Zwiftをスピニング台+パワーメーターでプレイする

11/7(土)はサイクルモードに行ってきました。その記事はおいおい載せるとして、6月から始めていたのにBlogで紹介していなかったZwiftについて語りましょう。

サイクルモードでもZwiftブースは賑わっていました。プレイしたい人の列かな?と思っていたのですが、実は奥に別府選手が居てサインを貰おうと並んでいる人の列でした。

Zwiftはパソコン用のアプリで、PCと自転車のサイクルコンピューターのセンサーやローラー台のセンサーと接続して、ローラーを回す事でPC内に3Dで再現されたコースを走る事が出来ます。

まぁ、どういうものか?については他のサイトでも沢山語られていますし、同人誌シクロポリスにて「はにべあ」さんが詳しく説明していますので割愛。ここからはZwiftをプレイ出来る状態にあるという方を前提に説明します。

問題はPCとの接続方法により、Zwiftはトレーニング用のソフトウェアとしての活用度が異なるものになります。特にパワーメーターと接続すると、単にローラーの時の暇つぶしから、マジメに負荷を掛けるためのトレーニングツールになり得ます。

まず、多くの人は「Zwift非対応のローラー台とスピードセンサー」で連携してトレーニングしていると思います。

ローラーを持っているようなサイクリストはANT+対応のスピードセンサーは持っているでしょうから、これが一番お手軽です。Zwiftはスピードセンサーがカウントしたホイールの回転を700Cのタイヤを前提に移動距離を算出して、それでゲーム内のキャラクターがコースを進みます。

この方式の問題は、700Cのホイールを前提に速度を計算しているため、それ以外のホイールを使っていると正しい速度になりません。単純にホイールの回転のみで計算しているので、負荷を変えられる固定ローラーで変更した負荷がZwift内に反映されないのがちょっと残念。

それからこのモードはチート(インチキ)しやすいのも問題。例えば、ホイールのマグネットを2個に増やせば、それだけで速度は倍になります。トレーニングソフトでチートしても何も意味はないのですが、頑張って漕いでいる脇を圧倒的な速度で駆け抜けていく他のライダーを見るのは興ざめです。

とはいえ、自分も最初はその辺のことが分からずにプレイしていました。

我が家のプレイ環境。我が家では実際の自転車+ローラー台の組み合わせではなく、固定のスピニング台であるパワーマジックマグプラスでZwiftをプレイしています。

モニターはモバイルタイプの液晶モニタで、吸盤で支持出来る軽いモノ。タッチパネルになっているので、マウスが無くてもZwiftは起動出来ます。

最初に遊ぶときはこのローラー台にANT+のスピード/ケイデンスセンサーを取り付けるために四苦八苦しました。

なにせタイヤにあたる回転する金属のプレートが前方にありますから、普通のスピード/ケイデンスセンサーは取り付け出来ません。そこで買ってきたのが、スピードとケイデンスの測定部が別になっているANT+センサーです。

これはGIANTショップで売られているOEMのもので、お値段も3000円台と非常に安いです。これをタイラップなどをうまく使って、ローラー台に取り付けました。ちょっとした日曜大工ですね(苦労したのに、なんと写真が残ってない!)

スピードセンサー、ケイデンスセンサー、心拍計はZwiftで無事認識してくれました。この辺は良く出来ていて、ペアリングは簡単です。

問題はパワーマジックの場合、鉄の円盤を回すのですが、これが700cに比較すると全然外径が小さいのです。Zwiftの場合、スピードセンサーがカウントする一回転で進む距離(周長)が設定できないので、こういった環境で使うと自分でも興ざめなぐらいの速い速度が出てしまいます。

そこは仕方ないので、負荷をかなり上げてケイデンス60ぐらいで重いペダルを回していました。パワーマジックは固定ギアなので、ケイデンス=スピードになってしまうからです。これでもやや速すぎて、キャラは40km/hぐらいで巡航しちゃいます。

ケイデンスを上げないように…といっても限度があります。結局の所、それなりに気持ちよい領域でプレイしていると、1周の約10kmを15分ぐらいで周回しちゃうのです。これだ1時間で40km走れてしまうことになってしまいます。

Zwiftはベータ版だったこともあり、周長の設定がカスタマイズ出来るようにならないかな~と思っていたのですが、未だにその設定は取り入れられていません。まぁ、私のような環境でプレイしている人の方が少数なんでしょうね。

ただ、この接続モードでのパワーの推測値は以前は1200Wまで表現されていたのが、現在は400Wが上限になっています。たぶん、チートによる速すぎるユーザーの排除のためなんでしょうね。

若干の不満はありましたが、楽しくプレイしていました。上の写真はツールドフランスの休息日にトレックレーシングチームに帯同している、イェンス・フォイクトと一緒に走る企画の時のもの。

