マキノ号 詳細インプレッション & 9/28朝練

マキノ号が納車されてから、やっと300kmほど走りました。ようやくある程度分かってきたので、詳細インプレッションとオーダーから完成までのやり取りについてをまとめておきます。

まずはオーダーに至るまでですが、これまでFelt F4、Cervelo R3とメインマシンを乗り継いできました。どちらもカーボンフレームでしたが、F4は自分の体重では明らかに剛性不足でした。固定ローラーを回しているとBB周辺がしなっているのが目で見て分かるレベルでした。

CerveloのR3は軽量フレームとしてはF4よりも明らかに剛性が高くしっかりした乗り味で気に入ってましたが、ヘビーに使ったのでフレームのクラックなどが発生して、これ以上ブルベ等で使い込むのはちょっとリスクがあるなぁ、と思ったわけです。

他にもR3はショートホイールベースでフレームとタイヤのクリアランスが狭くて泥よけが付かなかったり、フロントフォークがギリギリなので太いタイヤが履けないという不満もあったわけです。

ブルベにもある程度慣れてくると、大体自分の欲しい自転車の方向性も見えてくるので、次はオーダーにしようと考えていました。大体の方向性としては

  1. 私の体重にも耐えて高剛性で丈夫なフレーム。
  2. よく輪行するので、輪行でぶつけたりしても安心感がある素材。
  3. ブルベ用の装備(泥よけ、ライトマウント、ダウンチューブ下のボトルゲージ)などが付くこと。
  4. 25Cなど太めのタイヤもゆとりを持って履けること。

というのを考えていました。上記の方針ですが、イベントなどでマキノサイクルファクトリーのばんざい氏のお話を何度か伺わせて貰って、自分の考え方に非常に近いことが分かりまして、オーダーするならマキノのしようと考えていました。

我孫子に9年住んでいたので、マキノがある我孫子という土地に愛着があった、というのも理由だったりします。やはりオーダーフレームの場合、何度か足を運ぶことになるので、あまり遠い工房は行きにくいですからね。

漠然とオーダーしたいな~という考えを実行に移したキッカケは「6800アルテグラのデリバリー開始」というイベントでした。67アルテは自分も使ってましたが、どうもこの新世代のアルテはこれまでのコンポより大きく進化しているようです。

これまでR3号で使っていた79デュラエースを持ち込んでつけてもらうことも考えましたが、折角の新車には新しいコンポがいいです。マキノさんは新品のコンポであれば、リーズナブルな価格で販売してくれる上に取り付け工賃も込みです。

この辺の条件が揃って、5月にマキノさんにオーダーしにいきました(そのときの様子はこちらのエントリー)。

クロモリフレームの試乗車を載せて頂いて、自分の重い体重がガッチリと踏んでもフレームがしっかりしていて力が逃げていかない感じが非常に印象的でした。この最初の印象だけでオーダーする気持ちに傾いて、後は細かい所を打ち合わせます。

ばんざい氏に今乗っている自転車のポジションとフォームを見て貰いアドバイスを頂きます。その結果、今乗っている自転車より1サイズ上の560mmのトップチューブ長にし、クランク長を172.5mmではなく170mmにしてみる事にしました。

他にもアウターカップの位置、フォークやエンド金具などを選んだりという細かい仕様を詰めます。自分はブルベ用のダウンチューブ下のボトルゲージ、フロントフォークにライトマウントの増設などをお願いしました。

5月の訪問時にはオーダーの予約をお願いして、後は実際に作成するタイミングでお声がけしますね、ということで終了。その後、しばらくしてメールにて自分の自転車の仕様書と68アルテで組んだ場合の見積書が送られてきました。

しばらくはメールでのやり取りで、ハンドル、ステム、サドルは持ち込みで、それ以外のコンポなどは調達してもらうことなどをお願いし、その度に見積を修正して頂きました。

7月に別件で我孫子まで行く事があったので、その時に持ち込み部品を持参してマキノさんを再訪問(訪問前にメールにて事前に予定時間は連絡してました)。そこではカラーリングをどうするか?などを軽く打ち合わせして、後は製作する順番を待つだけです。

その後、9月に製作開始という連絡が来て、Twitterで製作の様子を中継してもらったりとワクワクする日々を過ごして、あっという間に完成とあいなりました。

そんな訳で完成したマキノ号。色はメタリックグリーンにシルバーのマキノステッカーでお願いしました。ホイールは11速に合わせて事前に組んでいた手組ホイールです。ステムがとりあえず手持ちの3Tのものを持っていったら、角度と色合いがイマイチなので交換予定です。

コンポは68アルテのコンパクトクランクにリアのRDをロングゲージのものをつけて、32Tのカセットを付けています。これでどんな激坂でも安心。

560mmぐらいのサイズだとホイールとフレームの大きさのバランスが良くて格好いいです。色も仕上がってくるまでちょっと不安でしたが、自分狙い通り「下品にならない程度に派手」で良い感じです。

