷が欲しいなぁ、とはおもったのですが、コンビニはこの後、下っていて士別の町中までありません。まぁ、下り基調ですがあと1時間ちょっとはかかるでしょう。

ちなみに当初の予定では、この200kmブルベは200kmで獲得標高も1300mぐらいだから、ここの折返しからコースを外れて30kmほど余計に走ってタウシュベツ橋梁を見てきたら?とか、6月に北海道ツーリングに行ってきた田村編集長からアドバイスを受けてました。

6月の富良野の夜は気温3度でしたよ!という情報から長袖ジャージやら防寒具を持ってきていたのですが、帯広滞在中の10日間で全く出番はありませんでした。

折返しで貯金は1時間以内しかないし、寄り道なんて無理だよ~~~と季節外れの暑さを呪います。ホント、何度も何度も言いますが、デブは暑いの苦手です。寒いの大得意!下りで糠平ダムを見ますが、やっと少し余裕が出て来ました。しかし、下りでそれなりの速度が出ているのに、熱風なんで涼しくないんですよ。やや向かい風ぎみだったのですが、追い風よりは向かい風の方が体感温度は下がるので助かります。

最後尾の方をタラタラと走っていますが、もうこの先、辛いのはないだろうと125km地点あたりにあるコンビニを目指して下っていきます。

士別の市街に入って、予定していたセイコーマートは潰れていたので、その先にあるセブンイレブンにピットイン。ここで後から来た出走者の人と少し歓談。まぁ、暑い以外に言う事はないんですが。

水とロックアイスを購入します。ロックアイスで再びストッキング氷を作るべく、デカイ氷のパックを買います。

再びストッキング氷を投入

そして作成したストッキング氷。前回、首に巻いてもずれてしまって首筋が冷えないという問題があったので、結び目を作ってできる限りズレないようにしますが、やっぱり首筋に氷があたるように調整するのは難しいです。

とはいえ、大量の氷を背中に入れている涼しくて気持ちが良いのは事実。ただ、氷が肩の上とか筋肉のある可動部の上に乗った状態になってしまいまして、普通の人なら冷たさに堪えられないと思いますが、そこはデブ。分厚い脂肪のおかげで「冷たくて気持ちいい!」っていうぐらいで丁度良かったです。

これで左肩をガッツリ冷やしてしまって、この後の帯広パラダイスの予定に深刻な影響を及ぼすとは、この時点では全く予想しておりませんでしたが。

とりあえず食べ物は冷たいうどん。そしてコーラを飲んで、何とかリフレッシュします。時間は14時ぐらいで一日の中で一番暑い時間帯にさしかかってきます。

とにかくね、日陰ないの。休む所ないの。北海道って過酷だわ。

走り出した頃には「雄大な景色だねぇ」と感動していた十勝の風景も、この暑さの中でずーっと続くと正直ウンザリなんだよ。かなり心の中が荒んでしまってます。北海道の方々、スミマセン。

暑いので小まめに休憩します。先行していたべいさんがココが涼しくていいよ、と言っていた士幌の道の駅に立ち寄ります。出来たばかりで超綺麗です。

暑い日曜日ということもあって、ソフトクリームには長蛇の列が出来ていました。あいにく寄り道したけど他の出走者は居ません。

なんと立派なサイクルラックもあります。ここで少し体を冷やすべく、中で休んでいたらチコリンさんが参上。R札幌のコースの下見に若手スタッフと一緒に車で回っている最中で、SNSでチェックして誰か来てるかな?と立ち寄ったそうな。

ここでチコリンさんから「鹿追に冷たいごぼう天ソバが食べれる場所があるよ」とか「通過チェックのドライブインいとうの豚丼は美味しいよ」というようなグルメ情報を頂きます。

おお、これで大幅にモチベーションは回復しました。冷たいソバ、そしてごぼう天大好き人間にとっては嬉しすぎる情報です。そして豚丼!。完全にやる気が回復しました。チコリンさんにお礼を述べて先を急ぎます。

回復したモチベーションを下げまくる瓜幕のステルス峠


この道の駅から先、ひたすらまっすぐで何もない道を20km近く走るのですが、標高が200mぐらいアップします。気がつかないぐらい緩ーい登りが延々と続いているのです。

そういえば北海道1200でもここ走ったな。でも、あのときは雨で涼しかったし、逆方向から来たから緩い下りだったんですよ。今回は酷暑、緩い登り、回りに誰もいない、自販機もない、日陰もない…

途中で色々と投げ出してしまいたくなりましたw

営業はしてませんでしたが、途中のAコープの前にある自販機には本当に救われました。という訳で酷暑のステルス峠を何とか越えて、やっと下りに入ります。ゴールまで50kmが本当に遠い。

通過チェックの道の駅うりまくに到着。この馬蹄のモニュメントは見覚えがあります。北海道1200の時に田村編集長と立ち寄ったわ。

早くここにきた爽やかHさんのBlogによると、ここでは競馬をやっていたそうですが、私が着いた時間には終わっていて後片付けをしてました。うーん、競馬観たかったなぁ。

通過チェックのためのレシートをゲットして、とりあえず売店で買い物をして鹿追のソバを食べに行きましょう!

