NoTubesでEASTON EA90Aeroをチューブレス化

ロードバイクではミシュランのPro3、コンチネンタルのGP4000Sなどのクリンチャータイヤを中心に使ってきました。コストパフォーマンス最高なシマノのWH-6700というホイールも当初はクリンチャー(以下WO)を中心に使ってきましたが、チューブレスタイヤ(以下TL)を試してみたくなり、四苦八苦して取り付けたのが一昨年のエントリーに残ってますね。まぁ、当時は比較対象となるバイクも無かったですし、違いがワカンネーってのが正直な感想。当時はパンクを恐れて空気圧をパンパンに入れてましたから、違いなんか分かるわけがありません。

当時はラテックスチューブが海外通販でやたらと安く買えたこともあり、WOタイヤをラテックスチューブで運用してました。ただ、耐パンク性がイマイチなのにパンク修理が面倒だったり、経年変化による劣化が気になったり、1,2日のお出かけで空気を補充する必要があるのが面倒でした。現在はラテックスチューブは使わず、信頼性重視のイベントなどは普通のブチルチューブをあえて使うようにしています。

Hutchinson Fusion3 TL

TLタイヤですがハッチソンのFusion3を初めてWH-6700に填めるときの苦労は今でも忘れられません。自宅で石けん水まみれになって1日格闘して何とか填るという代物でございました。こりゃ、出先でパンクしたら非常に面倒くさそうだ。PanaRacerから出ている外から針を刺すチューブレスタイヤ修理キットがありますが、MTB用TLタイヤ向けでロード用TLタイヤには使えないです。実際、一度使ってみたんですが、一時的には塞がるものの穴を広げてしまうのです。おかげで裏からパッチ当てて修理出来るタイヤをダメにしてしまいました。

やっぱりWOタイヤが安いし、ホイールの選択肢は多いし、TLタイヤは失敗だったかな?と思いましたが、手元に一組あるわけですから減るまで乗らなきゃもったいない!という事で近距離ではTLタイヤで走るようにしていたら段々をWOタイヤとの違いが分かってきました。この辺から空気圧を色々と試して見たのですが、リム打ちパンクしないTLタイヤは空気圧が少々低めでも大丈夫です。WOは保険としてやや高めの空気圧にしていましたので、TLの方がボヨンボヨンと跳ねずに乗り心地が良い様な気がしてきます。特にホイールの差もあるかもしれませんが、スピードが出ている下りだとTLの方が怖くないんですね。

だんだんとTLタイヤを使う頻度の方が高くなってきたんですが、パンク修理したり、タイヤローテーションをしていたら自然に空気が抜ける量がどんどん増えていきます。うーん、ビードでも傷つけちゃったかな?と反省したんですが、タイヤの方はまだまだ全然使えそう。ここでこれに対処すると同時にタイヤ対策としてシーラント剤入れればいいんじゃね!と思いつきます。早速、NoTubesのシーラント剤を購入してタイヤに入れてみます。シーラント剤とは普段は液体で圧力をかかると固まる性質のある白い乳液のような薬剤です。

シーラントを入れてからポンプで空気を送り込むと、なんかビードと関係ないタイヤ側面部からちょっとシーラント剤がにじみ出てきました。これで空気の漏れは一発で止まり、パンクも2回ほど防いでくれてました(自宅に帰ってきてからフレームに付着した液剤でパンクに気がついた)。タイヤを填めるスキルが上がったこともあり、最近はTLタイヤが最高に気に入っています。こうなると出番が少なくなるのがWOタイヤしか使えないホイール。手組のホイールはWOのみで良いとして、折角買ったEASTON EA90Aeroの出番が全然ありません。

NoTubes チューブレス化セット

よし、それではNoTubesのチューブレス化キットを購入してTL化しちゃおうといういうことに。なおWOのみ対応のホイールをTL化するのはリスクが伴います。特に走行中にビードが外れてタイヤが脱落となると大事故に繋がりますので、あくまでも自分の判断で行ってください。

マヴィックのキシエリのようにニップルホールが無いホイールはTL化しやすいようですが、EASTONのEA90Aeroはニップルホールがありますので、これを塞ぐための専用のリムテープを購入します。NoTubesのTL化用リムテープはMTB用の方が一般的なので幅に広いものしか在庫していないショップが多いですが、JENSON USAには一番幅の狭い12mmのテープが在庫してましたので入手(上の写真のテープは既にある程度使った後の量です)。これと一緒に使うのが、根本がラバーになって機密性が高められるようになっているバルブです。こちらは44mmのロングバルブのものを購入しましたが、バルブコアが外れるようになっているのでシーラントが入れやすいです。

後はシーラント剤ですが、これはどうせ今後も使うので一番大きいサイズ(32オンス=約1Lで$22)を手配。リムテープが$6、バルブがペアで$15だから、比較的お安い値段でチューブレス化は可能ですな。JENSON USAはアメリカの業者にありがちな送料の高さですが、その分オーダーしてから届くまでは地理的な要因もあって早いのはありがたいですね。

全然写真が残ってないのが申し訳ないのですが、EA90Aeroはそれまで付けていたリムテープを外してパーツクリーナーで綺麗に脱脂した後にTL化リムテープを2周張っていきます。それなりにテンションを掛けてニップルホールを塞ぐように張るわけです。最後にバルブホールをカッターでくりぬいて綺麗に整形し、そこにバルブを取り付けます。この辺の手順はNoTubesのサイトでは動画で説明されています。

さて今回填めるのはハッチソンのIntensiveという25CのTLタイヤです。Fusion3よりも耐久性が高いと言われていますが、パッと見た感じ23Cとほぼ変わらない太さに見えるなぁ。コミティアでロングライダースのばんざい氏が「Intensiveは簡単にハメられまよ」と言っていたので期待は高まる。ビードが馴染みやすいように先日入手したビードワックスを塗って、タイヤを素手でペチペチと填めていきます。最後はぞうきんを絞るようにギューっとねじったら…あれ、素手であっさりハマりましたよ。もっともWO用のリムにTLタイヤを填めたので、あまりアッサリ填ると走行時に外れないか不安。

Hutchinson Intensive TL

まぁ、ビードの噛み込みが緩いと空気入れてもスッカスカで全然ビードが上がらないかも?と覚悟して居たのですが、手でモミモミして馴染みを出してからポンプで空気入れたらあっという間にビードが上がりました。あれー、WOタイヤより簡単だぞ、本当に大丈夫か?と不安になる。とりあえず8気圧ぐらい入れてもシーラントはまだ入れていないので、どんどん空気が漏れていくのが分かる。

ここでシーラントを注射器に入れてバルブコアを外したバルブから60mlほど入れる。こぼれないようにコアを填めて、ポンプで空気を入れてビードが上がったら、シーラント剤が小さな穴を塞げるようにタイヤを回したり揺すったりする。若干聞こえていた空気が抜ける音がやがてしなくなり、気密が確保出来てきたようだ。この状態で半日放置してエアゲージで計ってみると、空気がまだ結構抜けているようだ。シーラント剤を追加して、またポンプで空気を入れて揺する。これで殆ど空気圧の減少は無くなった。

さっそくやや高めの空気圧をセットして試し乗りに出かける。IntensiveはFusion3と比べると耐摩耗性が高くて全然減らないとのことだが、流石に平坦を中心い40kmほど入ったぐらいでは違いは全然あまり分からない。これから試していこうと思っているが、TL化についてはちゃんとTLが使えるホイールで一度運用してからat own riskで実施すべきかと思う。