フロントフォークはストレートにしてもらいました。ダウンヒルでの安定感はこれまでに乗った自転車と比べても明らかに優れています。

フレームがしっかりしているからか、68アルテが優れているのか分かりませんが、ブレーキのフィーリングは79デュラと比較しても劣っていないと思います。

フォークに新設して貰ったライト用マウント。自分の場合、フロントバッグが必須なのでハンドル下にライトをぶら下げたり出来ません。クイックシャフトに取り付けるライトマウントは自転車から降りないとライトのON/OFFが出来ないので、この位置にあるととても便利です。

将来的にはハブダイナモにしようかと思っていますが、ブルベでは2灯以上のライト取り付けが義務付けられているので、ライトマウントが増えるのは素直に嬉しいです。

フロントフォークは25Cのタイヤが履けるように、ややクリアランスが大きく取れる形状のフォークにしてもらいました。ダウンチューブとタイヤの距離にも余裕があるので、泥よけも取り付けしやすいです。

アウターカップはアジャスターがないタイプを選択。Cerveloのフレームがこの仕様なのですが、FDのアウターワイヤーにだけアジャスターを追加すれば十分に運用出来ます。この方が見た目がスッキリしてて格好いいですし。

ヘッド回り。ラグ付きですが、仕上げが綺麗なので全然気にならない。ラグ無しは綺麗で憧れますが、値段を考えたらラグ有りで十分です。この仕上がりなら全然問題ないです。塗装がとにかく綺麗でいつもピカピカにしていたいですね。

最近のカーボンフレームはヘッド回りのボリュームが非常に大きくなっていますが、ハンドル回りは色々なものをつけるのでこのくらいの細さでスッキリしていたほうが美しいですな。

ダウンチューブ回りを上から撮影。最近のカーボンフレームはBB回りのボリュームが大きいのすが、それに比べると非常にスッキリしたBB回りですが、踏み込んだ時の剛性感はバッチリ。

最近のカーボンフレームはダウンチューブがどんどん太くなっていますが、剛性が維持できるなら細い方が輪行時に扱いやすいです。もう3回ほど輪行袋に詰めましたが、とても作業性が良好です(保護材も巻きやすい)。

チェーンステイ回り。手前のチェーンステイのみリザードスキンのクリアなプロテクターシールを貼っています。

カーボンバイクだとRDの取り付けは交換可能なアルミ製のリプレーサブルエンドになってますが、スチールの場合には修正が可能なのでリプレーサブルではありません。

後で写真を掲載しているCervelo S5と比較するとタイヤとフレームのクリアランスに余裕があるので、泥よけを付けやすいとかタイヤの脱着が楽というメリットがありますね。

うちにもう一台残ったロードバイクはCervelo S5Team 2012です。ポジションがマキノ号とは全然違います。こっちは10速の電動アルテグラ+79デュラのブレーキとクランクを付けてます。

こっちはロングライドでは使いません。輪行もやりにくいので、輪行では使わないつもりです(リアホイールの脱着がやや面倒)。まぁ、こっちのバイクは盆栽みたいもんですかね。もっとも飾るだけでなくてちょくちょく乗ってますが。

さて、9/28は天気もよいので近所まで走ってきましょう。大井埠頭あたりをぐるりと3周ほどしてきましたが、土曜日の昼間だとトラックも多いせいかロードバイクは殆ど見かけず。

ここは舗装が結構荒いです。マキノ号はフロントフォークの剛性がかなり高いようで、下りでは非常に安定感があります。ただし、これにアルミハンドルの組み合わせだと荒れた路面での突き上げが手にダイレクトに伝わってきます。

この時はフロントの空気圧が高めだったのですが、もう少し低めの空気圧にして乗り心地を調整しないといけないですね。この辺は圧を下げてもリム打ちパンクしないチューブレスタイヤとの組み合わせが良いんでしょうね。

ひさしぶりに横浜まで行ってきました。日本丸の前は走行禁止なので、自転車を持って移動です。

正直、重量はカーボンフレームのR3よりも持った感じで重いですが、まぁ、乗っている人が重いので気にしないです。丈夫なものをお願いしたので、重量よりも剛性重視ですから。

この辺はオーダーフレームの評価の難しいところで、自分が作ってもらった自転車のインプレッションが、他の人のオーダー自転車でも同じことが言えるか?というと、これは言えないでしょう。だって、仕様が異なるのですから。

あくまでも自分の作ってもらったフレームでは、自分の思い通りに大変剛性感が高くて刺激的で速い自転車が出来上がって満足しています。

久しぶりにランドマークタワー。交通量は多いですが、国道15号で横浜に向かうのは鉄板ですね。ロードも沢山居ました。

屋外での色味はこんな感じです。うーん、やっぱりステムは早く交換したいなぁ。

とりあえず300km乗ってみての完走ですが、最初の感想は「これは速い」というものでした。とにかく踏むとそれが全部ちゃんと推進力に変わる感じです。そして踏んだときの反応がダイレクトで気持ちイイです。

ちょっと雑にペダルを回すと、とたんに疲れます。なので気がついたら結構フォームが矯正されていることに気がつきました。これは正直ビックリです。

ブルベなどの超ロングライドの領域では、後半になるとどうしてもフォームが崩れてきます。そういう状態になったときにこのフレームではどうなるんだろう…については未経験の領域なので、今度試して見ないと感想は出ないですね。

※ここは後ほど加筆予定です。

これがボーキサイトに見えたのは、思いっきり艦これ脳ですな(笑)