売店の脇の日陰でヤラれている人がいました。べいさんです。昨日の前夜祭での威勢の良さがまったく失われていて、食欲もなく暑さにやられていました。

「明日は部屋で仕事をしないといけないので出走しないと思います…」という悲しいコメントでしたが、結局、最後までべいさんとは前後して走ってました。

グルメの夢、破れる


下り基調ですし、この先、チコリンさんから教えてもらった鹿追のソバだけを楽しみに飛ばしていきます。この先の鹿追の市街に右側にあるから、見逃すはずがない!とソバを食べる時間を捻出するために飛ばしまくります。

気温は全然下がってないですが、冷たいソバを食べたいという私のやる気は凄いです。そろそろかなぁ、スマホの地図で位置を確認します。

今回のコース、鹿追の市街を通る道と一本ズレてるじゃん!

北海道のスケールだと道一本ずれているっていうのは、寄り道すると10km近い回り道になります。ここでソバが食えないと分かったときのヘナヘナ感は凄かったなぁ。

もうねペースが全然上がんないです。やられていたべいさんにも追いつかれました。

となれば、あとはドライブインいとうの豚丼!に掛けるしかない!ドライブインいとうの手前20kmぐらいのところでチコリンさんか「営業時間、16時15分で終わりみたいです」という追加情報を頂きました。

ただいまの時間は15時半…はい、間に合わないの確定!!

通過チェックにもなっているので、16時半に到着した時、コレを目当てに頑張ってきたという地元の出走者の女性も間に合わずに崩れて落ちていました

食欲のない べいさんは淡々と自販機で飲み物を買っていましたが、あと30kmでゴールとはいえ、今日はセブンイレブンのうどんしか食べていないので私は腹減っていたのです!

しかもブリーフィングで「ドライブインいとうから先は帯広に戻ってくるまで何もありません」という情報を聞いていたので、我慢して走ります。

とりあえず通過チェック用の写真を撮影して、先に進むしかありません。DNFしたって、走って帰るしか交通手段はないのです。17時を過ぎたというのに気温は36度以上あります。この暑さにいい加減腹が立ってきましたw

しかしですよ、走るしかないのです。ゴールしたらまずは何か美味しいものを食べたい、その一心でペダルを回します。

幸いにも風は向かい風です。向かい風のほうが涼しくて追い風より良いわ、と思ったのは、自転車に乗り始めてから、初めて思いましたわ。

ストッキング氷、酷暑でiPhoneがおかしくなる、向かい風大歓迎、と色々と異例尽くしのブルベとなりました。

ゴールまで25kmぐらいなんですが、暑いし日陰はないし…というわけで日陰があると止まって休憩しちゃうます。

ドライブインいとうで豚丼に間に合わずにうなだれていた女性出走者もここで一休みしてました。自分もここで少し体を冷やします。手持ちの水分が心許ないのですが、道ばたに自販機もないのでゴールを目指すしかありません。

なんにもない、なんにもない…帯広まであと23kmもあるのか~。

向かい風なんで20km/hぐらいしかでないんすが、信号が全然ないので暗くなるまえにはたどり着けるでしょう。

もうじき帯広市街というところで、べいさんが追いついてきて、ここから先は一緒に走りました。もうね、お腹ペコペコ、喉もカラカラ。早くゴールのセコマで何か食いたいという一心です。

明日も走るの?とかもうそういうことは全然考えずに、ただただゴールを目指します。

17時半ぐらいだったかなぁ。ゴールのセイコーマートにやっと到着。メロンソフトを食べて、べいさんと一緒にゴールです。所要時間は12時間30分でだったので、認定時間としては1時間の余裕はありました。でも、グルメで寄り道するほどの余裕はないし、そもそも暑さにヤラレまくって走行距離を伸ばすなんて考えられません。

ホテルでゴール受付を済ませて、最後の走者も無事ゴールしてきて、この酷暑の200kmはやっと終了。ほんと皆様お疲れ様でした!

代表がR札幌のヨシダさんと飲みに行く約束をしているということなので、ゴールして少し元気になった自分もそそくさと準備して同行することに。

帯広の夜は最高ですな~という感じだったんですが、この時点では明日走るとかもう全然考えて無くて、とりあえず美味しいもの食わせろ!というだけでした。

ヨシダさんとも色々とお話出来ましたし、いやぁ、色々と盛りだくさんすぎる帯広ヘルウィークの1日目が終了しました。

平和園という焼き肉屋さんで定食を頂きましたが、正直全然食べ足りませんでした。もっとガッツリと食べれば良かったと反省しつつ宿に帰ります。さぁ、明日の300kmに無事出走できるのか? 今日の氷ストッキングでの伏線はどうなるのか?

続きはまた後日!


 

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