Novatecハブのフリーボディの囓り対策が解決出来るか?

Novatecのハブのフリーボディが軟弱でカセットのツメが食い込んで正常に変速しなくなるというトラブルの暫定対応は失敗で、走行500kmほどでティアグラのカセットも食い込んできて変速の調子がイマイチになりました。

やはり根本的に解決するのにはフリーボディを交換するしかないようです。対象のハブは正確にはNovatecのハブではなくて、TNIのエボリューションハブなのですが、これがNovatecのF482SBのOEMであるのは明らかです。

TNIのフリーボディは5000円弱で購入出来ますが、またすぐにこのトラブルが発生するのが目に見えているものに5000円も払うのか?というのがどうにも気になって購入に踏み切れませんでした。

1月にR585リムで新しいホイールを組むときにNovatecのF482SBハブそのものをAliexpressで安く購入しましたが、ハブボディについては残念ながら殆ど出品がありませんでした。

いろいろと検索してフリーボディを購入できるお店を探していたら、台湾のBDop Cyclingというお店にありました。さすがNovatecのお膝元の台湾ということもあって、ハブそのものも結構お安いです。評判を調べてみると、日本からの利用者もそれなりにいるようです。

で、このお店で見つけたのがAnti Bite Guard(ABG:齧り防止)が取り付けてあるフリーボディです。普通のフリーボディが$35なのですが、これに+$5でABG付きのフリーボディが買えます。これは試してる価値はあるかと。

そんな訳でF428SBの交換用と、人柱覚悟のTNIエボリューションハブの交換用の計2個をオーダーしてみました。このお店はPaypalアカウントがあると住所入力を新たにする必要もなく簡単に購入出来ますね。

Paypalからの支払いメールが来ただけで、ショップからのメールは無かったのですがオーダーから3,4日であっという間にFedExで届きました。なんだかんだで台湾は近いなーという事が実感出来ます。ちなみにフリーボディ2個の送料は$5でした。

早速開封してみます。今回購入したのはF482SBのシマノ10S用のフリーボディという事でB1というタイプになります。某掲示板の手組ホイールのスレの情報によると、TNIのエボリューションハブのフリーボディとは少しだけ形が違っていて互換性がないのを実際に試した、という書き込みがありました。さて、互換性は如何に?

Anti Bite Guard部のアップ。軟弱なフリーボディそのものの金属とは異なる堅い素材が埋め込まれています。これは期待出来そうですね。

早速、BRM323埼玉300kmを走ったばかりのホイールに取り付けていたデュラグレードのCS7900の12-25のカセットを取り外して、フリーボディとご対面。トータルで500kmほどしか走っていないのに、既にカセットのツメが食い込む兆候が見られます。

フリーボディの交換は5mmのアーレンキー2本を左右のシャフトに差し込んで回すだけで、分解出来ます。フリーボディを交換するついでにグリスも詰めちゃいましょう。

組み付け完了。うーん、いい色合いです。

BDop CyclingではABG付きのフリーボディを組み込んだハブも販売しているので、今後はNovatecハブを買うときはこのお店を贔屓にしようかな。もっとも、このABGガードの有効性は今後長い間使ってみて評価となりますけどネ。

さて、問題のTNIエボリューションハブの囓られまくったフリーボディ。これを交換するのが今回の主目的です。パッと見た限りでは互換性は問題なさそう。分解方法も全く同じです。

で、組み付けてみると…あれ?フリーボディの回転が渋い。やっぱり某掲示板の情報通り、互換性は無いのか?

冷静によく観察してみましょう。フリーボディの外径などの寸法に問題はなさそうです。どこかに違いがあるはず…と探してみると、ベアリングを雨から守るためのシーリングの部品の形が違うことが判明しました。

となれば、このシーリングの部品を取り外してみて、交換用のフリーボディに取り付けて組み付けました。今度は問題なくフリーボディも問題なく回転しましたし、カセットを取り付けても問題ありません。

交換後のTNIエボリューションハブ。しばらロングライドで試してみて問題があればまたレポートします。

シマノの105ハブは1万km以上使っても問題ないですから、これでNovatecフリーボディのツメ囓りの問題が解決してくれるのであれば、スポーク穴のバリエーションも多く定番の手組用のハブとして万人にお勧めしやすいですね。