これもそのときのもの。この7月の時は限定でTrekのMadonが乗車バイクとして選べるようになってました。

ペースのあう人とグループを組んで走るのは意外と楽しいもので、ダラダラとローラーを漕ぐのに比べると楽しい上に、追い込みやすいということでZwiftにドップリとハマってました。

その頃の走行ログ。いやぁ、平均パワーが400とか剛脚さんですね~(笑)

単に負荷を下げてクルクルと回せば、スピニング台ならば簡単にこういうログは出るんですけどね。自分としてはチートしているつもりではないんですが、やっぱり後から見ると、チートだわ、これは。

やはり本来の自分のパワーを試してみたくなり、自転車歴5年目にして初のパワーメーター導入ですよ。夏のボーナスは、上の写真のGarmin Vectorに消えてしまいました。

パワーメーターですが、eBayとかを見ていると中古品はちらほら出て来ますし、ヤフオクにもたまに見かけます。まだまだ高値安定ですが、自分は新品の中では群を抜いて安かったBIKE24から購入。

ついでにペダリング効率とかをGUIで表示できるEdge1000Jも一気にそろえてしまい、この夏は金欠でした。

パワーマジックに取り付けるのであれば、ペダル型が一番お手軽です。トルクレンチとかでキッチリと計って取り付けないといけないので、KTCのデジラチェ用のペダルアダプターを買ったんですが、なんとVectorにも同等品が付属してました!

他にもGarminのAnt+センサーが付いていたりと、意外な同梱品にビックリ。流石にVectorの取り付け記事とか詳しく書いているBlogとか見かけないからなぁ。

このVectorはローラー台以外に使う気はありません。普段使いのペダルはスピードプレイじゃないとダメな体なので、LOOKのKeoペダルと同じ形式であるVectorを実車に付ける気にならないからです(故障も怖いし)。

Garmin Vectorも無事にZwiftから認識されました。

Vectorはトルクx回転数で仕事量を計測するので、ケイデンスセンサーも内蔵しています。つまりVectorだけあればケイデンスとパワーが計れます。

ちなみに自分は使ってませんが、海外のユーザーに多いと思われるのが「Zwift対応のローラー台」による連携です。こういうローラー台は歪みを計ってパワーを算出するようなセンサーは付いてなくても、あらかじめ負荷に対応するパワーを計測しておいて、擬似的にパワー値を計算しています。

擬似的とはいえ、メーカーが事前に負荷を測定してケイデンスから算出しているので、負荷に連動してパワー値が変わるので比較的リアルな数字になるようです。日本でもミノウラとかがZwiftに連携可能なローラー台を出してくると、もっと安価にリアルなトレーニングが楽しめるようになるかと思います。

そういえばサイクルモードのミノウラのブースではZwiftのデモをやっていましたので、既にそういう製品が出ているようですな。

こんな感じでパワーマジックについていたサイコンが擬似的に計算したパワー値とVectorのパワー値を見比べます。擬似的に計算された値の方が1割ほど多めの数字が出ますね。

Vector+Edge1000Jだと、ペダリング効率とかペダルのどの位置に力がかかっているか?なども分かって非常に参考になるのですが、この辺は別の機会に紹介することにしましょう。

しかし、パワーメーターを取り付けたら自分の貧脚っぷりが明らかになってしまい、良くも悪くも数値で見せつけられるのは残酷だな~と感じます。

それなりに登りもあるコースなので、1時間で25kmという何というか…非常にリアルな走行距離が出るようになりました。勾配が急なところなど、あまりヨタヨタと漕いでいると、キャラが止まって脚をついてしまうあたりが余計にリアルです。

自分の場合、体重が非常~に重いこともありまして、パワー/Wの値がとても貧弱な値になります。Zwiftは体重がかなりゲーム中の要素に影響しますので、正直に入力すると、普段のサイクリングと同じように感じるようになります。

10月になって各種トレーニングメニューも増えまして、パワー計のおかげで自然と強度の高いトレーニングが出来るようになりました。パワー計を付けると、純粋にパワーだけからキャラの走行内容が反映されることなります。

これによりZwiftは「ローラー台をヒマせずに回せる」という環境から「積極的に計画的なトレーニングに使える」環境に変身しました。

我が家のローラー環境。パワーマジックは超静粛で実車を使うローラー台より場所を取らない。

やはり音楽を聴きながら回せるのがよい。あとフレームサイズがちょっと小さめということもあって、もの凄い長さのステムを取り付けています。フローリングを傷めないように、足元まわりにはパネルカーペットを敷きます。

顔の高さの位置にサーキュレーターを置いて、風をうけるようにしないと、あっという間にオーバーヒートしちゃいます。

汗がしたたり出るので、ドリンクは必須。Zwift中は好きな音楽を聴きながら回しています。だらだらと漕いでいるときは、動画見ながらとか漫画見ながら回していましたが、パワーメーターをつけてからはトレーニングに集中しています。

正直、自分でも超贅沢な環境を作ってしまったと思っているので、もっと活用しないと元が取れませんw


 

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